2016 Airbnb Brooklyn Half
自分にとってニューヨークとの繋がりといえば、20年前に旧ヤンキースタジアムに対オリオールズのアメリカンリーグプレイオフを観戦しにいくなど、かつてはヤンキースでした。しかしながら、今はなんといってもニューヨークシティマラソン。2013年と2015年に走りましたが、200万人を超える沿道の応援やスタッテン島、ブルックリン、クイーンズ、マンハッタン、そしてブロンクスの5つの行政区を網羅したコース設定は「素晴らしい!」の一言。そんなニューヨークシティマラソンも主催するNew York Road Runners(以下NYRR)は、6万人のメンバーを有する一都市の組織としては世界最大規模のランニンググループで、ニューバランスが正式にパートナーシップ契約を発表したのは昨年末のこと。それまでも行っていたAirbnb Brooklyn Halfでのシューズとアパレルのオフィシャルスポンサーに加え、New Balance Bronx 10-MileとNew Balance 5th Avenue Mileのタイトルスポンサーとなることが発表されました。そして2017年には、 NYRR基金のパートナー、 そしてオフィシャルアスレチックシューズ、 アパレルのパートナーとなり、 通年の契約としてNYRR Five-Borough Series(United Airlines NYC Half, Airbnb Brooklyn Half, NYRR Queens 10k, New Balance Bronx 10-Mile, NYRR Staten Island Half)とNYRR Heritage Event Races (NYRR mini 10k, New Balance 5th Avenue mile, NYRR Midnight Run)そして、 参加者数5万人の世界最大級のマラソン大会であるTCS New York City Marathon(TCSニューヨークシティマラソン)に至る全ての大会をサポート。 さらに、 ウイークリーレースもサポートするとともに、 NYRRにとっても初めての試みとなる、 全ての大会に出場するランナーへのTシャツ提供を実施。 また、 2017年初めからはニューバランスはNYRRのECビジネスのプラットフォームを運営するとのこと。そして今回、NYRR主催のレースでも屈指の人気を誇る2016 Airbnb Brooklyn Halfに参加してきました。
このレースはNYRR Five-Borough Series のひとつで、36年の歴史を誇り、今年の大会では27410人がゴールした全米最大のハーフマラソンイベント。アメリカではフルマラソンよりもハーフマラソンの人気が圧倒的なのはアメリカのランニング事情に詳しい人なら知っているかと。“Half the distance, Twice the fun!” 「距離は半分だけど楽しさは二倍!」というフレーズはTシャツやマグカップetc.にプリントされるなど、ランナーの間でもポピュラーです。そんな状況において、この大会の人気は特に圧倒的で、今年も数十分で完売。アメリカではレース前日でもエントリーできる大会も少なくないので、この人気の高さは、尋常ではないことが理解できるかと思います。今回はSHOES MASTER編集長の榎本さん、on your markの荒川さん、そしてニューバランスジャパンの岩澤さんとエントリー。エクスポはマンハッタンを対岸に臨むウォーターフロントで行うなど、レース前から雰囲気は最高。テンションが上がります。参加賞のTシャツはニューバランス製の吸汗速乾性に優れたタイプ。デザインもカッコいいから日本から持参したトップスではなく、このTシャツで走ることに。無料でプリントしてもらえたので、”MARK MINAI“と名前を入れてみました。日本の大会Tシャツは「着たい!」と思えるものはほとんどないので、日本の大会関係者の方々は参考にしてほしいところ。ちなみにエクスポで販売されていた大会記念Tシャツもデザインやマテリアル選びのレベルが高かったですね。
2016 Airbnb Brooklyn Halfの参加賞Tシャツ。デザインがスタイリッシュなんで、これを着て走ることに。無料で10文字程度の名前やメッセージがプリントできます。
こんな感じで大会記念アパレルもスタイリッシュ!
当初の天気予報では雨予想でしたが、当日は雨が降ることもなくスタートを迎えます。スタートはプロスペクトパークのブルックリン美術館前。人数が多いだけにWAVE1(7時00分)とWAVE2(7時45分)の複数のスタート時間が設定されていて、これはニューヨークシティマラソンと同じ。自分だけWAVE2で、これには理由があって、二度NYRR主催のレースを走っており、そのタイムがコラルという出走枠決定の要素となるから。日本だと自己申告制だから明らかに遅そうな人が前方スタートにいたりしますが、そういった問題は解消できる一方、自分のようにフルマラソンとハーフマラソンのペースが大きく違うランナーには不利。当初はVIP枠でWAVE 1のスタートがOKということだったんですが、コラルの入り口の担当者に裁量の権限はなく、ルールに従いました。自分はHというWAVE2の前から二番目のコラルに区分けされましたが、それよりひとつ前のGのコラルのペースメーカーが「2時間」のボードを持っているのを見た瞬間、正直言うと「これは大変なところに入っちゃったなぁ…」と思いました。自己記録(1時間38分55秒)の更新は無理だとしても、「1時間50分は切りたいなぁ…」と考えていただけに、雲行きが怪しくなってきました。
WAVE1での一緒のスタートがダメとわかった瞬間、「一人は心細い…」と言っていた荒川さんですが、写真を撮るときには、こんな感じでお茶目なポーズ(笑)。大会記念ソックスがお似合いです!
7時ちょうどにWAVE 1がスタート、自分のスタートは45分後なんで、それからはコラルに入ってただひたすら待つ。結構寒かったので、寒さに強いはずの現地のランナーたちもブルブル震えています。自分はコンパクトに収納できる薄手のジャケットを持参しててよかった。これが無かったらホント危なかった。7時45分に号砲一発スタート。人数が多いだけになかなかスタートできません。しばらくしてスタートラインを越えると、とにかく密集していないポイントを探しますが、混んでいるのとペースが遅すぎて、なかなかそんな場所はない。Km/5分前後で走りますが、そうするとすぐに詰まってしまうので、ジグザグに走るしかない。感覚でいうと95人追い抜いて、4,5人に抜かれる感じ。仕方ないので「写真撮りながらゆっくり走ろうかな?」と思うも、前後が詰まり過ぎてて、ぶつかってiPhoneを落としそうになったので、それも中止。「とにかく楽しんで、ペースを上げられる箇所ではペースを上げる」ことにしてジグザグ走行を継続。7マイルくらいまではプロスペクトパークを周回する感じなんですが、公園内は結構アップダウンがあり、まあまあキツイ。途中登りの箇所ではラップがkm/6分台に落ちますが、逆に下りはkm/4分台前半に。周囲のランナーに、自分たちとのペースの違いから「なんだコイツ」「危ないなぁ」みたいな顔をされますが、飛ばせる箇所では安全に気を付けつつもペースを上げます。
プロスペクトパークを出るとゴールのコニーアイランドまではオーシャンパークウェイという幹線道路を一直線。ゴールまではなだらかな下りが続くので、この大会でハーフマラソンのベストを更新したランナーが多いのも納得できます。給水箇所も多いので、気温が高くなった場合も安心。ニューヨークシティマラソンと比較すると応援は少ないですが、それでも鳴り物を使った応援や知り合いランナーの名前を手書きで書いた応援ボードを掲げる人も見られ、アメリカのロードレースならではの華やかな印象。そしてゴールのコニーアイランドが近づいてくると沿道の応援のテンションもMAXに。遊園地の敷地内をしばらく走り、右折するとそこはなんと木製のボードウォーク。これまで100を超える大会を走ってきましたが、ボードウォーク上でゴールするのは初めて。物凄い声援に迎えられてフィニッシュ。タイムは手元のSUUNTOで1時間54分10秒(公式タイムは1時間54分09秒)でした。
日本だとハーフマラソンの地位はフルマラソンより下に見られがちですが、アメリカだとあくまで別の種目としてランナーが思う存分楽しんでいる。この2016 Airbnb Brooklyn Halfを走ってみて、改めてそのことを再確認しました。「アメリカのロードレースの華やかな雰囲気を体感したいけど、フルマラソンはちょっと…」という人にもピッタリな大会だと思います。個人的には1時間38分台の自己記録を持っているので、記録的には納得できませんでしたが、記録よりも記憶に残る大会となりました。ちなみにSHOES MASTER編集長の榎本さんは自己記録を更新。前半のプロスペクトパークのアップダウンがありながら、これは凄い。やっぱりトレイルランで鍛えてる人は、あの程度の高低差は気にしないんだろうなぁ。あと、この大会でタイムを狙うなら前半のアップダウンで体力を使いすぎないことが重要だと思いました。
シューズはニューバランスのフレッシュフォーム ザンテ v2。よくよく考えてみたら、このシューズをセレクトした時点で自己記録更新は難しかったです。自己記録更新を目指すならもっと薄いシューズ履かないとですね。今回榎本さんがセレクトしたM1500とか。そのかわりレース当日の午後、ハーレムエリアにあるアーモリーの室内陸上トラックでダッシュを繰り返すくらいに、ほとんどノーダメージ。このシューズの衝撃吸収性を始めとした機能性の高さを実証してくれました。
タイムは納得できませんが、心からエンジョイしました。自分の表情からも、そのことが垣間見えます。
エクスポのライブでは美声を披露していたニューバランス スウェーデンのアンバサダーでシンガーのIdaちゃんと美女「いいね!」International。隣は彼女の映像記録担当のライノス。
今回、日本から2016 Airbnb Brooklyn Halfに参加したメンバー。左からon your markの荒川さん、SHOES MASTER編集長の榎本さん、ニューバランスジャパンの岩澤さん、そして自分。移動の車中や食事の際も会話が弾む最高のメンバーで、「またこのメンバーでどこかの大会に参加したい!」心からそう思えました。
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