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第10回湘南国際マラソン

2015.12.12
Masahiro Minai
南井 正弘 フリーライター、ランナーズパルス編集長
1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。「フイナム」「価格.comマガジン」「モノマガジン」「SHOES MASTER」「Beyond Magazine」を始めとした雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」「人は何歳まで走れるのか?」などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間50分50秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。

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自分にとって湘南国際マラソンは初めてサブ4を達成した思い出の大会。今回で5回目の出走になります。このコースは基本フラットだから自分の周囲でもベストタイムは湘南国際マラソンというランナーは少なくありません。今回は12月から1月にかけてかなり多忙なのと、ランニングシューズのテストを20足以上しないといけないので、去年と同じく4時間30分前後で帰ってこようと思っていました。

フルマラソンは9時スタートなんですが、なぜか9時になってもスタートしない。理由は後で知ることになるのですが、このときは全く何が起きているか知る由もない。
5分遅れの9時5分にようやくスタートし、C枠の自分もそれからしばらくしてスタートラインを超えます。最初はKm/6分30秒くらいで走り、5Km過ぎくらいからKm/6分で走り、行けるところまで行こうと思ってましたが、何かカラダが重い。そして5Kmを迎えるころにその理由がわかりました。「オシッコがしたい!!!」これまで10回以上のフルマラソン経験があり、当初はトイレに駆け込むことも珍しくなかったですが、2010年10月のポートランドマラソンを最後にレース中にはトイレに行っていませんでした。その理由のひとつは、我慢しているうちに尿意がどこか吹き飛んでしまっていたからなんですが、今回はちょっと様子が違う。8Kmを過ぎた時点で「この先34kmもこの状態で走るのは嫌だ!」と決断し、ガソリンスタンド横の仮設トイレの列へ。ここで15分ほどロスしますが、出し切ったときの気持ちよさは一生忘れないでしょう。大袈裟じゃなく膀胱が決壊寸前でしたから(笑)。

それ以降はKm/6分前後でマイペースで走ります。ニューヨークと違ってフラットで本当に走りやすい。応援はニューヨークのほうが圧倒的に上ですが、タイムの出しやすさで言ったら湘南国際マラソンのほうが断然上ですね。江の島の折り返し以降もさほどキツクはなかったんですが、26Km過ぎでまたもトイレに行きたくなる。このときの気持ちは「どうせタイム狙ってないんだから一回も二回も一緒でしょ!?」というもの。ここでも5分ほどロスして結局20分ほどをオシッコのために費やすことに。それ以降は給水所でしっかり水分補給したり、おむすびやバナナを食べるなど栄養も補給バッチリ。完全にファンランモードです。マイペースで走っていて、脚力も残っているから上りもあまり辛くない。多くのランナーが歩きだすゴールを通り過ぎて以降のコースでは逆にペースを上げてゴール。
手元のスントで4時間49分50秒(公式ネットタイムは4時間49分45秒)でした。トイレ(小)へ二回も行くという失敗レースでしたが、ペースを上げなかっただけにダメージは最少。翌日は普段通りにスポーツジムで筋トレしました。

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当日のアウトフィットはトップスがサロモン、ボトムスはMMA、タイツはSKINS、アームウォーマーがC3fit。サロモンのソフトフラスクを携行したので、混雑する給水所を途中までパスできたのは有難かったです。

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スタート20分前にスントのブース前で「いいね!」。この時点ではトイレは全く行きたくなかったんですけどね。

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シューズはサロモンのセンス プロパルスやニューバランスのVAZEE PACEなどと迷いましたが、最終的にホカオネオネのクリフトン2をセレクト。去年着用した同ブランドのコンケストよりは速めのペースに対応する1足で、足の保護性能も高レベル。

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今回もタイムキーパーはスントのアンビット3ランで。湘南国際マラソン対応アプリをダウンロードしていたので、給水所までの距離を教えてくれたのは便利でした。前半はソフトフラスクで給水しましたが、後半は給水所をフル活用したので。

8Km過ぎにトイレに行って、すっきりした後にずっと脳内で流れていたZeddのI Want You To Know featuring Serena Gomez。歩きだす人が続出する悪名高き二宮の折り返し部分も、自分は余力を残していたからサビの部分
I want you to know that it’s our time
You and me bleed the same light
I want you to know that I’m all yours
You and me we’re the same force
I want you to know that it’s our time
You and me bleed the same light
I want you to know that I’m all yours
You and me run the same course
を口ずさみながら走る。「こんなはずじゃなかった…」という表情で悲しげに歩く参加者たちの横をEDM(エレクトロニックダンスミュージック)のヒット曲をノリノリで歌いながらペースを上げる49歳のおじさんランナー。不思議そうな視線で見られるか、我関せずといった感じがほとんどでしたが、カワイイ女の子が一人だけ「あっ、セレーナ・ゴメス!」って反応してくれましたw

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