• instagram
  • youtube
  • rss
スタイリッシュに速く走りたい、すべてのランナーへ
  • instagram
  • youtube
  • rss
COLUMN

旅ランのすすめ
~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

2025.09.04
MASAHIRO MINAI

ランニング、特にオンロードランニングは基本的に同じ動作の繰り返しになるので、どちらかというと単調に感じる人は少なくありません。この単調さゆえに、走ることに飽きてしまうという話をよく聞きます。ランニングを続けるには何らかのモチベーションが必要、かつ時々走るコースを変えることは効果的で、新鮮な気持ちで走ることができるでしょう。このコラムは、海外渡航300回以上、43都道府県を訪れた南井編集長による「旅ランのすすめ」。南井編集長が実際に走ったお気に入りの旅ランコースを紹介します。

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

第3回「旅ランのすすめ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~
」は、前回のニューヨークに続き、アメリカの東海岸を代表する歴史的な都市であるボストンを舞台としました。マサチューセッツ州は、アメリカ合衆国で最も古い歴史を誇る地のひとつであり、周辺は製靴業が盛んであったことから、ニューバランス、サッカニー、コンバース、リーボックといったさまざまなスポーツシューズブランドがボストン近辺に本社などの拠点を置き、オールデンのようなレザーシューズの雄も、ボストン郊外のミドルボロウに本社を構えています。それだけに、フットウェアに関連した仕事を長く続けてきた自分は、1991年以降8度この街を訪れてきて、2014年に初めて市内を本格的に走りました。

村上春樹氏の「走ることについて語るときに僕の語ること」にも記述されていた、ボストンのランナーにとって最も人気の高いランニングコースであるチャールズリバー沿い、アメリカ最古の都市公園であるボストンコモンと隣接するボストン・パブリックガーデン、お洒落なショップが建ち並ぶニューバリー通りといった場所を走るのは本当に楽しく、ニューヨークでも感じましたが、走っている人が日本よりも圧倒的に多い。ボストンという街は1897年以来、ボストンマラソンが継続して行われるなど、アメリカ国内でもランニング処として知られており、街角でランナーと出会う確率はニューヨークよりも高いでしょう。90年代はコプリープレイスのウエスティンやマリオットに宿泊していて、日々のランニングも習慣化されていなかったので、チャールズリバーやボストンコモン方面へは行きませんでしたが、2014年に滞在した際は、村上春樹氏の文章を思い出しながらチャールズリバーの河畔を走り、ボストンコモンでは野生のリスや鳥類を横目に地元ランナーとジョグを楽しみました。2016年、2019年にこの街を訪れた際にも走りましたが、もちろんメインとしたのはチャールズリバー沿いとボストンコモン周辺でした。

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

昨年末の宿泊先であるcitizenM Boston North Station hotelは、NBAのボストン セルティックスとNHLのボストン ブルーインズの本拠地であるTDガーデンに隣接。

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

ボストンの中心街、ボイルストン通りには、ボストンマラソンのフィニッシュラインが通年でペイントされています。

2024年12月、久しぶりに訪れたボストンは、真冬ということもあり最低気温は摂氏でマイナス。しかしながら、防寒対策をしっかりとして走り始めると、やっぱりこの街を走るのは楽しい。滞在先がNBAのボストン セルティックスとNHLのボストン ブルーインズの本拠地であるTDガーデンに隣接したホテルだったので、一瞬チャールズリバー沿いやボストンコモンまで走るのを躊躇しましたが、意を決してそちらの方面へと向かいます。

夕方に走ったこともありますが、頬を伝う風が刺すように冷たい。それでも距離を重ねると徐々に身体が温まり、ストライドもスムーズになります。チャールズリバー沿いに到着すると、ランナーを発見することができ、ここがボストンのランナーの聖地であることを再確認できます。チャールズリバーをあとに、ボストンコモンへと向かうと、散歩を楽しむ人々に加えて、ランナーもチラホラ。凍結したフロッグポンド(カエル池)は、スケートリンクとして営業しており、スケートをする人々が本当に楽しそう。久しぶりのボストンランをエンジョイすることができました。

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~
旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

摂氏でマイナスを記録した厳冬期のチャールズリバー沿いは、春から秋よりは減りますが、何人かのランナー、ウォーカーを確認することができました。

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

ボストンコモンにあるフロッグポンド(カエル池)は、冬季はスケートリンクとなり、多くの人々がアイススケートを楽しんでいました。

今年の4月、ボストンマラソンのタイミングでもボストンの街を訪れました。この季節のボストンは、最高気温は15~20℃前後とファンランをするには最適な気候。ボストンコモンやチャールズリバー沿いにはソメイヨシノ、オオシマザクラ、ヤエベニヒガン、カンヒザクラといった桜が咲いており、走りながら花見ができるのも嬉しいところ。ボストンコモンや隣接するボストン・パブリックガーデンでは芝生の上でくつろぐ人や、上半身裸になって日光浴を楽しむ人も確認できます。

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~
旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

春のチャールズリバー沿いでは、数多くのランナーが走ることを楽しんでいました。

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

春のボストンコモンは日差しが降り注ぎ、冬とは異なる趣があります。芝生でくつろぐ人々もちらほら。

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

アメリカでランニング時の水分補給といえばゲータレードですね。

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~
旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~

ボストンマラソンの前日は、全米各地に支部を持つENDORPHINS RUNNINGとニューバランスによるコラボレーションランに参加。ニューバリー通りのPOP UPストアを出発し、ボストンコモンやボストン・パブリックガーデンを経由した4kmほどを走りました。

 

今回の旅ランで活躍したランニングギア

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~
SAUCONY TRIUMPH 23

「もっと長く快適に走りたい」というランナーに向けて開発された、トライアンフシリーズの第23弾。ミッドソールにPWRRUN PBを用いており、優れたクッション&反発性と高いレベルの安定性を兼ね備えた1足です。

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~
SAUCONY ENDORPHIN SPEED 4
サッカニーが誇る中級ランナー以上に最適なスピードモデル。日々のランからレース本番まで対応できる汎用性の高いプロダクトで、ステップアップしたいランナーにピッタリです。こちらのVERDANT/WHITEのカラーは日本未発売で、ボストンに本拠地を置くNBAのボストン セルティックスを想起させますね。アウトソールにガムラバーを使用するなど、細部のスペックにもこだわっています。

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~
旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~
SAUCONY RUNSHIELD JACKET
極寒、しかも雨が降る最悪のコンディションでも走るのを諦めなかったのは、エリートランナーのために開発されたこのジャケットのおかげ。雨をシャットアウトし、悪天候下でも快適な着心地をキープしてくれました。

旅ランのすすめ ~WE RUN THE WORLD, AROUND THE WORLD~
NEW BALANCE FuelCell REBEL v4
フューエルセルレベルは、軽量性、反発性、クッション性を兼ね備えたニューバランスの人気シリーズ。第4弾モデルは個人的に特に気に入っており、4色をヘビーローテーションで履いており、ボストンの街を走った際にも活躍してくれました。

Masahiro Minai
南井 正弘 フリーライター、ランナーズパルス編集長
1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。「フイナム」「価格.comマガジン」「モノマガジン」「SHOES MASTER」「Beyond Magazine」を始めとした雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」「人は何歳まで走れるのか?」などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間50分50秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。
RECOMMEND
CATEGORIES