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COLUMN

連載第38回「Breaking Limit」 ~3ヶ月の練習note~

2022.03.31
Shun Sato

第38回(最終回) 黒澤まさ美(市民ランナー) ジョグ300キロでサブ4達成。-Breaking 4’00”-

第38回を迎えた「Breaking Limit」 ~3ヶ月の練習note~もいよいよ最終回。最後を飾るのは、未経験からいきなりフルマラソンに挑戦した黒澤さん。タイムやレースにこだわらない彼女は、如何にしてサブ4を達成したのだろうか?

黒澤まさ美
職業:MC
年齢:30代
ラン歴:6年
フルPB:3時間59分25秒 (2022年3月6日 東京マラソン2021)

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3months Challenge—breaking 4’00”

Start(走り始めたキッカケ)
6年前、モデルさんやタレントさんたちのマラソン未経験者20名を集めて、岡山マラソンを走る企画があったのですが、それに参加したことが走るキッカケになっています。それまで私は走るのが嫌いだったのです。でも、わずか2ヶ月の準備期間だったのですが、ちゃんとプロのコーチがついて、1週間に1回、練習会に参加して、ウエアもシューズもアシックスから提供してもらったのです。ここまでやってもらえるのはすごいことですし、こういう機会でもないとマラソンは一生走らないだろうなって思ったので、「やってみよう!」と覚悟を決めました。岡山マラソン自体は完走がメインで、各エイドで止まってご当地の食べ物を食べて走る感じで5時間半くらいかかったのですが、すごく楽しかったです(笑)。封鎖した道路を走るのが始めての経験で、エイドや案内のボランティアの方も親切でしたし、沿道の人もめっちゃ応援してくれるじゃないですか。そういう楽しさに加え、ゴールした時にひとつ達成した喜びが相まって、「走るのっていいな。」と思ったのです。それからですね、ちょっとずつ走る量が増えていきました。

Marathon(マラソン)
岡山マラソンは、最初から無理することなく、ゆっくりのペースで走るのを徹底したので、足もそれほど痛くなかったですし、初フルにしてはすごく楽しめました。一緒に走った女の子の中には「もう2度とやりたくない。」という人もいましたが、私は最初のマラソンのイメージが良かったですし、走ることが本当に楽しく思えたのです。今もその気持ちで走っているので、タイムやレースにこだわりがありません。レースに出ると必然的にタイムが出てくるので、今、どのくらいで走っているのか、とかいろいろ気になってしまうのです。そういうことを考えて走るのがあまり好きじゃないのです(苦笑)。マラソンのレースに出ることよりも自分の日々のルーティンとして走っています。

Training Menu(トレーニングメニュー)

★3months(3ヶ月前)/Training Menu Point



(1)jog(ジョグ)
ジョグは私のルーティンのひとつになっています。自宅から皇居を1周して戻ってくると、だいたい10キロ~12キロになります。約1時間くらいなので、毎日、継続出来ている感じですね。ペースは、特別早く走ろうと思っていなくて、だいたいキロ6分くらいです。無理をしないことが大前提なので、音楽を聴きながらひとりで淡々と走っています。月間走行距離は300キロくらいになりますが、ジョグをほぼ毎日することで、マラソンを走る足は作れたんじゃないかなと思っています。

★2month(2ヶ月前)/Training Menu Point



(1)workout(パーソナルトレーニング)
いわゆる筋トレですね。上半身、下半身を鍛えるメニューを交互に入れています。ただ、トレーナーさんは私がマラソンを走るのを知っているので、それに合わせていくつかメニューを入れてくれたと思いますし、ジョグと筋トレでマラソンを走れる体作りができたのではないかなと思っています。普段は、私がこういう身体になりたいというのをトレーナーさんに伝えて、そこに限りなく近づけていくというトレーニングをしています。

★1month(1ヶ月前)/Training Menu Point



(1)Long Slow Distance(LSD)

東京マラソンを走る上で、さすがに1回もロングを走らないのはまずいなと思い、25キロのLSDを入れました。LSDといってもキロ6分くらいでいつものジョグと変わらない感じで、皇居をグルグル回る感じです。都心で信号がなく、適度にアップ&ダウンがあるコースは皇居しかないですし、一番走りやすいので、このコースを走ったのですが、やってよかったですね。25キロですけど日々の積み重ねのせいか、意外と距離への耐性があることが分かって、マラソンを走り切れる自信がつきました。

Another Point -1
Q.「今後の目標は?」

A.東京マラソンを走って2日間は筋肉痛が取れず、3日目にラクになったのでジョグを始めたのです。そうしたら左の腸脛靭帯が痛くなり、そこが治ったかと思うと今は右膝痛が出て、今は先のことを考えずに治療に専念しています。秋からのシーズンですが、今はまだどのマラソンを走ろうとかは決めていません。サブ4をクリアしたので、もう少し頑張ればサブ3.5も狙えるよと言われるのですが、それをどうするかですね。無理をしないで走ることが自分の健康と人生に深みを与えてくれています。ただ、仕事以外のことでこんなに必死になることってないと思うので、それを経験させてくれたマラソンというスポーツはすごいなと思いますし、走ること自体は好きなので、これからもジョグのルーティンは続けていこうと思っていますが・・・、マラソンについては考え中です。

2022年3月6日 東京マラソン2021 3時間59分25秒。
0km -5km 27分53秒
5km-10km 27分41秒
10km-15km 27分49秒
15km-20km 28分30秒
20km-25km 28分34秒
25km-30km 28分19秒
30km-35km 29分22秒
35km-40km 28分39秒
40km-FINISH 11分38秒

今回の東京マラソンは、2018年ホノルルマラソン以来のフルマラソンでした。この時は、4時間30分くらいだったのですが、軽い方がいいということでめちゃ減量して臨んだのです。でも、減量し過ぎて、エネルギー切れを起こしてしまったので、今回はその反省を活かして大幅な減量はしませんでした。そのせいか、出足から快調で、5キロまで下りなのでかなり抑えたのにもかかわらず、28分53秒で行けたのです。10キロでも56分34秒で、この時、このままいけたらサブ4いけるんじゃないかと思い始めました。ハーフでもほぼサブ4ペースで、いい感じだなって思っていたのですが、そのハーフから32キロくらいに最初の地獄が来たというか、キツかったです。それを越えて、今度は田町を折り返すのですが、風が強いし、足にきているし、もうきつくてきつくて・・・。折り返してくる人がめっちゃ羨ましくて、「田町駅、遠いなぁ、まだかー。」と思いながら走っていました。さらに追い打ちをかけたのが丸の内中通りの1キロですね。このままだとサブ4が微妙で、4時間00分01秒とかだとめちゃ悔しいじゃないですか。それなら必死になって走り、3時間59分台を出した方がいいので、ラストは「わーっ!」と、思い切り声を出し、死力を尽くして走りました。ゴールした時はうれしかったです。サブ4、いけちゃったよと思いましたね(笑)。年齢を重ねていくと無理しなくていいよっていう気持ちと、とは言え、やるからには突き詰めたいというアスリートの気持ちもあり、このバランスをうまくとるのが難しくなってきます。ただ、この時は、もしかしたらもう2度とマラソンを走らないかもしれない。ここでサブ4を出しておかないとダメだと思ったので、その気持ちがラスト、全力を出して走り切れたことに繋がったのかなと思います。

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