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第30回河端拓実（市民ランナー）整体師の専門知識をフルに活かす。－Breaking 3’00”－

自身が体の専門家である整体師の河端さん。初マラソンは順調にサブ4を達成しながら、その後、怪我に悩まされることが多かったという中、如何に怪我と向き合いサブ3を達成できたのだろうか？

河端拓実
職業：整体院経営
年齢：30代
ラン歴：7年
フルPB：2時間58分26秒（2021年10月31日　金沢マラソン2021）

３months Challenge—breaking 3’00”

Start（走り始めたキッカケ）
8年前に第1回の金沢マラソンが開催されたのですが、たまたま参加した人の話を聞く機会があったのです。その時は、マラソンに興味はなかったのですが、みなさん、「楽しかった。」「すごく良かった。」というので、だったら1回くらい挑戦してもいいかなって思ったのが走るキッカケです。第2回のエントリーをして当選通知が来てから練習を始めたのですが、最初は10キロを走るのも「ゼー、ハー」で相当キツかったですね。でも、整体師として解剖学的知識、運動学的知識はあったので、例えばネットで「腸腰筋を使って走りましょう。」という情報を見た時、それだけで「なるほど！」と分かり、すぐに活かせたのは大きかったです。練習していくうちにサブ4を切れるんじゃないかと思い始めて、実際に走ったらサブ4を達成できたのです。達成感がすごくありましたし、周囲の人に初フルでサブ4はすごいねって言われたりして、そこから本格的にランニングを始めました。

Marathon（マラソン）
本格的にマラソンを走り始めたのは、2年くらい前です。金沢マラソンでサブ3.5を達成したのですが、最初は3時間29分くらいの設定でした。でも、3時間17分で走れて、その時にもっと練習をやっていけばもっとイケるなと思い、そこからマラソンのスイッチが入りました。マラソンの面白さは、自分の成長が分かるところです。学生時代、卓球をしていたのですが、どのくらい強くなったのか、対戦相手も毎回違うし、自分ではなかなか分かりづらいのです。でも、マラソンはタイムを追っていくと、自分がどのくらいのレベルになってきたのかが分かりますし、Vo2MAXとかいろんな数値が上がっていくのもゲーム感覚で楽しめます。それに一人でできることのメリットも大きいですね。卓球だと場所が必要ですし、誰かと時間を合わせないといけないですが、マラソンは時間を選ばずに一人でできるので、ほんとうに魅力的なスポーツだと思います。

Training Menu（トレーニングメニュー）

★３months（3ヶ月前）/Training Menu Point

（１）jog（ジョグ）
基本的にはEペースで走ることで心肺機能の向上、毛細血管の成長とか、長時間走ることのベースを強くすることを意識しています。あと、僕は長距離に対する苦手意識があるので、そのことを克服するためにEペースを取り入れている感じですね。

（２）interval（インターバル）
実は5月から7月まで股関節を痛めていて、ほとんど走れませんでした。8月は故障から復帰したばかりで、この時点でどのくらいスピードが出せるのか試したのですが、この時はまずまずだったかなと思います。本当は1000m×5本、設定を3分35秒とか、もう少し早いタイムにしたかったのですが、故障への恐怖心があったので、練習ができたことをプラスに考えていました。

（３）achillodynia（アキレス腱痛）
アキレス腱痛の原因は、厚底のカーボン入りシューズを使い始めたのですが、薄底のシューズよりもふくらはぎの負担が増えているなって感じていて、その辺がうまく対応できなかったからだと思いました。あとは5月に股関節を故障して、痛いところをかばっているうちにフォームが乱れたのもあるかなと思います。大会2ヶ月前に休むのは不安だったのですが、痛いまま練習を継続してもプラスにはならないですし、結果も出ないと思ったので、休むことが今は結果を出すために必要なことだと信じて、休みました。

★２month （2ヶ月前）/Training Menu Point

（１）exercise bike（エアロバイク）
故障している間は、心肺機能を落とさないように、エアロバイクを漕いでいました。心拍数が140－150になるように、約40分間漕ぐのでけっこうしんどかったです。約3週間休んで、Eペースで走り始めたのは、いくつか理由があります。朝起きた時の最初の1歩が痛かったのですが、それがだいぶ収まってきましたし、ウォーキングでの痛みもなくなりました。レースまで1ヶ月ちょっとで、タイミング的にそろそろ練習しないとヤバいなと思ったのです。15キロのEペース走は、痛みもなく走れたのでホッとしましたね。

★１month （1ヶ月前）/Training Menu Point

（１）buildup running（ビルドアップ）
エアロバイクで心肺機能が落ちている感じはなかったので、あとはサブ3を達成できるように余裕をもって4分から4分10秒くらいで走れるようにと思っていました。そのペース感覚を体に落とし込みつつ、ここで怪我をしたら終わりだと思っていたので無理はできなかったです。30キロ走もやりたかったのですが、負荷が大きいのでやりませんでした。ビルドアップは最初ゆっくり入って、ちょっとずつペースをあげていくので足への負担が少ないですから、このタイミングでの練習としては最高でしたね。

Another Point -1
Q.「今後の目標は？」

A. 2月末の大阪マラソンに出場予定でサブエガを狙っています。できたら2時間40分を切れたらと思いますが、まずは怪我せずに出場できたらいいなって思っています。今の時期、金沢はロードでの練習がなかなかできません。雪のあるロードを走ると滑ったり、足をとられたり、怪我のリスクが高いので、思い切って外で走れないんですよ。もっぱらジムのトレッドミルで走っていますが、雪の多い地方は練習環境が大変ですね。今は、一人で練習していますが、この先、目標が高くなると個人でできる練習も頭打ちになるかなと思うので、その時は、チームに入って練習することをも考えています。金沢の有名なチームは日曜日に練習しているのですが、日曜日は整体院が忙しいので、なかなか参加できません。ぼっち練に限界がきたら、月2回でも時間を作るなどして、仕事と走る環境を少し変えていこうかなって思っています。

2021年10月31日　金沢マラソン2021　2時間58分26秒。
0km -5km 20分32秒
5km-10km 20分16秒
10km-15km 19分50秒
15km-20km 19分42秒
20km-25km 20分01秒
25km-30km 20分44秒
30km-35km 22分02秒
35km-40km 24分22秒
40km-FINISH 10分57秒

久しぶりのレースでスタート前は気持ちが高揚してしまい、最初はキロ4分を切るタイムで入りました。アドレナリンが出て、調子も良かったので、ハーフまでは4分切るペースでいったのですが、このまま最後までいけるんじゃないかって本気で思っていました。30キロまではそのペースでいけたのですが、やっぱり甘くなかったですね。32キロを越えてから一気に足にきて、強烈な疲労感を感じました。アキレス腱は痛くなかったのですが、まったくペースが維持できなくなって、35キロ付近では30秒だけ歩いたり、ペースも5分40秒まで落ちて、もうグダグタな展開になってしまいました。37キロ地点で貯金があったので、サブ3は行けると思ったのですが、目標の2時間55分切りは難しくて、だったら2時間59分も同じだと思い。無理せずに走りました。久しぶりの大会でレース感覚がなくて、しかもペース配分を間違えて、苦しいレースになりましたが、最後まで諦めずに走れたことは良かったと思います。

連載第30回「Breaking Limit」 ～3ヶ月の練習note～

第30回 河端拓実（市民ランナー） 整体師の専門知識をフルに活かす。－Breaking 3’00”－

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