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COLUMN

連載第24回「Breaking Limit」 ~3ヶ月の練習note~

2021.12.16
Shun Sato

第24回 藤井千裕(市民ランナー) 目標はタイムではなく、自分の成長。 -Breaking 3.0-

モチベーションは安田美沙子さん。高校の先輩を目標に、「もうちょっとがんばれたんちゃうかな?」と思う気持ちから始まり、遂にサブ3を達成!

藤井千裕
職業:会社員
年齢:30代
ラン歴:9年
フルPB:2時間56分56秒 (2019年2月17日 京都マラソン)

3months Challenge—breaking 3’00”

Start(走り始めたキッカケ)
走り始めたのは、会社の尊敬する先輩から「マラソンってめちゃいいよ。」と勧められて、いつか走ろうと思っていたのです。そうしたら第1回京都マラソンが開催されることになって、「地元やし、出てみようかな。」と応募したのがキッカケです。最初、落選したのですが、補欠当選したんです。それから10キロ走ったらいいとか、30キロ走るとかをネットで調べて、土日だけ走って本番を迎えました。初マラソンは、しんどかったけど、楽しかったですね。マラソンの途中でジェルを飲むなんて全く知らなくて、途中、お腹が減って動けなくなって沿道の人からアンパンもらったり、介護施設のおじいちゃん、おばあちゃんから「がんばってや!」と声を掛けられたり、友人から電話がかかってきて話ながら走ったり…、こんな私でも42キロ走れるんやって感動しました。

Motivation(モチベーション)
初めて京都マラソンを走って、その後、普通はマラソンにのめり込んでいくみたいな話になるのですが、そうはならなかったです(苦笑)。とりあえず応募して、当選したら走ろうみたいなことが4年間続きました。やめなかったのは、毎年、京都マラソンを走りたいし、ゴールの感動を味わいたいのと1番最初に走った時に「もうちょっとがんばれたんちゃうかな?」と思う気持ちが残っていたからです。2回目で3時間40分を切れたのですが、その時モチベーションになったのは、安田美沙子さんです。たしか3時間40分くらいで走られると思うのですが、高校の先輩で、あんなにかわいくてあんなに速く走れるんだったら、そうじゃない自分はもっと速く走れるんじゃないかなと思ったのです(笑)。そうしたら3時間40分を切れて。それからは毎年、昨年の自分よりも速く走るということを目標にして走っていました。

Marathon(マラソン)
マラソンの面白さは、一番は昨年の自分よりも速くなっている、成長できているのが分かることだと思います。私は、何がなんでもこのタイムで走らないといけないというのがなくて、いつも昨年のタイムよりもいいタイムを出して、自分の成長を感じることを大事にしてきました。今もそのスタンスは変わらないですし、マラソンっていろんな楽しみ方があると思うのですが、そういう楽しみ方があってもいいかなって思っています。

Training Menu(トレーニングメニュー)

★3months(3ヶ月前)/Training Menu Point



(1)interval(インターバル)
いつも緩いランニングがベースなので、「このままではあかん、ペースアップできない!」と不安に思って、この時から本格的にインターバルを始めました。特にタイムの設定とかしていなくて、いつものジョグよりも速く走ろうくらいの感覚です。ただ、ボッチ練で、河川敷を走るので、思うような結果にはならなかったですね。サブ3を狙うならキロ4分15秒ペースでいかないといけないですが、1キロ×3本のインターバルで1本目が4分14秒でした。これはアウトですが、その後、上げてなんとか終えた感じです。きつい練習ですけど、それが一番足りないところもでもあったので、自分の中ではとてもいい刺激になりました。

(2)half(ハーフ)
インターバルの翌日にハーフを走ったのですが、セット練とかの意識はなくて、会社の人にハーフを誘われて走りました(笑)。平日は、仕事が忙しくて走る時間がなかなか取れないので、休みの土日になるべく長い距離を走るようにしています。この時のハーフは、キロ4分10秒以内の設定でしたが、最後に崩れてしまい、しかも距離も短くて、思うような結果にはならなかったですね。サブ3を目指すなら、ハーフはキロ4分ぐらいで押していかないといけないといけないですけど、この時も今も、まだそのペースで走るのがしんどいです。

★2month (2ヶ月前)/Training Menu Point



(1)long running(30キロ)
この頃、Team R2というランニング親善大使をしていたのですが、そのお仕事として30キロのペーサーをやらせていただきました。この時期の30キロのペーサーは、「マラソンの1ヶ月前くらいに30キロ走は大事だよ。」という都市伝説は知っていたので、すごくラッキーでした。ペースはサブ3レベルではないですけど、足作りになりますし、この時期に30キロを走れるのだという自信をつけることができました。翌週の週末も30キロを入れていますが、これはペーサーをした時、ウォーミングアップの体操をしているコーチに「翌週も30キロやるといいよ。」と言われたので、「来週もやってみよう!」と思っていれました。ペースは気持ちよく走ることを意識しています。

(2)interval(インターバル)
前日に30キロを走ってからのインターバル風のトレーニングは、ペーサーをした時のコーチに「前日の疲労は、マラソンの後半の疲労と近いので、そこで刺激を入れるといい練習になるよ。」と言われたのです。設定タイムを決めてというよりも、ビルドアップっぽい感じになりましたが、すごくいい練習になりました。

★1month (1ヶ月前)/Training Menu Point



(1)tempo running(ペース走)
ペース走を初めてやりました。これは知り合いが誘ってくれたので、引っ張ってもらって京都マラソンのコースで練習をすることができました。コースを知ることは大事ですし、実際に走ってしんどいなとも思わなかったので「調子がいいな。」という感触がありました。この時期あまり走っていないのですが、不思議と不安はなかったですね。いつも通り週末に距離を走るというのを繰り返してきたので、レースもある意味その延長線上にあるイメージでとらえていました。

Another Point -1
Q.「これからの目標について?」

A. 今後も、京都マラソンには出続けたいですね。タイム的には、サブエガ達成と言いたいところですが、今はまだ自分の中で(タイムを)切れる絵が描けていません。ボッチ練でいけるのってサブ3が限界かなって思いますし、それ以上を目指すには練習会に行くとか、誰かに教えてもらうことが必要だと思うのです。でも、練習会って雰囲気が出来上がってしまっている感じがあって入りにくいですし、自分からそういうところに行くのが苦手なんです。過去に行ったこともあるのですが、そもそも練習についていけなかった(苦笑)。そこが悩みどころですね。次のレースは、2022年3月の東京マラソンになりますが、すごく楽しみです。京都マラソンよりも走りやすくて、タイムも出ると聞いているので、楽しく走って自己ベストを更新できたらと思っています。

2019年2月17日 京都マラソン 2時間56分56秒。
0km -5km 20分43秒
5km-10km 20分55秒
10km-15km 20分56秒
15km-20km 20分52秒
20km-25km 20分39秒
25km-30km 20分58秒
30km-35km 21分12秒
35km-40km 21分37秒
40km-FINISH 09分04秒

レースはけっこう淡々と走れて、15キロから自分にスイッチが入ったのです。それは今までにない感覚でしたね。その時、初めてサングラスをつけて走ったのですが、それがハマって走りに集中できました。あと、32キロ地点くらいに私よりも速い友人が、調子が悪くて止まっていたのです。「ペーサーするよ。」と言ってくれたので、そこから後ろについて走りました。1週間前、山の神の柏原(竜二)さんに「前の人のお尻とふくらはぎだけを見た方がいいよ。」と言われたので、その通りに走ったのですが、そうしたら「サーッ」と距離が過ぎていきました。人のうしろについて走るのって大事だなって、改めて思いましたね。あと、ラッキーだったのは、レースの1週間前にいわきサンシャインマラソンのペーサーを務める予定だったのですが、雪で中止になったのです。ここでハーフを走っていたら、翌週のレースで疲労が残ってサブ3は難しかったと思いますし、その上、安田美沙子さんに会うことができたのです。「先輩と高校が一緒で!」という話ができて、なんか自分が浄化されたみたいになって、本当によかったです。
サブ3を達成できた時はうれしかったですね。初めて京都マラソンを走った時は、一番うしろからスタートしたんです。自分が走れるなんて思っていなかったですし、邪魔にならないようにと思っていたのですが、この時はサブ3を達成出来て2位になれる日がくるなんて思ってもいませんでした。「ここまでやればできるんやな!」っていう嬉しさがありましたし、改めて積み重ねが大事だなって思いましたね。

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