Runners Pulse

第19回正田浩一（市民ランナー）「猫トレ」で限界を越える。－次はBreaking 3’00”－

初めて出場した大会の雰囲気がよく、マラソンレースにのめり込んだ正田さん。猫ひろしさんのランニングプロジェクトに参加して得たものとは？

正田浩一
職業：販売員
年齢：30代
ラン歴：5年
フルPB：3時間3分40秒（2021年4月18日　多摩川新緑マラソン）

３months Challenge—breaking 3’05”

Start（走り始めたキッカケ）
走り始めたのは、家を買ったのがキッカケですね（笑）。いろいろお金がかかるので通っていたジムをやめて、家で晩酌をするようになったらお腹がどんどん出て来て。これはまずいと思って、とりあえずランニングはお金もかからないし、いいかなって思って家の近くの河川敷を走り始めました。続けられたのは痩せるためもあったのですが、最初から10キロ近く行けたので、意外と走れるなっていうのを感じたのも大きいですね。ただ、僕は本当に3日坊主でやめてしまうタイプなので、走り始めてすぐにハーフの大会にエントリーしたんです。お金を払ってエントリーすれば、それまで続けるだろうって思ったので。半年後にレースに出たのですが、走りはめちゃくちゃ辛かったです。でも、大会の雰囲気がすごく楽しくて、「次は違う大会に出てみたい。」、「フルマラソンに出てみたい。」と思ってマラソンにのめり込んでいった感じです。

Neko project（猫トレ）
昨年6月から今年の10月10日まで、猫ひろしさんに練習メニューをもらってトレーニングをしていました。猫さんのYouTube番組「チャンネル猫ひろし」の企画で、練習メニューを猫さんが作って目標タイムを達成させるというプロジェクトです。そこに応募して、50名ぐらいの中から選ばれました。実はその頃、3時間13分が自己ベストで、サブ3を達成するのは大変ですし、タイムはもういいかなって思っていました。でも、猫さんとサブ3達成を目標にすることになって、もう1回上を目指そうと思いました。プロジェクト期間中、メニューが1ヶ月単位で送られてきて、練習後にガーミンのタイムを送り、ほぼ毎日、猫さんとラインしていました。今回の僕の練習メニューは、猫さんが考えてくださったメニューになります。

Training Menu（トレーニングメニュー）

★３months（3ヶ月前）/Training Menu Point

（１）jog（ジョグ）
ジョグの設定タイムは特になかったです。仕事に行く前の早朝5時くらいから走っていましたし、週末はロング走やポイント練習も入れていたので、主に疲労抜きのジョグにしていました。距離は最低10キロと言われていましたので、10キロから15キロの間で、ペースは早くても5分30秒ぐらいでした。夏は良いのですが、冬は寒くて布団から出られないし、暗いし、けっこうキツかったですね。

（２）marathon（マラソンレース）
7日の赤羽トライアルマラソンが、一応、猫トレの本命レースでした。このレースに向けて月1で40キロ走をしたり、かなりしっかりとトレーニングをしてきました。最初は余裕があったのですが、ハーフ過ぎたところで急に足がぴくぴくと痙攣してきて、22キロで左足がつりました。それまで足がつった経験をしたことがなかったので、どうしたらいいのか分からなくて、それをかばって走っていると右足もつって、完全に動かなくなってしまいました。それでもなんとか完走をと思って走ったのですが、「肉離れになる可能性があるのでやめしょう。」と猫さんに言われて、32キロでリタイヤしました。今までのレースで一番自信があったのですけどDNFで、もう悔しくて、悔しくて、めちゃくちゃ泣きました。

★２month （2ヶ月前）/Training Menu Point

（１）marathon（マラソンレース）
14日の松戸のレースは、赤羽のリベンジです。このレースは、猫さんも出たのですけど、正直、前のレースの足の痛みもあり、メンタル的なダメージも引きずっていました。また、つるんじゃないかと思って、正直怖かったです。でも、猫さんが出るのでチャレンジしました。レースは、風速が15mくらいあり、吹き飛ばされそうになりながら走りました。足の痙攣については、ありがたいことに、皆さんがインスタでいろいろ教えてくれて、「コムレケア」をお守り代わりにしました。足がつりそうになった時に飲むとおさまるらしいのですが、実際つりそうになった時に飲むと、症状が落ち着いたので良かったです。これは持っているだけでも安心できるので、すごく大きかったですね。爆風の中でのレースで、サブ3は達成できなかったのですけど、3時間8分37秒で5分も自己ベストを更新できて、サブ3に向けてちょっと先が見えた感じがしました。

（２）30km pace running（ペース走）
3ヶ月の練習で一番効果があったのは、30キロのペース走です。これは、猫トレでは定番のメニューで、「いつもサブ3ペースで走るように。」と言われていました。正直、けっこうキツいのですが、猫さんに報告をしないといけないので必死でした。それでもクリアできない時もありましたが単独走ですし、メンタルはかなり鍛えられました。あと、週末に必ず20キロ、30キロを踏むと42.195キロの怖さがなくなってきましたし、フルは長いなという感覚がなくなりました。自分にとっては、心と足が鍛えられるすごくいい練習でした。

★１month （1ヶ月前）/Training Menu Point

（１）interval（インターバル）
ポイント練習としてインターバルが入っていますが、これはスピードを出して走るので早く体を動かすことに慣れてきますし、走りが大きくなるのですごくいい練習でした。このポイントをやる前は、キロ4分15秒がすごく早く感じたのですが、これをこなしていくうちにキロ4分10秒がさほど早く感じなくなりました。一番最初に、猫さんと1000m5本のインターバルをやった時は4分切れたり切れなかったりするレベルでしたが、今は3分30秒くらいで回せるようになったので、かなり成長したと思います。

Another Point -1
Q.「今後の目標は？」

A. サブ3は達成したいと思います。猫さんとのプロジェクトは10月10日の赤羽トライアルで終わりました。暑さで熱中症になり、サブ3を達成できなかったのですが、セカンドベスト（3時間7分）を出すことができました。今も猫さんからいただいた練習メニューを軸に練習を続けているので、なんとか3時間の壁を突破して、猫さんにいい報告をしたいと思っています。どのレースでチャレンジするかは決めていません。河川敷のレースは、ギリギリでエントリーできるので、自分の中でここかなって思ったら、すぐに走れるようにはしています。ただ、板橋シティマラソンは、地元のレースですし、東京マラソン、水戸黄門漫遊マラソンは出てみたいですね。来年は、大きなレースがもっと増えるといいなって思います。

2021年4月18日　多摩川新緑マラソン　3時間3分40秒。
0km -5km 20分36秒
5km-10km 20分50秒
10km-15km 21分50秒
15km-20km 20分52秒
20km-25km 22分09秒
25km-30km 22分12秒
30km-35km 22分44秒
35km-40km 24分05秒
40km-FINISH 10分45秒

多摩川新緑マラソンのレース前夜、すごい雨が降って、レース当日は多摩川の河川敷がドロドロでした。3.5キロの周回コースだったのですが、泥だらけの中を走る感じでしたね（苦笑）。下がぐちゃぐちゃなので、何度か足首をひねりそうになりましたし、27キロ付近で足に違和感を覚えましたけど、つることはなかったです。悪コンディションの中、足が痙攣することもなく、しかも自己ベストを出せたのは、このレースが猫さんの企画と関係なかったので、プレッシャーがなかったからだと思います（笑）。どんなに良くてもどんなに最悪でもYouTubeに上がらないので、気楽な気持ちで走れたのが大きかったですし、今までの積み重ねもあったのかなと思います。ラップを見ると、前半速く入り過ぎたので、もうちょっと抑えられたらと思いますが、コンディションの良いロードになれば、サブ3を達成できる手応えは感じました。

連載第19回「Breaking Limit」 ～3ヶ月の練習note～

第19回 正田浩一（市民ランナー） 「猫トレ」で限界を越える。－次はBreaking 3’00”－

連載第19回「Breaking Limit」～3ヶ月の練習note～

第19回正田浩一（市民ランナー）「猫トレ」で限界を越える。－次はBreaking 3’00”－