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COLUMN

連載第10回「Breaking Limit」 ~3ヶ月の練習note~

2021.09.09
Shun Sato

第10回 近藤浩志(市民ランナー) 50代でどこまで速くなれるか!-サブエガへの挑戦-

記念すべき第10回目に登場するのは50代ランナーの近藤さん。サブ3を達成しながら、まだまだその先のタイムを見据えるモチベーションは一体どこから産まれてくるのか? 必見です。

近藤浩志
年齢:50代
職業:会社経営
ラン歴:4年
フルPB:2時間56分27秒(2021年3月8日 第43回大阪フルマラソン)

3months Challenge—breaking 3’00”

Start(走ることのキッカケ)
50歳になって自分の人生を振り返った時、何か人に言えるようなことをしてきたかなと考えたら「何もないな。」と思ったんです。その頃、ちょうど子どもが大学でボート部に入り、新しい挑戦を始め、自分も新しいことに挑戦にしたいと思っていました。そんな時、知人にランニングを勧められたのが走るキッカケになりました。それまで運動経験がなく、犬の散歩でも息が上がるぐらいだったので、始めた時は「こんなにキツイのに何が楽しいんだろう?」と思っていました。それでもあきらめずに4キロを走れるようになると、2か月で10キロを走れるようになりました。ランニングの本を読み、YouTubeでいろんな知識を得て、徐々にスピ―ドが上がり、そうなると楽しくなって、ハマりました。

First marathon(初マラソン)
走り始めて2ヶ月後ぐらいに「サブ4」という言葉を知りました。4時間を切って走るランナーはカッコいいらしい。どうせ走るなら、この目標をクリアしたい。そこでホノルルマラソンに挑戦しようと思ったのです。華やかな大会ですし、時間制限がないので、最悪歩いてでも完走できればいいやというぐらいの気持ちでエントリーしました。約5ヶ月間、独学で練習して、初フルでサブ4(3時間54分31秒)を達成できました。でも、レース後はダメージが大きくて、階段を上り下りするのもつらくて・・・。もう二度と走らないと思ったのですが、帰国して知人に結果を伝えたら「サブ4よりもサブ3.5はもっと素晴らしいので、ここでやめちゃダメだ!」と言われたのです。それでサブ3.5を調べていく内に、だんだんその気になって(笑)。サブ4達成で自分の頑張りがタイムにストレートに出ることの面白さを経験できたので、50歳からどこまで速く走れるのか、挑戦しようと思ったのです。

Training Menu(トレーニングメニュー)

★3months(3ヶ月前)/Training Menu Point



(1)hydration(暑さ対策)
8月の練習は、とにかく水を大量に飲んでいました。というのも1年前の夏に10キロのイベントで走った際、ゴール直前で倒れてしまったんです。脱水症状だったのですが、それ以降、怖くなったので、気温30度でどれだけ走ったら体内の水分がどのくらい蒸発するのか、データを取ったんです。大体1キロで100ccは確実に減るので、10キロだと約1リットルになります。それから真夏の練習の時はウエストバッグの中に水を入れ、さらに手持ちして、飲み過ぎだろうというぐらい水分を摂っています。

(2)personal menu(メニュー)
練習メニューは、パーソナルコーチに考えてもらいました。自分で考えたわけではないので、練習の中で特にどれが効果的だったとかの印象はありません。1週間単位で与えられたメニューをこなすのに必死でしたね。ある意味、義務感にかられてやっている感じでした。というのも、マラソン雑誌でサブ3を達成したデータを見てみると53歳から人数がぐっと減っていくんです。それまでにやらないとサブ3を達成できなくなるんじゃないかという思いがあったので、とにかく楽しむことよりも達成することだけに集中して、メニューをこなしていました。

★2month (2ヶ月前)/Training Menu Point


(1)wave running(変化走)
変化走は、例えば1キロ毎でペースを極端に上下させて走る感じのものではないです。一定のペースで走り、後半、下げ止まりというかタレてきた時、もう1回上げていくのを体に覚えさせるための練習としてとらえていました。

★1month (1ヶ月前)/Training Menu Point


(1)long running(ロング走)
20キロ、30キロのロング走は、レースペースで走った際の余裕度を見るのが目的です。この練習はひとりではなく、仲間と一緒に走っています。5キロを自分が引っ張った後、次の5キロは仲間に引っ張ってもらうとか、同じレースに参加する仲間とともにお互いに引っ張り合って、レースを想定した展開で練習していました。

(2)step training(踏み台昇降)
しっかりと走った後、さらに踏み台昇降をすることで四頭筋に刺激を入れて、30キロ以降の踏ん張りを効かそうと続けていました。この時は、これが仲間内で流行っていて、マイブームだったんです。基本的に筋トレはしていません。走る筋肉は、走って鍛えるという考えです。

★Race month(レース直前)/Training Menu Point

(1)care(アフターケア)
50歳を越えると、やはりアフターケアは重要です。ジョグだけの日は簡易で終わらせますが、ポイント練習後は筋膜リリース、ストレッチなど、だいたい30分から1時間程度やっています。アミノサウルスなどサプリもしっかりと摂っていますし、最近はプロティンの他にもHMBも摂取しています。年齢も年齢なので、自分は体に時間とお金をかけています。

Another Point -1
Q.「今後の目標は?」

A. 今は、サブエガ(2時間50分切り)を目指しています。予定しているレースは10月の金沢マラソンです。まだ暑さが少し残りそうですが、レースが開催されたら、そこでチャレンジしたいと思っています。あと富士山マラソンにもエントリーしましたが、ここは高低差があり、タイムを出すのはコース的に難しいでしょうね。来年は、姫路城マラソンの出場権があるので、そこで走れたらと思っていますし、別府大分毎日マラソンも考えています。いずれにしても今シーズン中にサブエガを達成したいですね。

Another Point-2
Q.「どんなメンバーと練習をしているのですか?」

A.自分がアミノサウルスのメンバーと出会ったのが、2年前の5月でした。大阪城で練習会があったのですが、若い爽やかなランナーの中に50歳過ぎの素人が飛び込むのはかなりの勇気が必要でした。でも、一度しかない人生、恥はかき捨てのつもりで参加させてもらいました。和やかで刺激的な練習会でとても楽しかったです。しかも、みなさん、「速くなりたい。」という気持ちで努力を続けている。このメンバーと一緒に走りたい、少しでもみんなのタイムに追いつきたいと思い、主宰する嵜本晃次さんにお話をして練習させてもらうことになりました。メンバーは、自分がサブエガを目指していることが刺激になるみたいです(苦笑)。逆に自分は、そういう若いメンバーと一緒になってワイワイしながら部活をしているのがすごく楽しいです。

Another Point-3
Q.「サブエガ以外に個人的な目標はありますか?」

A.自分と同じ50代のランナーたちの、目標みたいな存在になれたらいいなって思っています。これから年齢を重ねていく中で、たぶんタイムもちょっとずつしか伸びていかないと思うんです。しかも今はコロナ禍の影響でレースが中止になることが多く、テンションが落ちることもあります。でも、先日、オリパラを見ていたら長居(大阪)で練習している方がメダルを取ったんです。そういうのを見ると「まだやれるんじゃないか。」と前向きになれました。あの年齢で頑張っているんだから自分はもっとやれる。あんな50代になれるなら年を取るのも悪くない。そう思ってもらえるような刺激というか姿勢を同世代や下の世代に見せていけたらと思っています。

2020年11月21日 サウルスマラソンチャレンジ 2時間56分34秒。
0km -5km 20分43秒
5km-10km 20分51秒
10km-15km 20分54秒
15km-20km 20分49秒
20km-25km 20分53秒
25km-30km 20分59秒
30km-35km 20分49秒
35km-40km 21分10秒
40km-FINISH 9分27秒

サウルスマラソンチャレンジでは、なんとかサブ3を達成したい気持ちがあったので、クリアできたことはうれしかったんです。でも、自分よりも仲間がすごく喜んでいて、そっちの方がうれしかったですね。とにかく応援がすごかった。コースが折り返しだったので、何度もみんな声をかけてくれて(笑)。それまで一人で走っていたので、応援のありがたさを感じましたし、本当に力になりました。

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