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BLOG

シドニーマラソン2016

2016.10.11
Masahiro Minai
南井 正弘 フリーライター、ランナーズパルス編集長
1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。「フイナム」「価格.comマガジン」「モノマガジン」「SHOES MASTER」「Beyond Magazine」を始めとした雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」「人は何歳まで走れるのか?」などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間50分50秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。

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9月18日に行われたシドニーマラソンに参加してきました。海外渡航は200回を超えていますが、オーストラリアに行くのは1990年の12月にシドニーと高級リゾートとして現地では著名だったヘイマン島へ滞在して以来26年ぶり二度目。オーストラリアを含め、オセアニアや南半球は、これまであまり縁がなかったんですよね。ちなみにこのシドニーマラソンの正式名称はBLACKMORES SYDNEY RUNNING FESTIVALで、冠スポンサーのBLACKMORESはオーストラリアで最も信頼の高いといわれているサプリメントメーカーです。この大会はフルマラソンのほかにハーフマラソン、ブリッジラン(約9km)、そしてファミリーファンラン(約3.9km)がラインアップされており、自分はハーフマラソンにエントリーしました。

レース前日にシドニー中心部のタウンホールで行われたエクスポでゼッケン、参加シャツ(スポーツ用品のオフィシャルスポンサーのアシックス製ノースリーブ)を受け取ります。
会場ではレースディレクターのウェイン・ラーデン氏のインタビューも行われ、「年々シドニーマラソンの参加者は増加しており、フルマラソン単体ではメルボルンマラソン、ゴールドコーストマラソンの参加者数には及びませんが、すべての競技の合計参加者では歴史ある二大会を凌駕しており、今後もエントリー者数は増え続けることを確信しています」とのこと。シドニーマラソンは日本からのランナーも少なくなく、10月1日(土) 14:00~14:55で、BSフジでダイジェストが放送されたように、日本との関係も深い大会といえるでしょう。

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参加Tシャツはアシックス製のノースリーブデザイン。アメリカの大会とは全く異なったデザインテイストですね。

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スポーツ用品のオフィシャルスポンサーはアシックス。参加シャツの提供だけでなく、Tシャツやトレーニングジャケットを始めとした数々の記念アパレルがエクスポでは販売されていました。

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ランニング用ディバイスのオフィシャルスポンサーはトムトム。当地では愛用しているランナーを頻繁に見かけるなど、高いシェアを誇っています。

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今回のシドニーマラソンには「ランニングマガジン クリール」の樋口氏、「Tarzan」の大田原氏、「RUNNING STYLE」の吉田氏、「走るひと」の上田氏、「onyourmark」の松田氏、そして「Runners Pulse」の小生と、ランニング関連の編集長が集結することに。そんなレアなシーンをエクスポ会場でパシャリ!

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今回は上下ともにrericのウェアで。トップスは高度な通気性、吸水速乾性を持つ肌触りの良いPolartec Power Gridを使用したDenaliハーフジップTシャツ、ボトムスは後部に収納力の高いポケットを二つ備えたCaribouショートパンツ。当日は肌寒かったので、ギリギリまで同じくrericの超軽量ジャケット、Erebusウィンドブレーカーを着て、スタート前に折り畳んで、このポケットに収納しました。

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インナーは汗冷えを防ぐミレーのドライナミックメッシュのアンダーウェアを着用。効果絶大でした!

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シューズはアシックスのゲルフェザーグライド4。スピードに乗りやすく走りやすいのと、ブラックを基調としたカラーリングがスタイリッシュでカッコいい。個人的には最近のアシックスのシューズで一番気に入ったカラーリングです。ソックスは今回もエクスぺリアで!ちなみにオーストラリアでもエクスぺリアのソックスは人気で、どのスポーツショップやランニング専門店でも取り扱いがありました。

当日の天気予報は雨でしたが、起きて外に出てみると雨は降っていません。実は5月のブルックリンハーフ、6月のロックンロールマラソン シアトルと二大会連続で高い確率の雨予報を覆すなど、最近は晴れ男を自認していたので、今回もあまり心配はしていなかったのですが、実際に雨が降っていないのを確認できたのは本当に嬉しいこと。ハーフマラソンのスタートはすべての競技で最も早く、朝6時のスタート。普通は距離の長いレースからスタートするのですが、なぜかフルマラソンのスタート(7時05分)よりも1時間早い。「走るひと」の上田さんと宿泊先からタウンホールの駅まで歩くと、駅にはランナーだらけ。ゼッケンを提示すると運賃は行きも帰りも無料とのこと。これはホント素晴らしいシステムで、日本でも真似してほしいですね。二つ目のミルソンズポイントで降りるとスタート場所まではすぐ。ニューヨークシティマラソンやロサンゼルスマラソンあたりと比較すると「ここで本当に大規模な大会がスタートするの?」といった雰囲気の場所でしたが、ランナーは指定されたコラルへと向かいます。自分はAというコラルなので最初にスタートする区分。アメリカあたりの大会と比較すると、ランナーはあまり前へ前へといった感じがない。午前6時にスタートすると最初から強烈な登り、そしてその後に下り。これがこの大会の名物となるハーバーブリッジ以降も延々と続きます。ここ最近の大会と同じく「写真を撮りながらでも2時間は切りたい!」と思っていましたが、想像以上にタフなコースが脚を痛めつけることとなります。コース自体はシドニー最古の街のひとつであり、レンガ造りの建物が趣のあるエリアThe Rocksも走るなど、変化があって楽しい。ロサンゼルスマラソンほどではないですが、ゴールも街を象徴する観光名所であるオペラハウスですし、この大会を走ることによってシドニーという街をダイジェストで感じることができると思います。

20km手前でランナー越しのシドニータワー、そして20kmの表示の箇所からはランナー越しのオペラハウスを完全に止まって撮影しましたが、ここで時間を取りすぎたことがちょっとした残念な結果を生むことに。アップダウンのキツイタフなコースでしたが、脚は意外と残っていたので、後半はあまりペースを落とさずに、軽快な足取りでカフェにてコーヒーや朝食を楽しむ人々の横を駆け抜けてオペラハウスのゴールでフィニッシュ。手元のトムトムスパークで2時間1分12秒、公式タイムは2時間0分48秒(ネット)でした。途中あまりにアップダウンがキツイから2時間切ることは諦めていましたが、ちょっと頑張れば行けましたね。ちなみにトムトムのMySportsというアプリによると累積標高は520m。ハーフマラソンの距離としてはかなり登っています。走っているとき、特に前半はキツかったですから。

初の南半球でのレースとなったシドニーマラソン。人口の割合からするとオリンピックでのメダル獲得数の多いスポーツ先進国らしく、ランナーの平均的なレベルも高く、極端にペースを落とす人も少なく走りやすい。惜しむらくはアップダウンの多いコースは記録が出しにくいことと、沿道の応援がアメリカに大会と比較してかなり少ないこと。アメリカの大会では沿道の応援が本当に力になるんですが、ここではそれが期待できない。ただしスタートエリア、ゴールエリアのアクセスのしやすさや、ゼッケンを提示すれば公共交通機関が無料というサービスのよさは素晴らしい。「また走りたいですか?」と聞かれたら、迷わず「ハイ!」と答えます。アメリカやヨーロッパの大会では悩まされるジェットラグ(時差)の問題もないので。ちなみにこのシドニーマラソン、日本からも数多くのツアーが企画されていますので、海外渡航に慣れていないランナーも気軽に参加できると思います。シドニーはかなり治安もいいですし。

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スタートしてしばらくすると現れるハーバーブリッジ。シドニー市民のランナーの多くはこの橋の車道部分を走るためにこの大会に参加しているといっても過言ではないらしい。

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こんな感じで道を切り開いて両サイドが崖のようになった箇所もコースの一部。コースが目まぐるしく変化するから走っていて飽きない。

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ハーフマラソンは後半の一部を除くとアップダウンが延々と続く。記録を狙うにはちょっぴりタフですね。

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残り2Kmほどの場所からシドニータワーを望む。

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20Km地点。ゴールのオペラハウスまではあと少し!

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ゴール後にオペラハウスをバックに記念撮影。

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今回のレースをサポートしてくれたのはトムトムのスパーク。直感的に操作できる点と見やすいディスプレーがいい。

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トムトムの無料アプリMySportsではこんな感じでランの結果を詳細に確認可能。ハーフマラソンの距離で累積標高520mはやはりキツかったです。

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8kmのラップで4分30秒を記録するなど、体調は悪くなかったです。シドニーマラソンは、また走ってみたい大会のひとつになりました。

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