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ING NEW YORK CITY MARATHON

2013.11.12
Masahiro Minai
南井 正弘 フリーライター、ランナーズパルス編集長
1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。「フイナム」「Number Do」「モノマガジン」「日経トレンディネット」「SHOES MASTER」を始めとした雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間52分00秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。

1970年にスタートしたニューヨークシティマラソンは世界で最も有名かつ人気のある市民マラソンとして知られています。昨年は取材に来ましたが、ハリケーン・サンディの影響で中止に。しかしながら、世界中から訪れたランナーは各々滞在中ランニングを楽しんでいたのが印象的でした。

そして2013年の今年は自らも走って、この素晴らしいレースを体感することができました。去年と同じくEXPOはジャビッツセンターで、ここでゼッケンを受け取ると「ニューヨークシティマラソンを走れるんだ!」という実感が湧いてきました。今回は去年が中止になった関係もあって、例年の37,000人ほどではなく、4万人を超えるランナーが出走するとのこと。前日はポカポカ陽気のなかセントラルパークを3kmほどの調整ジョグを行い、夕食はバワリーホテルのレストランでイタリアンを食し、翌日に備えます。

expo

10時位に就寝しますが、1時位に足がツッて起きる。11月25日に創刊する「RUNNING gear MASTER」において、実際に33足のシューズを履いて走ってランニングインプレッションを書くという企画のために、ここ数週間走行距離が多かった皺寄せですね。明らかに。それからはほとんど眠れずに起床時間を迎えます。着替えて外に出ると昨日のポカポカ陽気がウソのように寒い。気温はある程度寒いほうが記録は出るんですけど、「ちょっと寒すぎるかも?」と思いました。

直行バスでスタッテン島に到着。厳重な警備を受け、待機エリアへ。日本からは撤退したダンキンドーナツなどのホスピタリティブースがあるものの、ドーナツとコーヒーは長蛇の列なんで諦めて人の少ないテントでプレーンベーグルを貰い、腹ごしらえ。ホテルで一個、バスで一個おむすび食べてるのに。あと今回 TEAM MY ASICSとして参加しているタレントの小松彩夏ちゃんにカステラも貰ったのに。ホント筋肉量が増えてから、食いしん坊になってます。

自分のスタートは9時40分と早めなので早々にコラルへ。スタッテン島は風が強くマンハッタンよりも明らかに寒い。体感温度で2,3℃くらいでしょうか。現地の人はもう着ないであろうセーターやウインドブレーカーetc.を着ていて、それらを脱ぎ捨てる感じ。衣類寄付用ボックスもありますが、そこに入れる人は少ないですね。なので待機エリアはカオス状態でした(笑)

start

エリート女子、エリート男子の順でスタートし、フランク・シナトラの「NEW YORK NEW YORK」が大音量で流れるなか、自分たちのスタートの番に!橋の上がスタートで、しばらくは上りですが、それほどキツクありません。最初のラップこそkm/5分59秒でしたが、以降は5分32秒、5分09秒、5分16秒とか異様に速くなっちゃってる。これはアップダウンが多く、下りの部分では自然にペースが上がっちゃうんですね。応援も凄いし。24kmのラップまでは5分30秒前後のラップを刻めましたが、25km前後にあるクイーンズボロブリッジで失速。この1100mを超す大橋の上り坂がキツイのなんの。ここで頑張りすぎたことで完全に足が破壊されました。GPSが捕捉できないことで距離も上手にカウントされなかったことも精神的にキツかったですね。なんとかこの橋をクリアするとマンハッタンへ。噂の1番街の大声援が待っています。「ウォーッ!!!」というか「ゴーッ!!!」というもの凄い声援を聞いたとき、なぜか涙が出ました。この応援のおかげでそれからペースを持ち直すものの、30km以降はkm/6分を超えるペースとなり、32km地点まではサブ4ペースをキープしましたが、この直後両足が痙攣して万事休す。とにかく歩かず、ストレッチを入れて、ゴールまでなんとか走るのがやっと。手元のGARMIN610で4時間22分55秒(正式タイムは4時間22分50秒)でした。

finish

ニューヨークシティマラソンの感想は「スタートからゴールまで常にアップダウンが続き想像以上にコースが厳しいということ。そして途切れない応援はランナーの大きな味方になるということ」ですね。このコースはアップダウンが多いだけでなく、路面が硬いのも大きな特徴。事前に聞いていましたが、名古屋のコンクリート舗装の硬い道を経験していたから大丈夫だと思いましたが、雪対策で固められた道は本当に硬くて、脚の筋肉を傷つけました。そんな厳しいコースを差し引いてもこのレースは魅力がいっぱい。300万人近い応援は心強く、沿道で演奏される音楽もランナーを勇気付けます。特にブルックリンやクイーンズの音楽演奏やDJプレイはテンション上がりました。世界中から数多くのランナーがエントリーし、「毎年走りたい!」というランナーが少なくないのも納得です。ダンキンドーナツのフリースキャップやINGのニットキャップなど、大会スポンサーが配布するノベルティもカワイイですね。

ゴール後はカッコイイデザインのメダルを受け取り、スペースブランケットとポンチョを羽織って出口を目指しますが、テロ対策か、迂回につぐ迂回で1時間ほど掛かった気がしました。疲れた身体にはシビアでしたね。

ダメージは想像以上で翌日も脚が痛い。最近はフルマラソン翌日でもピンピンしていたのに。9回目のフルマラソンでしたが、いかにニューヨークのコースが厳しいかということです。ここでサブ4したら相当な自信になるでしょうね。クイーンズボロブリッジと比較したら東京マラソンの佃大橋とかどうってことない。エントリーするのにハードルの高い大会ですが、近い将来再挑戦したいですね。

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