Runners Pulse

テニスやバドミントンといった、ラケットスポーツで培った世界最先端のカーボンファイバー加工技術をランニングシューズに応用することで、ランニングカテゴリーにおいても着実に存在感を見せることに成功した“YONEX（ヨネックス）”。これまでにリリースされた「SAFERUN 100」「SAFERUN 200」「SAFERUN AERUS」といったプロダクトはランナーから高い評価を得たが、同社はこれに満足せず、さらなる機能性の向上を追求することとなった。それが「SAFERUN 100X（セーフラン 100 エックス）」。「SAFERUN 100」で好評を得た点は継承しつつ、随所で機能性を向上。より一層走りやすい1足が完成した。

ランニングシーンに大きなインパクトを与えた
YONEXのSAFERUNシリーズ！

YONEX SAFERUNは、その名の通りにランナーが安全に走ることを可能としたランニングシューズコレクション。12mの高さから落とした生卵が、割れずに6m以上跳ね返るPOWER CUSHION＋や、軽量素材ハイパーフェザーライトをベースに反発性を向上させたフェザーバウンスフォーム、3D形状が着地時のかかとを安定させ、適度なしなりが筋肉への負担を軽減する3D POWER CARBONといった、YONEXがこれまで培ってきた走りのためのテクノロジーを結集している。これにより、脚力の充分でないビギナーランナーたちの“ひざ”を着地時の衝撃からしっかりと守ることに成功。あらゆるタイプのランナーに走る喜びを教えてくれるプロダクトが揃っている。サブ4クラスのランナーにもマッチする「SAFERUN 100」、ひざの保護性能を高めた「SAFERUN 200」が代表的なモデルであり、日本のランニングシーンにおいて着実にファンを増やしてきた。そして新たに登場した「SAFERUN 100X」は、随所で機能性の向上を図ることにより、「SAFERUN 100」以上の走行性能を備えた1足となっている。

「スイスイと進む感覚で、どこまでも走りたくなる1足！」

Runners Pulse本誌でもお馴染みの、編集長・南井正弘が注目するランニングシューズを履いて走ってレビューするコラム「走ればわかるさ！」。YONEX「SAFERUN 100X」の走行性能を検証してみた。

まず足を入れてみると、足とシューズのフィッティングが高レベルにあることを感じる。これはアッパー素材もあるが、適量のパッドを内包した非対称形状のシュータンが貢献してくれていると思う。このパーツのおかげでシューズが足の一部になったように感じ、優れたフィット感を確保。走行時のエネルギーロスが減るはずだ。このことによっても、「SAFERUN 100」と比較してかなり軽くなった印象。実際15gの軽量化に成功しており、片足250g（26.0cm）の重量となっているのだが、体感ではフィットの良さからか、それよりもずっと軽く感じ、スペックデータを確認するまでは230g前後かと思ったほど。

実際に走り始めると着地時の安定感を真っ先に感じ、着地時のブレの少なさは特筆すべき点。走り始めてしばらくして感じたのは、内蔵された3D POWER CARBONのおかげか、スイスイとペースアップができるところ。着地から蹴り出しまでに感じる推進力は、「SAFERUN 100」のそれよりも明らかに上だ。しかしながら一部のカーボンファイバープレート内蔵レーシングシューズのように、ペースが上がりすぎてコントロールしにくいということはないので、その点は安心していい。アウトソールは、アスファルトやコンクリートといった舗装路で最高のグリップ性を発揮するパターンで、ランナーの脚力を効率よく路面に伝えてくれる。公園などの土の路面も走ったが、舗装路ほどではないにしろ、許容範囲のグリップ性を発揮してくれた。

今回試したエメラルドはキレイな色と評判。

そして、「カッコよく速く走りたい！」というランナーにとって無視できないのは、そのデザインとカラーリングだが、この点も「SAFERUN 100」から大きくブラッシュアップされている。特に今回自分がセレクトしたエメラルドはかなりの美色で、知り合いの何人かに「キレイな色のランニングシューズですね！」と褒められたほど。こういうのは走行性能だけでなくスタイルも留意するランナーにとって嬉しいことだろう。

ハイパフォーマンスを生む、ディテールを徹底チェック！

「SAFERUN 100X」の優れた走行性能は、YONEXが誇る数々のテクノロジーを結集したことから生まれる。それぞれの特徴を徹底チェックしてみた。

フェザーライトエックス
「SAFERUN 100X」のミッドソール上層部に採用されたフェザーライトエックスは、一般的なEVA材よりも約30％、従来の軽量素材であるハイパーフェザーライトからも約12％の軽量化に成功したYONEXの最新ミッドソールマテリアル。「SAFERUN 100」からの15gの軽量化にも貢献している。

3Dパワーカーボン
かかと着地のランナーに、最適な形状を追求した結果誕生したカーボンプレート。ヒール部分を巻き上げた形状が着地時と走行中の安定性を高め、独自のしなりは効率の良い推進力をランナーに提供してくれる。

パワークッション
インソール全面に採用。さらに、インソールとミッドソールの中間部分であるインソールボードの前足部に、反発性に優れたパワークッションを2mm厚で増量。これにより蹴り出し時の推進力の向上を実現した。

エンデュランスラバー
最も摩耗が激しいヒール部分外側には、YONEXのテニスシューズにおいて長きに渡り使用されているエンデュランスラバーを、ランニングシューズでは初めて採用。現行のラバーの配合よりも約20％耐久性がアップしている。

アッパー
「SAFERUN 100X」のアッパーには、適度に伸縮する軽量ダブルラッセルメッシュを1レイヤーで採用。これにより高い軽量性と通気性を実現し、長時間の走行でも快適性を失わない。アッパーサイド部分はデュラブルスキンライトでしっかりと補強し、ホールド性を保持し、脚力のロスを防ぐ。

YONEX SAFERUN100X
価格：17,600円（税込）
サイズ：（Men’s）24.5～29.0cm、（Women’s）22.0～26.0cm
重量：（Men’s）片足約250g／26cm、（Women’s）片足約220g／23.5cm
URL：https://www.yonex.co.jp/running/

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