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ナイキが人間の可能性に挑戦するサブ2イノベーションプロジェクト 「Breaking2」を発表

2016.12.22

エリウド・キプチョゲ
ナイキでは、人間の可能性に挑戦するため、マラソンでの2時間切りの実現というこれまでにない大きなゴールを目標にしたイノベーションプロジェクト「Breaking2」を発表した。
この不可能とも思える挑戦を実現するためには、現在の男子世界記録のタイム、2:02:57を3%短縮することが必要。しかし、これまでの数々の挑戦がそうであったように、不可能を可能にするチャレンジこそが、スポーツの未来を作る機会となる。
この挑戦のために、ナイキでは科学からスポーツ分野にわたるさまざまな リーダーたちと協力し、アスリート、プロダクト、トレーニング、栄養、そして環境まで、包括的な視点からのアプローチを進める。
Breaking2は、未知なる分野を開拓し、不可能を実現できるのか。これはまさに、地球上のすべてのアスリートにインスピレーションとイノベーションを提供する、というナイキのミッションを具現化したプロジェクトとだ。

【ミッション】
1954年、ロジャー・バニスター卿が初めて1マイル(1.6km)、4分の壁を破った。バニスター卿は記録を作っただけではなく、彼はアスリートの能力に対する意識を変え、他のアスリート達にインスピレーションと自信を与えた。それから1年も経たないうちに、24名のランナーが同じ偉業を達成した。 この逸話は、不可能を可能にするには、実現することを心から信じることが重要であると、私たちに教えてくれた。ナイキの共同創立者であり、伝説的な陸上コーチでもあったビル・バウワーマンも、「ランニングの本当の目的はレースに勝つことではなく、人間の心の限界を試すことなのだ。」 と話している。つまり、Breaking2はマラソンだけにとどまる話ではない。
このプロジェクトは、限界に挑戦することであり、その限界を超えるためには、プロダクトに何を求めるかを見直すことも重要だ。この挑戦は、ナイキに とって、ランニングというスポーツの理解をより深める機会となり、そこで得たものは、今後、プロダクトからサービスといった、ナイキのあらゆる側面に反映され、すべてのランナーをサポートすることに繋がると考えている。
失敗を恐れず、このプロジェクトに挑戦することに意味があると考えている。

【アスリート】
マラソンでサブ2を走るには、全長26.2マイル(42.195km)のそれぞれのマイルごとに、7秒短縮することが求められる。世界最速のランナーに とって、これは大きな挑戦だ。
ナイキは、多くの時間を費やし、この挑戦に臨むのに最適な能力を備え、かつ勇敢な3名のエリートアスリートを見極めた。 不可能ともいわれるサブ2の記録達成に挑戦するのは、ケニアのエリウド・キプチョゲ、エリトリアのゼルセナイ・タデッセとエチオピアのレリサ・デシサ。彼らは未知の世界に怯むことなく挑んでいく。

エリウド・キプチョゲ
エリウド・キプチョゲ
エリウド・キプチョゲは、1984年11月5日にナンディ県カプシシイワ生まれの32歳で、これまでにオリンピックや世界大会などでもメダルを獲得している。ランニングを始めたのは高校を卒業してからで、それ以来現在に至るまでずっとパトリック・サングコーチに師事している。 2003年、エリウドはIAAF世界クロスカントリー選手権5000mで世界ジュニア記録を更新した後に長距離デビューを果たし、同年の世界陸上では世界チャンピオンになった。2012年にはハーフマラソンで59:25の自己ベストを記録。 2004年のアテネ五輪5000mでは銅メダル、2008年の北京五輪の5000mでは銀メダル、そして2016年のリオでは男子マラソンで金メダルを獲得した。 2015年のベルリンマラソンでは、それまでのパーソナルベストを5秒上回る2:04:00で優勝。2016年のロンドンマラソンではその記録をさらに上回るコースレコードの2:03:05を記録た。

ゼルセナイ・タデッセ
ゼルセナイ・タデッセ
34歳のゼルセナイ・タデッセは、1982年2月8日にエリトリアのアディ・ バナで生まれた。2004年のアテネ五輪10000mで銅メダルを取り、エリトリア人初のオリンピックメダリストとなった。また、2006年のIAAF世界ロードランニング選手権の20kmで優勝し、エリトリア人アスリートとして初めて世界選手権優勝を果たした。 ゼルセナイは、2006年から2009年の世界ハーフマラソン選手権で 4連勝を果たし、2012年にも再度優勝している。2010年のリスボン ハーフマラソンでは世界記録を樹立し、IAAF世界クロスカントリー選手権では金、銀と2つの銅メダルを獲得している。さらにゼルセナイは2004、2008、2012、2016年の4度のオリンピックに出場を果たしている。 2009年ゼルセナイは、1年のうちに3つの異なるサーフェスで3つの世界選手権のメダルを獲得した2人目のアスリートとなった。現在、男子 ハーフマラソンの世界記録58分23秒の保持者。弟のキダニ・タデッセもプロの長距離ランナーとして活躍している。

レリサ・デシサ
レリサ・デシサ
26歳のレリサ・デシサは、エチオピアのシェワで1990年1月14日に生まれ、ランニングを初めて間もない頃は、主にロードレーシングに取り組んでいた。彼が大きな活躍を見せたのは、2010年のザイエド国際 ハーフマラソンで、60分を切る記録で3位を獲得してからだ。以来ボイラーメーカー15k、チェリーブロッサム10マイルレース、ボールダー・ボールダー10kやデリーハーフマラソンなどの大きなレースで優勝している。 レリサがマラソンデビューしたのは2013年のドバイ・マラソンで、2:04:45を記録した。その後2013年のボストンマラソンに優勝したが、爆発事件に見舞われたこの大会の犠牲者への哀悼の意を示すため、受け取ったメダルはボストン市に返納した。2015年には2:09:17でボストン マラソンで2度目の優勝を果たし、2016年には2位の成績を収めている。

【チーム】
ナイキは常に打ち破る壁を求めているが、その中でマラソン2時間切りという挑戦は何度も浮上していた。ランニングへのたゆまない情熱を 原動力に、ナイキでは2013年に、この目標を念頭に置いたマラソン用 シューズの開発を始めた。これは、2014年の夏にはマラソン2時間 切りのための正式な取り組みとなり、Breaking2チームの発足となった。このチームは、運動力学、コーチング、デザイン、エンジニアリング、素材開発、栄養、スポーツ心理学、生理学など、各分野の世界クラスの情熱的な専門家からなる。幅広いスキルや知識を連携させることで、分子レベルでのパフォーマンスの理解を目指す。また、Breaking2を実現するため、天候から着用するアパレルに至るまでのあらゆる細部にもこだわり、エリウド、レリサとゼルセナイが能力を最大化できるように努める。

【イノベーション】
アスリートが完璧にレースを走るために、最も革新的なプロダクトが求めらる。これはBreaking2にとっても大事な核となり、ナイキは優れた機能性をもったプロダクトを提供していく。Breaking2では長年にわたる 広範な研究開発の成果である画期的なイノベーションを導入していくが、これはあらゆるランナーに役立つ可能性を秘めている。

【挑戦】
今までよりもっと早く走るために、環境は欠かせない。コースやコンディションを慎重に検討し、1秒1秒が最適な状態で走れるようにする。 サブ2を目指すレースの日時や場所は来年発表。

お問い合わせ
NIKE
カスタマーサービス
TEL: 0120.6453.77

 

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