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スタイリッシュに速く走りたい、すべてのランナーへ
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BLOG

スピードは楽しさだ。

2019.04.01
Daisuke Watanabe
渡邊大介
1982年生まれ。サイバーエージェント社にて広告企画、新規事業、人事責任者を経て、リクルートとの合弁会社「ヒューマンキャピタルテクノロジー」起ち上げ、経営に参画。スモーカー兼ワーカホリックから突然ランナーに転身。仕事の傍らロングディスタンスをメインとしたトレイルランニングに没頭し、年間20以上のレースに参戦。仕事とスポーツ活動の両立を目指すビジネスアスリートチーム「DOUBLE SURVIVOR(ダブサバ)」部長。フルマラソンベストは2時間47分(勝田全国マラソン2019)。
ツラツラ書いてしまってので、最初に言いたいことを。
1. スピードってものを追求していく行為は、最高の育成ゲームだぞ。
2. スピードを追求している人たちも、もっと楽しんでいいんだぞ。
この2点です。では本論スタート。
 
 
 「スピード」というものは面白い。最近そう思うようになってた、というよりは、最近「言語化」できてきました。
きっかけは、MMA渋井さんのブログにもある通り、ほんの少しだけMMAのスピードモデルに関わらせてもらい、「速いとは何か?」「シリアスランナーとは?」みたいなことについて、(もちろん帰宅ランをしながら)考えるようになったから。
 
ランニングにおいて、スピードを上げる。ということ。
 
ランニングのスピードは、①最大酸素摂取量②無酸素性作業閾値、そして③ランニングエコノミーの3つで決まる(この他にメンタルや栄養素などもありそうだけど)、とこちらの本で書かれていたけれど、それらの要素を上げるためには、苦しい苦しいスピード練習や長い距離を無心で走り続けなければならない。あるいはこちらで取り上げたランニングアビリティなどを計測して、熱心に研究しなければならない。
 
「スピード」というものには、なんかシリアスな、シビアなイメージがある。きついイメージがある。みんな厳しい表情で、ツラい顔をしている。なんなら吐いてしまったりとか、倒れたりしている。織田フィールドでひと目をかき分けて突っ込み、己の世界だけで勝負している。そんなイメージ。
 
だから僕はなんとなく「シリアスランナー」と言われるのが嫌だったんですね。楽しい、面白い。そんな形容詞が「シリアス」には似合わない。でも僕はなんで走ってるかというと、楽しみたいからだし、何より面白いから。すごく矛盾する。
 
そういうイメージがあるから、「スピード」「ファン」ってのが対立してしまい、(みんなの頭の中で)両立しないんだと思うんです。「ファンラン」っていうと、ゆっくりのどかなイメージであり、「スピードラン」というと、シビアできついゼーハーなイメージがある。相慣れないものとして存在してしまっている@多くの人の中で。
 

1. スピードってものを追求していく行為は、最高の育成ゲームだぞ。

でも僕はこの2つを融合していきたい。スピードを出すのだって十分「ファン」なんです。
 
昨日よりも今日、今日よりも明日。自分という乗り物をいろんな変数(トレーニング方法、食事、ケアなどなど)を刺激して、自らを成長させるというのは、どんな育成ゲームよりも楽しい遊び。課金はそれなりに掛かるけど(苦笑)、投資した分、オーナーシップが強くなるし、なにより自分でコントロールできる部分が大きいのがいい。
 
そもそも育成ゲームが流行るのって、人間が本質的に「成長」が好きな動物だからだと思うんです。高校生くらいまでは、年に一回の身体測定をすると、身長が勝手に伸びていたり、スポーツテストすれば足が速くなってたりして、「成長=当たり前の喜び」として刷り込まれてるから、大人になって「成長」が感じられなくなると、それを埋めるために育成ゲームにハマったりする。勝手にそんなふうに分析しています。
 
それに、この広い世界、己の足を速くするためにスピード練習する動物なんて他にいやしない。野生の馬やチーターが己の足を速くするためにスピード練習するかというと、絶対していない(わからないけども)。そう考えると、ものすごい人間的な行為、「超絶ファンラン」なんじゃないかと思うわけです。そういう意味で、僕は己のスピードが上がり続ける限り、スピードに磨きをかけ続け、自分という育成ゲームを思う存分楽しみたいし、その成長をみんなで分かち合いたい。
 
 

2. スピードを追求している人たちも、もっと楽しんでいいんだぞ。 

一方で、足の速い人達も、もっとランニングの別の楽しみ方に目覚めてもいいと思います。織田フィールドで追い込むだけがランニングじゃないと思うわけです。
 
先日勝田全国マラソンではじめてサブエガペースで走った時、普段と全く異なる景色だったのを覚えています。サブスリーランナーは全ランニング人口の3%と言われているので、実は勝田全国マラソンはなももマラソンなどの1万人を超えるビッグレースだとかなりの人数が周りにいます。
 
しかし、サブエガくらいのペースになってくると、おそらく1%を切るんではないでしょうか。途端に人は減り、選手ごとの間隔も広くなっていきます。なにより、ウェアが画一的になってくる。
 
簡単にいうと、ランニング用のタンクトップに短いランパン。どこかのルールブックに書いているのか?それがドレスコードなのか?と勘違いするレベルでみんな同じ格好になり始める。スピードを追求するあまり、遊び心を失ってくる。
 
これについて良いも悪いもないけれど、個人的には速い選手にはもっとオシャレになってほしいし、もっと自由になってほしい。そんな人が増えると、ランニング界隈はもっと面白くなるなぁ、と勝手に妄想している今日このごろであり、そんなことができるのは市民ランナーである僕らだからこそできること(プロアスリートは契約の関係上そのブランドしか着られない、とかもあると思うので)。
 
ランニングの新しいムーブメントに関われたら素敵だなぁと思ってます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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