爪の重要性とランナーの爪
ランニング時はもちろん、普段の生活の中でもあまり意識することがない「爪」。「爪」は私たち人間にとってどの様な役割があるかご存知ですか?
体の末端には爪が存在します。当たり前に存在するので、あまり気にかけたことがないランナーの方もいるかと思いますが、爪は非常に重要な役割を果たしている大切な体の部位であり、皮膚の付属器官なのです。
そもそも爪とは何でできている?
爪の主成分はケラチンという繊維状のタンパク質で、皮膚は軟ケラチンから形成されていますが、爪は髪と同じ硬ケラチンからつくられています。また、ケラチンの他に炭素・酸素・水素・平均12~16%の水分・0.15~0.75%の脂質が含まれており、これらは環境や温度、年齢によって異なります。
爪の重要性。
手足とも指先まで骨は達しておらず、私たちは爪が存在することでモノを掴んだり、蹴り上げたり、踏ん張ったりできるのです。爪がないと、歩き方や姿勢が歪み様々な症状がでてきてしまいます。頭痛・肩こり・腰痛・膝痛・O脚など、実は「爪」が原因なことが多いのです。
つまり、爪は基本姿勢・立つ・歩く・走るという様々な動作の要として、うまく力を入れるバランスをとる役割を果たしているのです。
ランナーの爪。
ランナーは長時間走ることで足の爪(特に親指)が正しく生えず、深爪状態の方が多くいます。足の深爪は、手でいうと握力がなくなることと同じ状態で、踏ん張りがきかなくなってしまいます。足指の踏ん張りがきかなくなると、足関節の使い方にねじれが生じ、足が歪む原因となり、体の様々なトラブルにつながってしまうのです。
爪の切り方。
では、どのようにして爪をケアしていけばよいのでしょう。ここではまず正しい爪の切り方をご紹介していきます。
多くの人は爪切りの丸みに導かれるようにして、足の爪の白い部分を全て切ってしまいますが、実はそれは深爪の原因になります。正しくは足の爪を上から見て、指のお肉が見えるか見えないか位で、爪の根元と平行にまっ直ぐ切るようにします。爪切りはなるべく使用せず、爪用ヤスリで真っ直ぐ整えると爪に負担がなく、切りすぎ防止にもなります。どうしても爪切りを使用する場合は、爪切りのラウンドしている所は使用せず、両端の鋭い部分を使って整えるようにしてください。
足の爪の正しい形。
※爪切りはなるべく使用をさけ、爪用ファイル(爪やすり)を使用することで、爪に負担なく整えることができます。
足の爪の正しい切り方。
最後に
まずは深爪状態を正しく生やすことが大切です。こちらについては次回の「アスリートネイルについて」のなかで詳しくご説明いたしますね。
足の爪が健康で正しく生えていることで、より踏ん張ることができ速く走ることができるので、健康でしなやかな「爪」を維持し、快適なランナー生活を送ってください。
【関連記事】
・ 第2回 アスリートのパフォーマンスも左右する、「アスリートネイル」って何?
・ 第3回 ランナーの足爪ケアとメンテナンス。