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COLUMN

両角監督、箱根駅伝改革東京ドーム案

2018.04.20
Shun Sato

箱根駅伝が終わった後、東海大学の両角速(もろずみ・はやし)監督から「箱根駅伝改革案があるんです」と声をかけられ、話をうかがいました。

その内容は、(1)スタートとゴールを東京ドームにする。(2)関東学生連合チームは統一ユニフォームにする。(3)各大学一律200万円の援助金の額を上げる、というものでした。

この中で「おぉー」と思ったのが(1)東京ドーム案。さすが長年にわたって駅伝を経験してきた監督の視点ですね。

東京ドーム案、私も大賛成です。

1月の冬の早朝は、とにかく寒い。

箱根駅伝は朝8時からのスタートですので関係者、父兄、ファンの方々は始発で来て、大手町のスタート付近に陣取り、ひたすら号砲の時を待ちます。

天気が穏やかで温かい日はいいのですが、雨や雪、もしくは風が強く、気温が低い時は大変です。多くの人がトイレを探して右往左往し、コンビニには温かい飲み物や暖を求めて列ができます。また、応援場所は大手町の読売新聞本社周辺に大学ごとに振り分けられており、その場所まで歩いていかないといけないのです。

選手も狭い待機所からこれまた狭いアップ場所で人目にさらされながら行っています。選手によっては、なかなか集中しきれない様子がよく見受けられました。

しかし、東京ドームでやれば、そのすべてが解消されます。

選手は広い場所で、人目にさらされることなくアップができます。寒くないので怪我予防にもなるでしょう。気圧の関係でドームに出入りする時は、強風にさらされ、体に不可がかかりますが、それはそれほど大きな問題ではありません。

ファンや父兄、各大学の陸上部やスタッフはドームの内外野にそれぞれ大学ごとに陣取ることができますし、室内で寒さに震えることもなくスタートの時を待つことができます。スタートもモニターで選手の表情が良く見えますし、10からカウントダウンしてスタートするとより盛り上がることでしょう。もちろんゴールの瞬間もモニターで見れますし、試合後のセレモニーも見ることが可能です。現在は優勝セレモニーは読売新聞社内のホールで行われており、関係者だけの参加で終わっていますので、まったく盛り上がりに欠けています。せっかく優勝したのに、もうちょっとみんなで喜べる場があればいいといつも思っていました。さらにレースが終わった後も寒い中、監督と選手が大学の待機所まで歩いていってわざわざ挨拶する必要もなくなります。

ドーム内で各大学のグッズやスポンサー商品を販売することもできます。たとえば好きな大学のグッズを身にまとい、野球やサッカーのように応援することも可能になりますし、スポンサーのさっぽろビールを飲みながらモニターで観戦できるようになるので、正月から心地よくスポーツ観戦を楽しめます。そういう応援面や観戦面でいろんな仕掛けや工夫ができることになります。

今や国民的なスポーツになった箱根駅伝を選手レベルはもちろん、見て、応援するファンの環境を改善し、さらに良くしていくことは、これから10年、20年先もつづくことを考えると非常に有意義なことだと思います。

 ただ、ひとつ大きな問題が……1月3日は東京ドームでライスボールというアメフトの試合が開催されているのです。そこはアメフトさん側との話し合いになりますが、2020年には東京国立競技場が完成しますので、うまく折り合いがつけばと思います。

箱根駅伝は来年95回大会、6年後には100回の記念大会になります。来年は難しいにしても、100回大会で実現できたらなぁと思いますが、みなさん、どう思いますか。

Shun Sato
佐藤 俊
北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て93年にフリーランスに転向。現在はサッカーを中心に陸上(駅伝)、卓球など様々なスポーツや伝統芸能など幅広い分野を取材し、雑誌、WEB、新聞などに寄稿している。著者に「宮本恒靖 学ぶ人」(文藝春秋)、「駅伝王者青学 光と影」(主婦と生活社)など多数。
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