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ゲルカヤノ 25

6月1日（金）からグローバルで順次リリースされる、アシックスを代表する高機能ランニングシューズ「GEL-KAYANO 25（ゲルカヤノ 25）」。毎回、“前作より機能性を向上させる”という社内基準を設けて商品化していることは、先日こちらでお伝えした通りだが、最新作のアップグレードとして、世界で初めてシューズに活用したという次世代高機能素材が搭載されているという。

その素材は「セルロースナノファイバー（以下CNF）」と呼ばれるもので、鋼鉄の5分の1の軽さでありながら、その5倍以上の強度を有するナノサイズ（1nmは1mmの100万分の1）の極細繊維。しかも植物由来であり、なんと地球上にあるほとんどの木質資源を原料にできるため、資源的にもとても豊富な素材だという。自動車、家電、塗料や繊維製品など、様々な分野で次世代の産業資材として注目され、いわゆる低炭素社会の実現にも貢献できる素材として近年盛んに研究開発が行われているのだ。

では、世界で初めてCNFをシューズに活用したというGEL-KAYANO 25の、一体どこに採用されているのか。

答えは、靴底のミッドソールに新たに開発したアシックス独自のスポンジ材、「FlyteFoam Lyte（フライトフォームライト）」の中にあり、このスポンジ材の気泡を補強する素材としてCNFを採用しているという。結果、軽量性と耐久性という相反する機能を高次元で両立させることに成功し、従来のミッドソール材「FlyteFoam（フライトフォーム）」に比べて、軽量性を維持したまま強度を約20％、耐久性を約7％高めているというのだ。

「FlyteFoam Lyte」の開発にあたっては、CNF研究の第一人者の一人、京都大学生存圏研究所の矢野浩之教授が、京都市産業技術研究所らとともに開発した“京都プロセス*”と呼ばれる革新的なCNF製造技術を応用。アシックスの強みである独自の材料設計や発砲成形技術を駆使することで、京都プロセスを活用した世界初の実用化製品を生み出したのである。

FlyteFoam Lyteの拡大図

アシックススポーツ工学研究所所長の原野健一氏は、「GEL-KAYANOシリーズは、ランナーが快適に長距離走行を実現できるように設計されています。アシックスは、安定性やクッション性だけでなく、軽量性やフィット性などの機能を追究し、シリーズを25年間進化させてきました。GEL-KAYANO 25の商品化は、その歩みをさらに進めることができただけでなく、次世代新規材料開発に寄与できたという点でも大変うれしく思います」とコメント。そして、「今後は本材料をベースに様々な高機能シューズを開発し、多くの方に喜んでいただけるよう努めます」と続けている。

また、京都大学生存圏研究所の矢野教授も、コメントで「CNFは、持続型の脱炭素社会を支える大型産業資材として世界中で研究が進められています。今回、世界で初めて商用化されたことは、CNF材料の開発、利用における大きな一歩といえます」と発表。CNF強化樹脂材料の今後のさらなる利用拡大に期待するとした。

資源面でも、環境面でも、もちろんシューズの性能面でも優れたパフォーマンスを発揮するCNF。アシックスの今後のラインナップに注目するとともに、世界初の履き心地をこの一足でぜひ体験してみてほしい。

なお、6月2日（土）には、GEL-KAYANO 25の発売を記念して、シリーズの生みの親である榧野俊一氏のトークイベントも開催。スペシャルゲストとして、「GEL-KENUN SHINKAI」でのコラボレーションも好評だったmita sneakersのクリエイティブディレクター、国井栄之氏が登壇。これまでのGEL-KAYANOシリーズの進化や、ストリートから見たハイパフォーマンスシューズの魅力などについてトークセッションが行われる。場所はアシックス原宿フラッグシップ。お近くにお立ち寄りの際にはぜひ。

*木材細胞（紙の原料、CNF集合体）を樹脂中で混錬し、ナノファイバー化と樹脂中への均一分散をワンショットで行うコストパフォーマンスに優れた手法。正式名称はパルプ直接混錬法。

GEL-KAYANO 25 発売記念トークインベント
日時：6月2日（土）13:00～13:30
会場：アシックス原宿フラッグシップ

INFORMATION
アシックスジャパン　お客様相談室
TEL：0120-068-806
GEL-KAYANO 25特設サイト：asics.com/kayano25

世界で初めてシューズに活用。アシックス「GEL-KAYANO 25（ゲルカヤノ 25）」に搭載された次世代高機能素材とは？