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COLUMN

ランニングに効く、効果的な筋トレ (第1回)

2018.03.15
Takuya Mamada
New Balance Japan

ランニングにおける“筋トレ”の必要性

はじめまして! パーソナルトレーナーの儘田(ままだ)です。
ランニングをこれから始めようと思っている方、ランニングをすでに楽しまれている方、下記のようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
「ランニングを始めたいが運動経験がなく自信がない…」
「ランニングを始めたがダイエットできない…」
「少し走っただけで辛くて続けられるか不安…」
「なかなかスピードが上がらない…」
このようなお悩みを解決するために必要なのは“筋トレ”。全身の筋力を向上させればあっという間に走れる身体に。同時に心肺機能も向上するので辛くなくなります。そこで今回は“筋トレ”の必要性を解説します。

1.“予測適応能力”を理解する。

これまで人類は数十万、数百万年におよび、様々な環境の変化に適応し生き残ってきました。気温の変化や、飢餓との戦い等々。この長きに渡る進化の過程で我々人類の身体は、直面した環境の変化に対しその先を“予測”し、身体を変化させて“適応”する能力を身に付けました。また、人間は環境に適応しようとするとき脳内に“しあわせホルモン”を分泌させ物事に対する積極性を養わせます。環境に適応することを前向きにとらえて行かなければ人類はとっくに滅んでいた訳ですからね。
私はそれを“予測適応能力”と呼んでいます。

2.ランニングによって“予測適応能力”はどのように反応するのか。

ランニングは自分の身体を長時間前へ運ぶ運動です。そこで身体は「今後も長時間動けるように低燃費の身体になろう。そのためにエネルギー消費の激しい筋肉を最小限にして、エネルギー備蓄を行うために脂肪を蓄えておこう」と判断します。身体は常に“飢餓状態”を恐れているのです。ダイエットのために走り始めたが、走る頻度が下がった途端にリバウンドするのはそのためなのです。ランニング中はエネルギーを消費し続けるので脂肪燃焼は行われます。頻繁にランニングの時間を設けられてさえいれば、脂肪を備蓄しようとする反応に対し消費が上回るのでダイエット効果は得られています。

3.筋トレによって“予測適応能力”はどのように反応するか。

筋トレは身体に強い負荷をかけることを目的としています。強い負荷がかかると身体は「今後も強い負荷に耐えられるように筋肉・筋力をつけよう」と判断し筋肉を発達させます。それでは“強い負荷”とはどのように生まれるのか、以下は力学の公式。この公式は走るスピードにも関係するので是非覚えておこう!

負荷(力)=質量 × 加速度

“強い負荷(力)”をかけるためには“質量(重さ)”だけでなく“加速度(スピード)”も重要だということです。つまり、ひたすら重いものでトレーニングするのではなく“速く動かす”ことで強い負荷を生み出せば効果を得られるわけです。また、強い“力”によって加速度(スピード)が得られることも上記の式から読み取れます。

4.“速く動かす筋トレ”が持久力も向上させる。

実際に“速く動かす筋トレ”を行うと心臓が激しく鼓動し息がきれます。それは筋肉がより多くの酸素を必要とするため。そしてここでも“予測適応能力”が働きます。
「今後もより多くの酸素を供給できるように心臓のポンプ力を上げよう、血液が運べる酸素の量を増加させよう」と心臓を筋肥大させてポンプ力を向上させ、血液が運ぶ酸素量を増加させて一回の鼓動で筋肉に運ばれる酸素量を増加させます。これにより心肺機能は強化され、少ない鼓動でも多くの酸素を筋肉に供給できる身体が出来上がるのです。

5.上半身の強化が重要

「上半身に筋肉がつくと重くなって遅くなるのでは?」という質問を受けますが、実は上半身の強化はランニングにおいてとても重要なのです。

人類が直立二足歩行を行う上で特徴的な動きが“上半身と下半身の反転運動”にあります。まず上半身の回転が推進力を生みだします。同時に下半身の反転力につなげて身体を前へ、前へと運びます。上半身を強化することで推進力は増大し、下半身にかかる重さは軽減。下半身の反転力も増大することでスピードは増していきます。 強い上半身は強い推進力を生む。

強い推進力は地面に向けてかかる重さを軽減し、脚への負担を和らげスピードを生み出す!

 

最後に
上記に示した内容は、全て私の体験結果をもとにしています。頻繁に走れていた時は緩やかに走力・持久力が向上し、体重も若干ではあるが減少しましたが、走る時間が設けられなくなると体脂肪量は急速に増加。そこで“速く動かす筋トレ”を取り入れると筋力、心肺機能が急速に向上。スピードを上げても疲れにくい身体になりました。また、筋肉量が増えたことによりエネルギー消費量も増加し、容易に体脂肪を減らせられるようになりました。
次回は“速く動かす筋トレ”の最も効果を出すポイントと頻度について解説します。

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Takuya Mamada
儘田 琢哉
全米ストレングス&コンディショニング協会(NSCA)認定パーソナルトレーナー。 身体が変化するには“やればやっただけ”でよいのか? 20年以上にわたりトレーニングを続けてきたなかで効果が見出せなかったことから、「“身体自らが変化”しようとする力を引き出すにはどうすればよいか」に着目。結果、数ヶ月の間に自身の身体で筋肉をおとさず脂肪のみ20kgおとし、心肺機能の向上にも成功。自身の経験をパーソナルトレーナーとして広めている。
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