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SPECIAL

ニューバランスが誇る人気の2モデルが走行性能を大きくアップさせ、フルモデルチェンジ! ボストンのニューバランス本社で開発ストーリーを聞いた

2025.07.11
JOHN PICKETT, MASAHIRO MINAI
MASAHIRO MINAI

その反発性と衝撃吸収性の絶妙なハーモニーにより、ワールドワイドのランナーから高い人気を誇るフューエルセル レベルと、フューエルセルのミッドソールとENERGY ARCの組み合わせが、抜群の推進力を生むフューエルセル SC エリート。このNew Balance<ニューバランス>を代表するポピュラーな2モデルが、2025FWシーズンにフルモデルチェンジ。両モデルとも大幅な走行性能アップに成功している。今回、ボストンのニューバランス本社にて、その開発ストーリーを聞くことができた。

 

ボストン市街地から自動車で15分ほどの距離にある
ニューバランスのヘッドクォーターへ!

ニューバランスは1906年に創業した歴史あるブランドだが、現在の本社は2015年頃より稼働がスタートし、徐々にその規模を拡大していった。その施設群のなかでも特に目を引くのが、The Track At New Balanceと命名された陸上トラックである。2022年に完成した一周200mのバンク付き屋内トラックは、気温が華氏68度(摂氏20度)に設定され、最大5000名のキャパシティを誇り、著名な陸上チームがトレーニングに使用したり、さまざまな陸上競技のイベントが開催されるという。

自分が訪れたボストンマラソンのタイミングでは、メディア、有力小売店、インフルエンサーetc.のチームによる、一人が基本1マイル(約1.6km)を走り、メンバーの力を合わせて26.2マイル(42.195km)を走るリレーマラソンが行われた。自分も室内トラックという日本では滅多に経験できない場所で走れたことは本当に貴重な体験だったと思う。

ニューバランスが誇る人気の2モデルが走行性能を大きくアップさせ、フルモデルチェンジ! ボストンのニューバランス本社で開発ストーリーを聞いたニューバランス本社に隣接するThe Track At New Balance。1周200mの室内競技場で、気温は華氏68度(摂氏20度)に保たれる。

ニューバランスが誇る人気の2モデルが走行性能を大きくアップさせ、フルモデルチェンジ! ボストンのニューバランス本社で開発ストーリーを聞いた

The Track At New Balanceで行われたリレーマラソン。一人が200mトラックを8周(1.6km)するアクティビティで、シューズはフューエルセル レベルv4をセレクトした。

ニューバランスが誇る人気の2モデルが走行性能を大きくアップさせ、フルモデルチェンジ! ボストンのニューバランス本社で開発ストーリーを聞いた

自分が参加したチーム グローバルメディアのメンバーとの集合写真。

 

部外者立ち入り禁止のsports research labにて、
それぞれのプロダクト担当者から話を聞いた!

ニューバランスが誇る人気の2モデルが走行性能を大きくアップさせ、フルモデルチェンジ! ボストンのニューバランス本社で開発ストーリーを聞いた

パリ五輪の男子マラソン競技で6位入賞した赤﨑 暁選手(九電工)が着用していたことで、日本でも注目を集めることとなったフューエルセル SC エリートv4。そんな傑作の後継モデルとなるのが、フューエルセル SC エリートv5である。外観に関して、まず注目すべきはアッパー中足部のNロゴのサイズ。前作を始めとしたパフォーマンスランニングシューズだけでなく、327のようなライフスタイルシューズにも採用され、最近のニューバランスのプロダクトデザインを象徴していたビッグサイズのNロゴが採用されていないのだ。

これに関してシニア グローバル プロダクトマネージャー パフォーマンス ランニングのクリス モーフェシ氏は、「フューエルセル SC エリートv4は、アスリート、一般ユーザーの両方から評判のよいシューズでした。今回、このプロダクトを企画するにあたり、特に軽量化を大きな目標としました。そのために各パーツ、各ディテールにおいて、重量削減の一貫として、Nロゴのサイズにも焦点があてられ、サイズが小さくなったのです。軽量化という部分では、他にも踵とつま先の高低差を前作の4mmから8mmにしたこと、アウトソールのマテリアルの厚さを2.5mmから1.5mmにしました。そしてこのアウトソールの仕様変更により、トラクション性能も向上しました。アッパーに関してもメカニカルストレッチのシングルレイヤーマテリアルとすることで、軽量化とフィット感もアップしています。これらの変更により、前作と比較して約30gの軽量化に成功し、サイズUS9.5で214gというライトウェイトを実現したのです」という。また「ミッドソールに内蔵されたプレートのENERGY ARCの前足部の硬度を42%増すことで、反発性もアップさせました」と語る。

このシューズに関してはsports research lab内のトレッドミルでトライすることができたが、革手袋のようなアッパーのフィット感、新開発のソールユニットによる抜群の反発性、そして前作から大幅な軽量化に成功したことから、個人的にはいままでのニューバランスのレーシングシューズでは体験できないレベルの推進力を感じることができた。日本人ランナーは、その体格もあって軽量なレーシングシューズを求める傾向にあるが、このフューエルセル SC エリートv5であれば、日本でも多くのトップアスリートから選ばれることだろうと思った。発売は8月7日を予定しているとのことで、今からそのリリースが楽しみだ。

ニューバランスが誇る人気の2モデルが走行性能を大きくアップさせ、フルモデルチェンジ! ボストンのニューバランス本社で開発ストーリーを聞いた

大幅な軽量化に成功したフューエルセル SC エリートv5。外観ではNロゴのサイズ変更にも注目が集まる。

ニューバランスが誇る人気の2モデルが走行性能を大きくアップさせ、フルモデルチェンジ! ボストンのニューバランス本社で開発ストーリーを聞いた

ニューヨークのコンテンツクリエーターであるクリス チュン氏(右)に、フューエルセル SC エリートv5の走行性能の高さを説明するクリス モーフェシ氏(左)。

ニューバランスが誇る人気の2モデルが走行性能を大きくアップさせ、フルモデルチェンジ! ボストンのニューバランス本社で開発ストーリーを聞いた

sports research lab内のトレッドミルでトライしたが、いままでのニューバランスのレーシングシューズ以上の推進力を体感することができた。

ニューバランスが誇る人気の2モデルが走行性能を大きくアップさせ、フルモデルチェンジ! ボストンのニューバランス本社で開発ストーリーを聞いた

ボストンマラソンでは、一部のアスリートに別カラーが提供されていた。

「これまでニューバランスがリリースしたランニングシューズのなかでも、トップレベルの完成度だったと思います」と、グローバル パフォーマンスランニング担当副社長のケビン フィッツパトリック氏が語るフューエルセル レベルv4は、ワールドワイドで良好なセールスを記録しているニューバランスのランニングカテゴリーにおける重要なモデルであった。個人的にもとても気に入っている1足であり、ブルー、グレー、ブラック、ホワイトの4色を所有し、ヘビーローテーションで履いてきた。そんな前作から機能性をアップさせるのは容易なことでないのは、想像に難くない。

開発を担当したシニア グローバル プロダクトマネージャー パフォーマンス ランニングのポール ジレンスキー氏は、「今回のモデルチェンジで特に留意したのは、速さです。それを究めることでユーザーにフューエルセルレベルをより一層大好きになってもらいたいのです」と語り、「前作も優れたシューズでしたが、2mm厚くなったミッドソールは、これまで以上に速さを感じることができるでしょう。さらに、軽量でフィット感に優れたアッパー素材の採用、ヒールタブとヒールカラーの形状を変更することで快適な履き心地を提供し、軽量化のためにパンチングされた前足部のワンピースアウトソールの高いグリップ性は、走行スピードをさらに加速させます」という。

前述のケビン フィッツパトリック氏は「これまで以上に着地から蹴りだしまでをスムーズにすることを目標としました」と教えてくれたが、ポール ジレンスキー氏のスペックに関する説明は、その実現を証明するものとなっていたと思う。このフューエルセル レベルv5に関しては、現地で実際に履いて走ることはできなかったが、ニューバランスのランニングシューズに関しては屈指の知識を誇る、ランニングクルーikism<イキズム>のメンバーである小林氏と加藤氏が一足先にトライしており、小林氏は「接地面積を拡大したアウトソールは、走行中のグラつきを抑え安定感が抜群。グリップ力と路面を掴む感覚が強化され、高速ランにもタッタッタッと軽快なリズムを刻むように、自然な反発とともにテンポ良く走ることができました」。加藤氏は「シュータン、履き口が丁寧なつくりになっていて、履いたときに990などに感じる、包み込まれるようなフィット感があるので、とても快適です」とコメント。7月1日より正式発売されているので、ikismの2人のコメントを聞いて、自分も早くフューエルセル レベルv5で走りたくなった。

ニューバランスが誇る人気の2モデルが走行性能を大きくアップさせ、フルモデルチェンジ! ボストンのニューバランス本社で開発ストーリーを聞いた

フルモデルチェンジにより、全く新しく生まれ変わったフューエルセル レベルv5。アッパー中足部のNロゴのサイズは、フューエルセル レベルでは第2弾のv2から前作v4までビッグサイズのNロゴが採用されていたが、フューエルセル SC エリートv5と同様に、今作からスモールサイズのNロゴへと変更されている。

ニューバランスが誇る人気の2モデルが走行性能を大きくアップさせ、フルモデルチェンジ! ボストンのニューバランス本社で開発ストーリーを聞いた

フューエルセル レベルv5の開発を担当したシニア グローバル プロダクトマネージャー パフォーマンス ランニングのポール ジレンスキー氏。手にしているのは、このモデルのキーカラーであるBROWN/CREAM。

ニューバランスが誇る人気の2モデルが走行性能を大きくアップさせ、フルモデルチェンジ! ボストンのニューバランス本社で開発ストーリーを聞いた

ニューバランスランニングの全体像を語ってくれた、グローバル パフォーマンスランニング担当副社長のケビン フィッツパトリック氏。

協力/ニューバランスジャパン

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