「On Track Nights: MDC」は、『はじめまして、新しい陸上です。』 を具現化した革新的なイベントだった!
2024年7月27日(土)に大蔵運動公園陸上競技場にて開催された「On Track Nights: MDC (オン トラック ナイツ: エムディーシー)」は、On<オン>とOn アスリートストラテジー アドバイザーである横田真人氏が代表を務めるTWOLAPSが主催する「Middle Distance Circuit(以下、MDC)」と共同で実施。On Track Nightsは、「レースの概念をがらりと変える」をコンセプトに、<オン>が2023年から主催し、世界5都市で開催する、競技性とエンターテイメントが融合した型破りな陸上イベント。6都市目の開催となった今大会は、2,893名もの多くの観客が来場し、大いに盛り上がることとなった。
「On Track Nights: MDC」は、観客は会場に設営された特設ブースやトンネル、さらにはインフィールドなどのあらゆる場所から近距離でレースを観戦することができ、熱狂に包まれた。屋台やDJをはじめ、火花やスモークなどの演出など、エンターテイメントも兼ね備え、まるでフェスのような雰囲気であり、会場で配布された団扇にもプリントされたキャッチコピーの「はじめまして、新しい陸上です。」を具現化。これまで各スポーツが従来にない魅力をその競技にプラスしようとさまざまな試みを行ってきたが、成功した例は決して多くなかった。しかしながら、このイベントを観戦して思ったのは、「トップアスリートのスピード感を間近で感じられる」「今回行われた800m、1000m、1500mといった距離が観戦にちょうどよい距離」だということ。特に後者は、100mや200mだと早く終わりすぎるし、5000mや10000mでは間延び感が否めないが、今回実施された距離はランナー同士の駆け引きも楽しめ、集中力を切らすことなく観戦することができたのだ。
これまで陸上競技をスタジアムで観戦したのは、100mでカール ルイスが9秒86の世界新記録をマークした1991年に旧国立競技場で行われた「世界陸上競技選手権大会」、ウサイン ボルトが9秒63の五輪新記録で100mを制した2012年の「ロンドンオリンピック」、それと何度かの「TOTOスーパー陸上」くらいと経験は少ないが、今回の大会は、陸上競技の楽しさを堪能したという意味では、それらのメジャーな大会と比べても遜色がない。「On Track Nights: MDC」は、ランナーとして参加することもできるし、スペクテータースポーツ、すなわち陸上競技を観戦することでも楽しむことができるのだ。今後も日本で開催することを切に願う。