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COLUMN

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

2023.11.28

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

「南アルプスフロントトレイル」というルートをご存知でしょうか。約10年前から構想が持ち上がり、山梨県の南アルプス市、富士川町、早川町の地元有志を中心に整備を進めてきたこのトレイルは、南アルプス前衛(フロント)に位置することからその名が付けられ、夜叉神峠を起点に南北約70kmに渡るロングトレイルとなる予定です。現在までに計3セクション、約40kmまで整備が進んでいるのですが、今回はその真ん中の部分、セクション2を体験するというイベントに参加してきました。

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

セクション2のスタート地点にて。ここからアドベンチャーが始まります。

イベント名は、「ちょっとアドベンチャー! 南アルプスフロントトレイル スルーハイク体験vol.2 セクション2(池の茶屋~十谷峠)」。山梨県を代表するプロ山岳アスリートのヤマケンこと山本健一さんをリードガイドに、一般トレイルランナー15人が参加。セクション2のコースは水平距離約9km、累積標高+902m、-1094mという下り基調のトレイルに、この日はセクション1の後半部分約2kmと、十谷峠からゴールの集落までの約6kmをプラスした約17kmのトレイルランニングです。

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

リードガイドはプロ山岳アスリートの山本健一さん。明るいキャラクターで終始おしゃべりをして参加者を楽しませてくれました!

2023年11月23日(土)。この日は、前日までの暖かさが嘘のように冷え込んでいたものの、朝8時30分のスタート時の天候は青空が優勢。東の空には雲が多かったものの、幸運なことに終始日差しに恵まれました。トレイルは、標高1700~1800mあたりをメインに、緩やかな登りと急激な降りを繰り返して、変化に富んで面白い。足元は落ち葉もあって基本ふかふかで膝に優しい感じなのですが、ときどきラッセルするほどたまっている落ち葉の中を進んだりと、ワイルドな雰囲気。とはいえ、短い間隔で目印のマーカーが設置してあるので、南アルプスフロントトレイルのコース自体はわかりやすい。ただ、途中に水場とエスケープルートがないので、はじめてのときは経験者と行ったり、事前にしっかりと行動計画を立てることが大切だと感じました。

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

気持ちのいい樹林帯を走ります。

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

コース上には目印のマーキングがあります。

そしてこのルートの魅力は、なんと言っても所々出会う景色が最高なところです。リードガイドのヤマケンさんは足を止めて、「ワン、ツー、スリーが見えますよ」と、右に北岳、間ノ岳、農鳥岳の白根三山、左に富士山が同時に見える場所を案内。日本の標高ランキングのトップスリーを一気に見ることができただけでなく、奥には甲斐駒ヶ岳までハッキリと見ることができた眺めの良さは感動でした。

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

白根三山の美しい眺め。右から北岳、間ノ岳、農鳥岳。

セクション2には岡松山(1821m)と倉尾山(1854m)の二つのピークがあるのですが、倉尾山を過ぎてからはちょっとアドベンチャー。走るというより滑り降りた方が早そうな急斜を、グローブが溶けない程度にロープに頼って下る。そこから緩く登り返せば十谷峠のセクション2のゴールまで少しです。今回のイベントは十谷の集落まで下りるので、そこから現れたさらなる急斜が本当にきつくて、登りも辛いけど、下りっぱなしも辛いというのを改めて実感したトレイルランでした。

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

セクション2にある二つのうちの一つのピーク、倉尾山。

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

後半はかなりの急斜が続きます。写真で伝わりにくいのが残念!

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

セクション2のゴール。今回はここからさらに急斜に挑みました。

山を下り切ると、大柳川渓谷の美しい渓谷美にまた魅了。赤、黄色、緑、橙と色鮮やかに染まる紅葉に無数の滝、そして渓流を縫うように吊り橋がかかる遊歩道を歩いて本日のゴールまで。最後に最高のご褒美が待っていました。「南アルプスフロントトレイル」は、元々は集落と集落を結ぶ古道であり、それを現代に蘇らせて「人と地域、過去と未来をつなぐ道」。まだその道のすべては完成していませんが、こうして小さな一歩一歩で踏み固められて、また新たな道ができていくのを感じました。

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

最後に美しい大柳川渓谷の紅葉まで見ることができて最高です!

時刻は14時30分。約6時間のトレイルランを終えて、締めは集落にある「つくたべかん」で、おいしい地元料理の「みみ御膳」に舌鼓。パーフェクトな一日でした。ヤマケンさん、運営並びにサポートスタッフの皆さん、参加したトレイルランナーの皆さん、そしてこのトレイルを開拓・整備されている地元有志の皆さん、ありがとうございました! 次回セクション3も楽しみにしています。

過去と未来をつなぐトレイル。「南アルプスフロントトレイル~セクション2~」スルーハイク体験イベントで、ちょっとアドベンチャー。

地元料理の「みみ」や芋から作った自家製こんにゃく、紫蘇ジュースなどなどどれもおいしかったです。

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