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COLUMN

“挑戦”をサポートする、RETO Running Club powered by Runners Pulse 第11回活動レポート。

2022.10.27
YoshiJosefToomuch

RETO Running Clubの第2クールラストの練習会が行なわれた。8月から始まったセカンドステージだが、メンバーは着実に走力を上げてきており、第2クールのラストながら、いよいよマラソンシーズンのスタートと捉えることができる。

全員が集合し、高木聖也コーチから練習メニューが告げられた。

★Mペース+1500mTT
Aチーム:Mペース 10キロ 42’40”(ave.4’16”/km)
Bチーム:Mぺース 9キロ 44’10”(ave.4’54”/km)
Cチーム:Mペース 8キロ 44’08”(ave.5’31”/km)
終了後、1500mタイムトライアル。

続いて、髙木コーチから注意事項が伝えられる。「Mペース走が今日のメイン練習です。昨日、東京レガシーハーフなどレースを走った方は、無理をすると怪我をする恐れがあるので、自分の状態を見て、決して無理はしないでください。1500mTTは、各グループ、ペーサーをつけて行います。設定タイムのオーダーがある場合、ペーサーに伝えてください。それでは今日もがんばっていきましょう!」

1500mTTは、より細かくメンバーの要求に応えて、ペーサーをつけていく。単独で走るよりもペーサーに引っ張ってもらえると、多少キツくても我慢して目標タイムを切ることができるからだ。

順調にMペース走が終わり、1500mTTに入る。最初は、Aチームだ。スタートし、一斉に駆けだしていく。1000mを片山さんが3分08秒、つづいて平野さんが3分10秒でつづく。永田龍司さんが怪我で不在のため、圧倒的に抜け出すメンバーがいない中、練習量や発言などで存在感を増すふたりの好走にメンバーから歓声が上がる。

1) 片山絵 4分47秒
2) 平野友之 4分50秒
3) 溝口和也 4分55秒

フィニッシュ後、片山さんは開口一番、「悔しい!」と顔をしかめた。前回の4分41秒はもちろん、ターゲットタイムの4分30秒を切れなかったからだ。「最初は気持ち良く走れたし、平野さんと垂れずにいけたけど、目標タイムを切れなかったのが単純に悔しい。今回は切れなかったけど、成長は感じているし、みんなの歓声を受けて走るのはすごく楽しかった。」片山さんは平野さんと健闘をたたえ合った。溝口さんは、2日前のリレーでの疲労がある中、しっかりと5分を切ったことに「自分の設定通り。」と笑みを見せた。西尾さんと月間走行距離を合わせており、コンスタントに走っている成果が出ている感じだ。Aチームは、タイムの振れ幅が大きい。だが、練習に必死に喰らいついていた三木さんがここに来て余裕を持ってMペース走をやり切り、島田さんは東京レガシーハーフで自己ベストを更新するなど個々の成長が著しい。三木さん、島田さんを始めAチームのメンバーに共通して言えることは、普段の練習量が非常に多いということだ。ストラバのボードリーダーのトップや上位にいる平野さんを始め、Aチームのメンバーの練習量は相当なもの。そういう意識の高いメンバーがチームを引っ張ることで、自然と競い合う環境が生まれてくる。そういうムードは、個々のレベルを上げていく上で非常に重要だ。その一方でメンバー間がだいぶ馴染んできた感があり、仲間意識も育まれてきた。Aチームは、個人だけではなく、チームとしても大きな成長が見られる。

つづいてCチームだ。最初から加藤さんがダントツで突っ走る。他のメンバーを大きく離して、フィニッシュした。
1) 加藤俊宣 5分27秒
2) 中丸勘太郎 5分54秒
3) 鈴木裕子 5分55秒

加藤さんは、1500mTTの自己ベストを更新した。「キツかったのですが、なんとか粘って走り切ることができました。自己ベストを更新できてホッとしています。」と、笑みを見せた。中丸さんは、第2クールからの加入だったが、ここに来てかなり走力が上がってきている。体も絞れてきており、「ちょっとずつ走れるようになってきました。今日は神野選手がついてくれたので走り切れてよかったです。」と手応えも感じている。同業者の新沼さんに引っ張られるように、これからさらに調子を上げていきそうで楽しみだ。鈴木さんは、「阿部さんがペーサーについてくれた中、3分55秒ペースでキツかったのですが、ラスト、しっかりやり切れてよかったです。」と、ほぼ目標をクリアできたことに満足そうだった。Cチームは、小池さんがハーフで1時間38分42秒の自己ベストを更新したり、吉岡さんが東京レガシーハーフで初のハーフながら1時間53分28秒をマークするなど、全体の走力が上がってきている。これからのマラソンシーズンではサブ4の目標を達成するメンバーが多く出そうだ。

ラストはBチーム。Bチームは、飯山さんが抜け出す。ペーサーに必死について、ほぼ独走状態だ。その後を追ったのが西尾さんだ。若干、差があるものの諦めずに前を追った。

1) 飯山恵一郎 5分12秒
2) 西尾紗梨愛 5分38秒
3) 林晋太郎 5分41秒

結局、飯山さんがダントツのトップ、前回の5分24秒から12秒も縮めて5分12秒のタイム。「上半身を意識して、フォームを崩さないように走ったのですが、キツかった。」というも表情は笑顔。やはりランナーにとって1秒でも自己ベストを更新することは、自分の成長を感じられてうれしいものだ。西尾さんは、「悔しい!」とひとこと。前回は5分40秒で今回は2秒の更新だった。それでも2日前にはハーフを1時間39分53秒で走り、100分切りを達成。このタイム以上に成長していることは自分でも理解していると思う。刻んで伸ばしていけば、いずれレースでその刻んだ分が返ってくるだろう。

1500mTTは、それ以前にMペースでそれぞれ8~10キロを走っており、疲労を踏まえてのタイムトライアルなので、その価値は大きい。1500mTTは、これからも各クールのラストを飾る名物種目になっていく。

すべての練習が終わり、全員が集合した。神野大地選手から第2クール終了の挨拶があった。
「3ヵ月間、お疲れさまでした。今期は初期のメンバーに2期メンバーが加わり、お互いに意識し合ってすごくいいチームになってきたと思います。RETO Running Clubは、目標達成を目指すチームです。小坂さんが「目標を口にしよう!」と言っていたのですが、目標を口にするとその責任を負います。必ず達成するという強い思いが行動を生み、目標達成のために努力をします。だから、みなさんも目標を口にしてほしいなと思います。これからレースが増えてくると思いますが、結果にこだわってやっていきましょう!」

神野選手の声に全員がうなづく。マラソンは、簡単にタイムを出す人もいれば、そうじゃない人もいる。でも、大事なことは目標に向けて一生懸命にやり続けることではないだろうか。その一生懸命さを引き出してくれるメンバーの存在が、このチームの良さであり、最大のウリでもあると思う。

RETO Running Clubでは、練習会以外にも座学を行っている。先日は、大学陸上部や多くのアスリートのトレーナーとして有名な中野ジェームズ修一氏が講師となり、膝蓋腱炎、アキレス腱痛など、ランナーによく起こる障害について、なぜ起こるのか、その予防、対策、ストレッチ、治療法についての講義を行った。

例えば、足底筋膜炎について。なぜ、この障害が起こるのか。足底筋膜炎は踵の骨棘が大きくなり、着床した時、痛みが出るものだ。これはトゲトゲの骨棘が痛みを生んでいるのでそこをマッサージしても治らない。具体的な治療法として昔は外科手術で足の裏を切って棘を除いていたそうだが、最近は衝撃波を当てて骨棘を砕くやり方が主流だという。その前に棘を大きくさせないことが重要だが、そのための対策として、①足底筋のストレッチ、②足底筋、アキレス腱のコンプレッション、足底筋のタオルトレーニングを挙げてくれた。ストレッチバンドを足の先の方に掛けて伸ばしたり、テニスボールで骨棘を割けて足底の真ん中あたりを刺激するなど、非常に実践的でタメになるものが多かった。ケガの予防対策に取り組むことは、走ることと同様に大事なことでもある。メンバーであれば、アーカイブで何度でも見返すことができるのもうれしい。RETO Running Clubでは、今後も座学を取り入れて、ランナーのためになる学びを提供していく予定だ。

10月31日、いよいよ第3クールがスタートする。新しいメンバーが加わり、またレースシーズンに突入していくタームになる。第1、第2クールのメンバーにとっては目標達成に向けて取り組んできた練習の成果を発揮する時になる。




施設協力:ラフィネ ランニングスタイル Otemachi One
営業時間
平日 7:00~22:00(最終受付21:00)
土日祝日 7:00~20:00(最終受付19:00)
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Shun Sato
佐藤 俊
北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て93年にフリーランスに転向。現在はサッカーを中心に陸上(駅伝)、卓球など様々なスポーツや伝統芸能など幅広い分野を取材し、雑誌、WEB、新聞などに寄稿している。著書に「宮本恒靖 学ぶ人」(文藝春秋)、「駅伝王者青学 光と影」(主婦と生活社)など多数。
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