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COLUMN

連載第8回「Breaking Limit」 ~3ヶ月の練習note~

2021.08.26
Shun Sato

第8回 小山成祐(市民ランナー) 12年間のブランクを経てリスタート、サブ2.5を目指す。

今回は少しハイレベルな市民ランナー小山さんが登場! 強豪・高校陸上部出身の小山さんが、長いブランクを経てマラソンにチャレンジしたキッカケと練習で大事にしていることとは?

小山成祐
年齢:30代
職業:自動車ディーラー
ラン歴:6年 (船橋市立船橋高校陸上部)
フルPB:2時間37分25秒(2020年2月16日 熊本城マラソン)

3months Challenge—breaking 2’30”

Start(走ることのキッカケ)
中高の6年間、陸上部でした。中学では1500mと3000mを中心に走り、高校では市船(千葉県)で都大路を目指して、個人としては5000m1本に絞って走っていました。当時の自己ベストは15分24秒です。ただ、高校ではケガがあり、走らされるのも嫌だったので県予選で負けて、都大路に出場できなくなった時、キッパリと陸上から引退しました。それから30歳になるまでの12年間、たまに気が向いた時に走るぐらいでほとんど走らなかったです。でも、その年に長男が生まれ、禁煙をしようと思ったんです。ただ、それだけでは体型を維持できないので、ちょっと走ってみようかなと思ったのが、もう1度陸上を始めたキッカケです。

Challenge to marathon(マラソン挑戦)
走り始めてから週1ぐらいのペースでジョグをして、半年ほどで熊本城マラソンに出場しました。初めてのマラソンで、走り方も分からないので高校時代の5000mのレースの勢いで最初突っ込んで入り、ハーフで1時間23分ほど。後半は足が動かくなり、ラスト10キロはけっこう歩いて、タイムは3時間14分ぐらいでした。その後、3年間ぐらいサブ3を切れればいいかなというレベルで走っていました。その当時、益城町に住んでいたのですが、レースで2時間52分を出した時、体育協会の人が名前の横にある市町村を見て、「益城町の代表として3000mを走りませんか?」と声をかけてくれたのです。そして、郡の代表になって県大会に出場しましたが、ボロ負けしました。その時、高校時代の感覚がよみがえってきて、レースって面白いなと思いましたし、さらに負けず嫌いに火がつきました。そこからちゃんと計画してマラソンレースを走るようになりました。

 

Training Menu(トレーニングメニュー)

★4months(4ヶ月前)/Training Menu Point


(1)jog(ジョグ)
ジョグは、フォームの土台をつくることと呼吸が乱れないことを意識しています。この頃は、ちょっと早めのジョグを入れているのですが、その理由はゆっくりだと飽きてしまうからです。今は、ゆっくり走るジョグの重要性が分かりますが、当時はキロ5分程度で入っても最後は4分台前半になっていました。10キロの設定が多いのは、単にキリがいいからです。終わった後は200mの流しを2‐3本入れています。4分ちょっとのペースに慣れてしまうと、次、スピードを出す時に筋肉がなまってしまうので、スピードの感覚を落とさないようにしています。ジョグは朝ではなく、基本的には仕事が終わった後、夜、一人で走っていました。

★3months(3ヶ月前)/Training Menu Point


(1)tempo running(ペース走)
狙いは、長い距離に慣れるということとマラソンペースでの30キロまでの土台をつくるということです。30キロで足がなくなるようなペース走というよりも、30キロ終わった後にもうひとついけるような土台を作る感じですね。その前の月に「おがた五千石マラソン」を走りました。けっこうアップダウンが多いコースだったのですが、2時間50分で余裕を持って走れたので、そこから距離に特化していこうと、30キロのメニューを入れています。

(2)build up running(ビルドアップ)
30キロのビルドアップは、声を掛けてもらっているチームの練習に参加させてもらいました。メンバーは2時間20分の方がメインで、あとは僕レベルの人が3-4人です。10キロ(4分)、20キロ(3分45秒)、25キロ(3分35秒)まで上げていってラスト5キロはフリーという設定です。ラスト5キロは一番早い人が上げるので、僕は20-25キロを引っ張って走りました。最初、けっこうラクな感じで入り、体が馴染んでいったのであとは勝手にペースを上げていけて、ラストは僕がキロ3分10秒で、一番早い人で3分ぐらいでした。

★2month (2ヶ月前)/Training Menu Point


(1)half marathon(ハーフマラソン)
この時期に効果的だったのは、「伊万里ハーフマラソン」の翌日に入れた21.1キロのペース走です。前日のハーフを出し切って走っていたので、最初は3分56秒の設定では走れないかなって思っていたんです。でも、意外と走れたというよりか、全く問題がなく、むしろ軽く走れました。前日のハーフをもうちょっとがんばれたんじゃないかっていうぐらい良かったんです。これならフルマラソンでも余裕を持っていけるなって思えたので自信がつきました。この練習は本当に良かったですね。

(2)rest(休養)
スケジュールの空欄は、レストで完全休養です。ただ、気分で筋トレや補強をする時もあります。この頃は、スクワットをよくやっていました。家族がいるので、やはり家族サービスも大事ですね。妻は、自分の走りに協力してくれているというか、半分呆れている感じです(苦笑)。でも、言葉では言わないですけど、僕が好きな鶏肉の料理を作ってくれたりするので、そういうところを見ていると、応援してくれているんだなって思います。

★1month (1ヶ月前)/Training Menu Point


(1)tempo running(ペース走)
15キロのペース走は、レースペースの3分40秒をイメージしています。スピードを落とさずに、そのぐらいのペースで余裕を持って走る、そういう意識で走っていました。やっぱりレースを走る上で余裕度は重要ですし、僕の場合はハーフの距離を少し退屈に感じて走っているぐらいの感覚がベストだと思っています。この時期、3分40秒ぐらいのペースは、かなり余裕がありました。そういう意味では仕上がりがかなり良かったですね。

Another Point -1
Q.「なぜ、ゆっくりペースのジョグが重要なのでしょうか?」

A. ゆっくり走ることで、より細かい違いに気づけるようになります。例えば着地した際、早く走っている時とでは衝撃が違いますし、その時に足の微妙な使い方とかが分かるんです。また、ゆっくり走ることで、踏み込んで走ればより前に進むこともわかりました。早く走っている時は加重せず、前にトントンと行ってしまうんですけど、ゆっくり走ると踏み込む感覚が分かるし、そうすることで勝手にスピードが速くなるんです。その代わり、30キロ走をした時の足の疲労がかなり大きくなります。トップランナーの走りを見ていると、すごく踏み込んで走っているので、軽く走るところとうまくバランスを取って走ることができれば、もっと早く走れるかなと思います。

Another Point-2
Q.「練習する上で大事なことは?」

A.ひとつひとつの練習に意味を持たせることだと思います。10キロを走るにしてもただ10キロを走るのと、全身の使い方、接地の感覚や最後に少し上げた時に同じような接地でいけるように意識するとか、考えて走るのとでは、終わった後に残るものが違います。高校時代は、与えられたことをこなすのに必死であまり考えずに走っていたんですが、今はよく考えて走るようになりましたね。

Another Point-3
Q.「今後の目標を教えてください。」

A.まず2時間30分を切ることです。あとは、5000mで15分40秒をなんとか達成したいと思っています。マラソンは、青島太平洋マラソンを照準にしています。そのために今はスピード練習を中心にやっていて、9月末ぐらいから距離を踏んでいこうとかなと思っています。コロナ禍の影響で中止になるレースが増えていますが、もし開催されるなら目標をクリアしたいですね。このレースは、タイムが出やすいと聞いていますので、楽しみです。

2020年2月16日 熊本城マラソン 2時間37分25秒。
0km -5km 17分58秒
5km-10km 18分16秒
10km-15km 18分33秒
15km-20km 18分55秒
20km-25km 18分26秒
25km-30km 19分02秒
30km-35km 18分23秒
35km-40km 18分58秒
40km-FINISH 8分52秒

当日は、天候が最悪でした。スタート時の気温が15度で2月としては少し暖かい感じだったのですが、終わりの頃は12度と気温が下がっていました。風雨も朝は小雨だったのですが、途中から暴風雨になり、しかも一人旅で遮るものがなく、前に行く人もうしろにも人がいなくて、とにかく“キツイ”レースでした。レース2日前は、福岡国際マラソンの標準記録の2時間35分を余裕で切れるなと思っていたのですが、当日、このコンディションになってマジかと思いましたね(苦笑)。でも、いい経験でした。

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