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COLUMN

2022年のレースシーンを振り返る Vol.01 「東京レガシ―ハーフマラソン2022」

2023.02.10
MASAHIRO MINAI

東京レガシ―ハーフマラソンは
東京という街の魅力を感じながら
走ることができる!

数々のランニングイベントが復活した2022年を振り返るコラムの第1弾は、「東京レガシーハーフマラソン2022」をピックアップ。新国立競技場がスタート&ゴールのロードレースで、東京マラソン財団がオペレーションを行う大会なだけに、細部にまで配慮が行き届いており、東京の街の魅力を感じながら21.0975kmを走ることができた。

©TOKYO MARATHON FOUNDATION

これまでに50回の海外マラソンを経験している。現地では「東京マラソン」をいつか走りたいというランナーに会うことは少なくない。海外のランナーにとっても東京の街を走ることは憧れなのだ。かくいう自分も東京のレースはあまり走っていない。2010年と2019年の「東京マラソン」、あとは「新宿シティハーフマラソン」を数回走ったことがあるといった程度だ。それだけに、今回「東京レガシーハーフマラソン2022」の参加が決まったときは、とても嬉しかった。そして、出走が決まってから強く祈っていたことがある。それは「お願いだから雨だけは降らないでくれ!」ということだ。実は「新宿シティハーフマラソン」では一度も経験していないが、「東京マラソン」は2回ともがひどい雨だったのである。銀座や浅草といった普段走れない街を走っているとき、「晴れていたらもっと楽しかったんだろうな…」という気持ちになった。

そして迎えた10月16日。会場へと向かうJR総武線の車窓から見る景色からは雨の心配はなさそうだった。スタートエリアに向かうと、多くの知り合いランナーの顔が見える。ロンドンマラソンを完走して6大マラソンフィニッシャーとなった直後だったので、たくさんの人から「おめでとうございます!」と言われ、これは本当に嬉しかった。観客席の下にあたるエリアでしばらくの待機の後スタート。新国立競技場のトラックを走れるのは本当に嬉しい。この大会は事前にネオンオレンジの参加賞Tシャツを貰えるが、そのTシャツを着ている参加者が多い。

競技場を出てしばらくすると、いきなりの上り坂。ここで早くも心が折れているランナーもいるが、ここは自分のランニングコースでもあるので、余裕を持って坂を走ることができた。外堀通りをしばらく走っていると、雨の中走った2度の東京マラソンを思い出す。東京ドームを左に見て右折してしばらく走ると、白山通りでトップ選手とすれ違う。あたりまえだが凄いスピードだし、躍動感。神保町の古書店街、スポーツ店街を抜け、中央通りをしばらく走ると折り返し。「新国立競技場から三越まではそれほど遠くないんだ」と思い、走ってきたコースを北上する。

©TOKYO MARATHON FOUNDATION

©TOKYO MARATHON FOUNDATION

©TOKYO MARATHON FOUNDATION

©TOKYO MARATHON FOUNDATION

今回、一番きつかったのは、皇居エリア大手門あたり。強い日差しもあり、ペースダウンしそうになったが、給水を取ると、復活。再び走ってきた白山通り、外堀通り、靖国通りを走り、スタート直後はビギナーランナーを苦しめた外苑西通りの坂も、帰りは下りなのでスピードアップ。このエリアでは何人も抜いて、新国立競技場のゲートをくぐる。トラックに入ると歓声のおかげで20km以上走ったとは思えないほどのパワーが出て、軽快なストライドで走る。全天候のトラックは反発力があって、本当に走りやすい。そして満面の笑顔でゴール。久しぶりのハーフマラソンだったので、少し不安はあったが、スタートからゴールまで本当に楽しく走ることができた。フルマラソンと比べるとハーフマラソンは、真剣に走るなら結果としてかなりのペースアップになるが、東京の都心、そして新国立競技場のトラックを走ることができる今回のようなコース設定であれば、再びエントリーしてみたいと思った。

 

「東京レガシーハーフマラソン2022」で活躍したランニングギア

ASICS METASPEED SKY +


3時間50分50秒という自己記録をマークした7月の「ゴールドコーストマラソン2022」に続き、シューズはメタスピード スカイ+をセレクト。ゴールドコーストマラソンでは、走行中は抜群の推進力を提供してくれ、レース後も疲労感がほとんどなく、脚部の痛みもほぼ皆無。ファクトリーアウトレットでショッピングを楽しむなど、アフターを有意義に過ごすことができたが、「東京レガシ―ハーフマラソン2022」でも快適そのもの。今回はkm/5分10秒前後で楽しみながら走ろうと思ったが、このシューズにとってはゆっくりなペースでも、その優れた推進力を発揮。レース後半でもそれほどペースが落ちることなく走れたのは、このシューズのおかげである。

ASICS シームレス半袖シャツ


アシックスのランニングアパレルというと、いかにも体育会系のデザインやカラー、マテリアルを想像する人も少なくないと思う。今回着用したトップスは、吸汗速乾性に優れる素材を用いており、縫い目のないシームレスデザインを採用。縫製部分はフラットシーマで肌触りのよさと軽さを追求。サステナビリティに関するブランドの取り組みの一環として、環境に配慮したリサイクル素材を用いている。洗練された雰囲気なので、ラン後にスタンドカフェなどに立ち寄っても恥ずかしくない。

ASICS METARACER TIGHT


「ゴールドコーストマラソン」「ロンドンマラソン」に続き、今回もショーツではなくハーフタイツを選んだ。メタレーサータイツは、前面の生地の高い張力と全体的に適度な着圧バランスにより、股関節の伸展動作が約4.3%コンパクトになり、動きのロスを少なくしスームズな脚運びをサポートするという。さらに脚上げ動作時のエネルギーロスを軽減する生地を使用することで、スイング動作をサポート。前方への推進力を追求してくれた。さらに、太もも部分を適度な着圧でサポートすることにより、中長距離走行動作における筋肉の負担を軽減してくれたので、レース中はもちろん、レース後の疲労感がほとんどなかったのは嬉しかった。

Masahiro Minai
南井 正弘 フリーライター、ランナーズパルス編集長
1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。「フイナム」「価格.comマガジン」「モノマガジン」「SHOES MASTER」「Beyond Magazine」を始めとした雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」「人は何歳まで走れるのか?」などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間50分50秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。
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