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SPECIAL

【RP INTERVIEW】オリヴィエ・ベルンハルド(On共同創業者)

2018.06.18
Masahiro Minai
On Japan

その機能性に優れたランニングシューズ&アパレルコレクションにより、ワールドワイドで躍進を続けるOn(オン)。このスイス発祥のランニングブランドの創業者の一人で、トライアスロンのトップアスリートであったオリヴィエ・ベルンハルドが来日した際に、彼が感じた日本におけるOnのポジショニングの変化と、注目のニュープロダクツのことを聞くことができた。

Onというブランドをサポートしてくれる#OnFriendsと、ここまで強固な関係を築いている国は他にありません。

「今回3年ぶりに来日したのですが、日本のランニング市場におけるOnを取り巻く環境は大きく変わりましたね。東京や横浜エリアの取り扱いショップのいくつかを訪問しましたが、マジックウォールと呼ばれる私たちの大型ディスプレイツールを使って、アパレルを含めた、より多くのOn製品を展開してくれる取引先が増えています。このツールを使用することで、他ブランドとの差別化も図ることができ、売り上げの向上に貢献してくれていると思います」

「あと、2015年は3名の社員でスタートしたOn Japanですが、現在は8名のチームになったことで、以前よりもカスタマーやユーザーに対する細やかな対応ができるようになり、ブランドをより一層拡大できる体制になったと思います。ヒロキ(オン・ジャパン株式会社 セールス & マーケティング ディレクター 駒田博紀氏)を始めとしたOn Japanのスタッフは、単なるユーザーではなく、それを越えた存在である#OnFriendsを増やすべく奮闘してくれているのは嬉しいことです。

Onを履いている人同士が密接に交流することで、Onというブランドをサポートしてくれる#OnFriendsとここまで強固な関係を築いている国は他にないと思います。これはヒロキが始めた日本独自の手法であり、他国とは違ったプロセスで、Onを躍進させていますね。先日20人くらいの#OnFriendsと一緒に横浜の街を走ったのですが、Onを履いてくれているランナーと直接触れ合うことができたのは素晴らしい経験で感動しました。彼らが『Onは私たちにとって他のブランドとは違う大切で特別な存在なんです』と言ってくれたことも本当に嬉しかったですよ」

「先ほども述べましたが、日本は非常にいい形で成長を続けていて、私たちにとって特に大切にしているマーケットです。スイスと日本は成熟した社会環境にあり、消費者が製品に完璧さを求める点など、いくつかの共通点があります。日本のユーザーは商品を見る目が肥えていて、プロダクトに対する要求レベルが高いので、このマーケットでの成功体験は他の市場での展開の大きな参考になります。セールスの金額で一番大きいのはアメリカ市場で、それに加えてドイツ、スイス、日本といった国が我々にとって特に重要なマーケットですが、Onは次に中国マーケットに注目していて、オフィスの開設を準備しています。

5年前にOnの進出を打診されたときは断ったのですが、日本で実績を上げることに成功したことで、アジアでどのように販売すればいいかというノウハウを蓄積してきましたが、これまで培った知識や経験をフルに活用して中国でもビジネスを展開していきます。また最近になってブラジルやオーストラリアにもオフィスを開設しました。これらの市場は先ほどの4か国や中国と比較するとマーケットサイズは小さいのですが、アスリートも多く、スポーツが盛んな地域なので、大きなポテンシャルがあると思います」

 

ISPOにおいて、“クラウドエース”が栄誉ある金賞を獲得しました。

「プロダクトに関しての最近のトピックスとして挙げられるのは、ドイツのミュンヘンで毎年行われる世界的なスポーツ見本市であるISPOにおいて、ニューモデルの“クラウドX”がインドアトレーニング部門で受賞したことで、これはとても嬉しいニュースです。“クラウドX”は、スポーツシーンからライフスタイルまで幅広く対応することで良好なセールスを記録してきた、クラウドという毎日履くことのできるモデルをベースに、アッパー横方向のホールド性を高めたパフォーマンスシューズで、ランニング以外にもフィットネスアクティビティやトレーニングにも対応するだけでなく、カジュアルシーンにもマッチするので、24時間1週間手放せなくなる1足だと思います」

クラウドエース

6月21日に発売される新作のクラウドエース

「そして同じくISPOにおいて、ヘルス・フィットネス&インドアトレーニング部門で新たにリリースされる“クラウドエース”が、栄誉ある金賞を獲得しました。この機能性に優れたランニングシューズは、後足部にクラウドやクラウドフライヤーなどに使用されるゼログラビティフォームを、前足部にはクラウドサーファーでおなじみのリバウンドラバーの構造を使用したハイブリッドのソールユニットになっています。このことにより多くのランナーが求める、力強い蹴り出しを損なうことなく、高いクッション性とサポート性を兼ね備えることを可能としています。

さらにピバックス製のスピードボードを内蔵することで、さらなる反発性をプラスしました。そしてクラウドフラッシュのときもそうだったのですが、今回のこの“クラウドエース”を開発する際に、『価格はいくらになってもいいから、Onが持っているテクノロジーすべてを注ぎ込んだ機能性に優れた究極の1足を作ろう!』という方針を掲げました。こうして完成したクラウドエースは私たちのシューズで最も高価となりましたが、これまでにないレベルの高い機能性を確保しているだけでなく、快適性にも優れています。シリアスアスリートだけでなく、あらゆるタイプやレベルのランナーに対応する1足に仕上がっていると思いますよ」

 

インタビューを終えて。

今年の2月、筆者が高校までを過ごした愛知県西尾市という人口17万人ほどの小都市にも、Onのマジックウォールを使った取扱い店舗ができるなど、Onは日本においても着実に成長を続けている。オリヴィエがコメントしていたように、この3年でOnは日本のランニングシューズマーケットでも確固たるポジションを築くことに成功しているのだ。

オリヴィエが語ってくれたストーリーで特に面白いと思ったのが、「ハーレーダビッドソンのバイクを乗っているライダー同士が、街ですれ違うときに自然と挨拶をするように、Onを履いているランナー同士が挨拶することは珍しくない。Onを好きな人、すなわち#OnFriendsが自然とコミュニティを作り上げている。このことが、Onというブランドの本質を象徴しているのだと思います」ということ。

機能性に優れたプロダクトラインアップに加えて、この#OnFriendsのサポートがある限り、Onの快進撃はまだまだ続くだろう。そして6月21日には、インタビュー時にオリヴィエが絶対の自信があると言っていたクラウドエースのリリースも決定。2018年はOnにとって、これまで以上に飛躍する1年になりそうだ。
(ランナーズパルス編集長 南井正弘)

 

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