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SPECIAL

谷口浩美氏と開発担当者に聞いたヨネックスの新作ランニングシューズ「SAFERUN100」の魅力。

2019.09.20
Masataka Nakada(STUH)
Masahiro Minai

YONEX SAFERUN100とは

ヨネックスのSAFERUN100(セーフラン100)は、2019秋冬シーズンにリリースするランニングカテゴリーのニューモデル。衝撃吸収性、反発性、軽量性に優れるパワークッションに、独自開発のカーボンプレートである<3Dパワーカーボン>を新たにプラスすることで、自然と足が前に出るような新感覚、着地時にブレが少ない安定性を発揮。かかとから着地する多くのランナーが、ランニングフォームを変えることなく履きこなすことができる点も嬉しい。

 

谷口浩美氏と開発担当者に聞いた
SAFERUN100の魅力

衝撃吸収性、反発性、軽量性に優れ、ランナーからの評価も高いヨネックスのパワークッション。この高機能マテリアルに、新たに3Dパワーカーボンをプラスすることで抜群の推進力をランナーに提供することに成功したSAFERUN100が9月末にリリースされることになった。このコーナーでは、Runners Pulse編集長の南井正弘が、ヨネックスのアドバイザーを務める1991年世界陸上男子マラソンで優勝した谷口浩美氏、そして製品開発部の横山雄樹氏に、このプロダクトの魅力を聞いた。

南井正弘(以下 南井):谷口さんは、現役時代からシューズに対して人一倍のこだわりがあったとお聞きしていますが、ランニングシューズにおいて最も重要だと思われる点は何ですか?

谷口浩美(以下 谷口):個人的に一番重要だと思うのはシューズと足のフィット感、そして履き心地ですね。同じシューズの品番で同じサイズでも個体によって、足を入れた感じが微妙に違ったりするんですよ。現役時代はそこまでこだわってシューズを足にフィットさせていました。ヨネックスからいろいろ提供してもらい、実際に走ってフィードバックさせてもらっていますが、エリート選手としての意見を述べつつ、その視点だけに偏らないよう、「一般のランナーの人ならこう考えるかも?」ということも含めてアドバイスさせてもらっています。

南井:谷口さんからのアドバイスで、「こういった部分はさすがだなぁ」と思うのはどのような点ですか?

横山雄樹(以下 横山):毎回、谷口さんからのフィードバックを拝見していて、「さすがだなぁ」と思うことばかりです。いつも100点満点の評価は貰えないのですが(笑)、当社が意図する機能やデザインを、アスリートはどう考えるか?というかたちで的確に助言いただいています。

谷口:自分は現役時代にも、とあるメーカーさんといろいろ意見交換をさせてもらう機会があったのですが、そのことでスポーツシューズの構造に興味を持ち、知識を得たことで、こうしてアドバイスができるような立場になったのだと思います。

南井:ヨネックスのシューズつくりに協力しようと思った理由を教えてください。

谷口:今から6年ほど前にヨネックスがSAFERUNシリーズを発売するタイミングで、声をかけていただきました。ヨネックスというとテニスやバドミントンのイメージが強く、「本当にランニングシューズなんて作れるのかな?」と思ったので、自分が納得できるシューズが出来る可能性がなければ、お断りするつもりでした。いきなり芦ノ湖に連れて行かれ、SAFERUN800というシューズで箱根の山を下ったんですが、走り終わった翌日に脚の疲れをあまり感じなかったのです。このことによって、ヨネックスのランニングシューズは大腿四頭筋への負担がとても少ないなど、しっかりした機能性を有しているということを実感して、アドバイザーの仕事を引き受けることにしました。

南井:パワークッションと3Dパワーカーボンというカーボンプレートを組み合わせて、SAFERUN100という、全く新たなコンセプトのランニングシューズを完成させたわけですが、開発にあたり、どのような点が難しかったですか?

横山:一番難しかったのがカーボンプレートをランニングの動きに合わせて機能させるような形状にして、配置することでした。テニスやバドミントン向けシューズでは剛性を高めるためにカーボンプレートを入れるという意味合いが強いのですが、今回のランニングシューズでは、一般ランナーが長い距離を楽に走れるという開発コンセプトでしたので、カーボンプレートがしなりを生むべく、厚さなども決定しました。またビギナーに多いヒール着地に対応するようなスペックとすべく、最終的に数十種類のプロトタイプを製作して、本当の意味で満足のいく形状・構造が完成しました。他社のカーボンプレートと比較すると当社の3Dパワーカーボンは薄いのですが、そのことによって適度なしなりを提供し、足底筋膜炎やふくらはぎの張りを防いでくれます。今回、衝撃吸収性を高めるためにミッドソールのパワークッションは厚めなのですが、立体構造の3Dパワーカーボンを内蔵することで着地時のグラつきを防止して、高い安定性を確保できるという効果もあります。

南井:実際にSAFERUN100を履いて走ったとき、どのような点が従来のシューズと比較して優れていると思いましたか?

谷口:初期のSAFERUNのシューズはクッション性が高くて、脚に優しいという印象でした。今回、カーボンプレートが入ったSAFERUN100とそうでないシューズを、同じコース(12km)で履き比べてみると、SAFERUN100で走ったほうが4分ほど速いタイムだったのです。SAFERUN100は、エリートランナーが記録を狙うシューズではないのですが、一般ランナーが楽に速く走れるランニングシューズだと思います。

横山:谷口さんの場合、キロあたりのペースが14秒くらい速くなっていました。特に速く走れるようにする設計をしたわけではなかったのですが、他にもSAFERUN100を履いてフルマラソンを3時間15分目標で走ったところ、3時間9分で走れたという声も頂きました。この結果からも無理なく長い距離を走ることができるランニングシューズを開発することができたと思います。

谷口:特に上りで、足がスーっと前に出る感覚がありました。そのことがペースアップにつながっている気がしますね。柔らかいだけのシューズだと、着地時の衝撃を吸収し過ぎて、ペースが上がらなくなってしまうので、その点もカーボンプレートを内蔵した利点だと思います。

南井:このSAFERUN100は、どんなタイプのランナーに向いていると思いますか?

谷口:個人的にはフルマラソンで5時間を超えるランナーが、これまでと同じ動作でより楽に走ることができるシューズに仕上がっていると思います。

横山:SAFERUN100は、初心者を含めた、あらゆるレベルのランナーが履くことのできるカーボンプレート内蔵ランニングシューズです。ヨネックスのランニングシューズは、パワークッションを採用するなど「あなたの“ひざ”を衝撃からまもりたい」というコンセプトで開発され、ひざへの負担を少なくすることに定評がありますが、このシューズにおいても、その点は継承されており、外部機関での動作分析テスト結果では、足関節や膝関節への負担もかなり軽減することに成功しました。初級者レベルのランナーが、フルマラソンで自己記録を更新する際にも向いていると思います。谷口さんからもよい評価をいただけましたので、発売されたあとのリアクションが楽しみです。

 

谷口浩美 Hiromi Taniguchi
1960年宮崎県生まれ。1991年世界陸上男子マラソンで日本初の金メダリストに。その後1992年バルセロナ、1996年アトランタの2大会連続のオリンピック出場を果たし、アトランタオリンピックでは選手団主将も務めた。現在は宮崎市で宮崎大学の特別教授を務めながら、講演活動や各種マラソン大会にゲストランナーとして参加している。自己最高記録は2時間7分40秒(1988年北京国際マラソン)。

横山雄樹 Yuki Yokoyama
1985年生まれ。九州大学大学院芸術工学府で工業デザインを専攻。ヨネックス株式会社製品開発部でランニングシューズの企画・設計・デザインを担当。骨格や筋肉の動きに基づいた設計で、「ひざへの優しさ」をテーマに日々シューズ開発に勤しむ。

 

YONEX SAFERUN100

パワークッションプラス

 
ヨネックスを代表するクッショニングマテリアル。一般的なEVAと比較して衝撃吸収性が28%、反発性が62%向上。その機能性の高さは、12mの高さから落とした生卵が割れずに、6mも跳ね返ることでも証明されている。

3Dパワーカーボン


かかと着地のランナーに、最適な形状を追求した結果誕生したカーボンプレート。ヒール部分を巻き上げた形状が着地時と走行中の安定性を高め、独自のしなりは効率の良い推進力をランナーに提供してくれる。

フェザーバウンスフォーム


軽量素材ハイパーフェザーライトをベースに、20%の反発性向上に成功したミッドソール素材。低硬度かつ厚底で搭載することにより、着地時の衝撃を分散して、ランナーの負担を軽減。長時間のランでも快適性をキープする。

YONEX SAFERUN100
価格:15,000円(税別)
サイズ:(Mens)24.5cm~29.0cm、(Womens)22.0cm~26.0cm
URL:http://www.yonex.co.jp/saferun/

Mens

Cobalt Blue

Acid Yellow

Womens

Aqua Blue

Acid Yellow

 

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TEL:03-3836-1221
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