NATHAN<ネイサン>の新作レースベスト「PINNACLE PRO(ピナクル プロ)」を試してみた!
『ランナーズ・パルス』副編集長・榎本一生のウェアリングインプレッション「走ればわかるさ! トレイル編」。今回は、<ネイサン>の新作レースベスト「ピナクル プロ」をレビューする。
フィット感や使い心地を高める工夫が満載!
<ネイサン>の2025春の新作レースベスト「ピナクル プロ」は、前作「ピナクル」のアップデート版の位置付けとなる。何がどのようにアップデートされているのか? 細部をチェックしてみよう。
まずは背面から。
「ピナクル プロ」には12Lと6Lの2つのモデルがあり、今回テストしたのは12Lモデル。テスト時は容量の7割ほどの荷物を詰めてみたが、まだまだ余裕がある。
背面のストレージは3層構造。
最背面に設けられたジッパー無しのストレージは、下までつながった構造に。荷室が広いうえ、素材にストレッチ性があり、たくさんの荷物を収められる。
もうひとつの背面ストレージは、レインジャケットやミドルレイヤーなど使用頻度の低いものを収納するのに適したスペース。荷物の出し入れがしやすいよう、対角線上にジッパーが設けられ、開口部は広い。この仕様は前作「ピナクル」から継承している。
背面下部にはジッパー付きメッシュポケットを装備。サイズ感は財布などの小物を入れるのにちょうどいい。背中と干渉しないため、ヘッドランプなど硬いアイテムの収納にも適する。
前面から側面につながる箇所には、ストレッチ性の高いパワーメッシュポケットを配置。装着した状態で走りながらアクセスできるため、グローブやネックゲイターなど脱いだり外したりすることが頻繁なアイテムの収納スペースとして活用したい。
続いて、前面を見てみよう。
前面および側面には、身体にフィットするよう設計されたスライダーコードクロージャーとQuick-Fitアジャスターを採用。
前面の3本のコードおよび側面のコードを引くことで本体を身体に引き寄せ、フィット感を高める仕組み。前作「ピナクル」は2本のストラップのみだったため、このフィッティングシステムの変更は大きなアップデートといえる。
前面のポケットは、ストレッチ性のある3Dエアメッシュポケットが3つと、ジッパーポケットが1つ、左右それぞれに設けられている。スマートフォンや行動食などをスマートに収納可能。
左胸のジッパーポケットには、ホイッスルのほか、鍵などを掛けられるマルチクリップ、小物の収納に便利なピルポケットを内蔵。
フラスクは付属しておらず、別売となる。日本ではフラスク別売を望む声が多く、それに応えた特別仕様だという。
背負えばわかるさ!
副編集長・榎本一生のウェアリングインプレッション。
トレイルランにおいてシューズに次ぐ重要なギアといえるバックパック。シューズはその日の路面状況などによって選び方が変わってくるし、好みも人それぞれだが、バックパックに求める要素は誰でもどんな状況でもだいたい同じではないだろうか。それは、「身体にフィットする」「揺れにくい」「走りながら必要なものを取り出しやすい」こと。
その点、<ネイサン>の新作「ピナクル プロ」は、それらバックパックに必要な要素をつつがなく満たした完成度の高いプロダクトだな、というのが実際に使ってみた第一印象。荷物を詰めて、背負って、走る、という一連の動作のなかで、ストレスを感じることがなかった。
着用感はまるでウェアの一部のような心地よさ。スライダーコードクロージャーとQuick-Fitアジャスターによる身体へのフィット感は高く、走行中に不快な揺れを感じることはなかった。また、細めのコードは扱いやすく、平地や下りでスピードを上げたいときはキツめに締めて、上りではすこし緩めたいというときでも、片手でスムーズに微調整することができた。
走りながら、水分を補給したり、行動食やスマホを取り出したり、といった一連の動きもスムーズに行うことができ、ポケットの配置や素材が考え抜かれたうえで設計されていることを実感した。
トレイルランはもちろん、通勤ランや旅ランにも活躍!
そして特筆すべきは、そのデザイン。これまでの<ネイサン>のレースベストは柄や色がやや派手なものが多かったが、「ピナクル プロ」はシンプルで色味も控えめ。ブランドイメージを塗り替えるといってもいいほど、従来のものとは趣が異なる。
シンプルで洗練されたデザインは、これまでの<ネイサン>のデザインが好きだった人には物足りなさを感じるかもしれない。しかし、個人的には大いにアリだと思う。<ネイサン>はトレイルラン用のバックパックを「レースベスト」と呼んでいるが、実際はレースだけでなく通勤ランや旅ランなど幅広いシチュエーションで活用できるため、これくらい落ち着いたデザインのほうがシーンに違和感なく溶け込んでくれるはず。
容量は12Lと6Lの2モデル。それぞれにユニセックスモデルとウィメンズモデルがあり、カラーは各2色用意されている。好みやシーンに応じて、最適な一着を選んでほしい。
なお、サイズはXS(81-87cm)、S(88-95cm)M(96-102cm)の3サイズ展開。身長175cm・体重70kgの筆者の場合、Mサイズがちょうど良かった。参考までに。
ユニセックス ピナクル プロ 12L JP
¥19,800
ウィメンズ ピナクル プロ 12L JP
¥19,800
ユニセックス ピナクル プロ 6L JP
¥17,600
ウィメンズ ピナクル プロ 6L JP
¥17,600
INFORMATION
ユナイテッドスポーツブランズジャパン
TEL:03-5436-6606
PINNACLE PRO特設サイト:https://www.nathansports.jp/pinnacle-pro/