サイパンマラソン2015(前編)
4/25(土)に開催されたサイパンマラソンに参加してきました。昨年に続いて二度目の参加。
この大会は「10kmの部」「ハーフの部」「フルの部」「50kmの部」の4種目があり、前回はフルを走りましたが、今回は50kmをチョイス。なぜ50kmを選んだかというと、「暑すぎるから」。
僕はどんなレースでも出るからには常に全力で自己ベスト更新を狙いにいく。でもサイパンはあまりにも暑すぎて(日中の気温は30℃以上!)絶対に記録なんて出せないことが去年走ってみてよくわかった。だったら話のネタ的には距離が長いほうが面白いかな、と。50kmのロードの大会なんて他にあまり無いし。もちろん、過去に42.195kmよりも長い距離を走ったことは一度もありません。
ちなみに50kmの部はこの大会のエグゼクティブ・サポーターでありランナーとしても有名な間寛平さんがプロデュースしたコース。途中「アヘアヘ坂」(寛平さんが命名)という難所が待ち受けているとか。
今回サイパンマラソンの50kmの部に参加するにあたって、心掛けたことは次の3つ。
1. 時計をあまり見ない。
レース中はペースや距離が気になり、ついつい手元の時計を見てしまいがち。でも、記録を追わないと決めた以上、いっそのこと時計をなるべく見ないようにして、自分が気持ち良いと思えるペースをずっと維持していければそれでいいかなと。
2. 最後まで絶対に歩かない。
50kmは自分にとって未体験の距離ではあるけれど、途中で歩いてしまうようなことは絶対に避けたい。距離を問わず、マラソンは「歩く」大会ではなく「走る」大会なわけで、最後まで走り続けないと出た意味が無い。これまでいろんな大会に出てきて、途中で歩いている人を見ると、なんだかなあ〜と思うので。
3. それでも5時間は切りたい。
記録を追わないとはいえ、せっかく大会に出るからには、何かしらの目標が無いと張り合いがない。なんとなくの指針として、サブ5(5時間切り)はいきたいなと。キロ6分ペースで50キロ走り続ければ、ちょうど5時間。まあそれくらいはいけるだろうと。
まあ、結果を先に書いてしまうと「2.」以外は果たせなかったわけですが・・・。
今回の50kmの道中とその前後の模様を、写真とともに以下に記しておきます。
【4/24(金):レース前日】
現在、成田-サイパンの直行便はデルタ航空一社のみが運行。今回はあいにくその便がとれなかったため、ユナイテッドの成田-グアム便経由でサイパンへ。
グアムから小型のプロペラ機でサイパンに向かいます。
夕方、サイパンに到着後、先に現地入りしていた南井さん(ハーフの部にエントリー)と合流し、南井さん行きつけのフィリピン料理屋『JHEMS』へ。ここは去年も連れて行ってもらいましたが、何を食べても美味い。ただ、お酒を置いておらず、飲みたい人は外で買って持ち込むスタイル(いわゆるBYOB=Bring Your Own Beverage)。なので近所のスーパーでビールを買ってから入店するのが吉。
この地域限定のアサヒパシフィックブルー。あっさりした喉越しで美味。値段は近所のスーパーで1ドル。安っ。
ちなみにこの『JHEMS』、客はいつも自分たち以外みんな地元民。ガイドブックに載っていないどころかググっても出てこないという今どき珍しい店。場所はDFSの前の大通りを500mほど南に下った左手にあります。
夕食後はホテルに戻り、さらに2本ほどビールを飲んでアルコールローディング完了。翌日のレースに備えて21時過ぎに就寝。
【4/25(土):レース当日】
サイパンマラソンの朝は異常に早い。フルの部と50kmの部は午前4時に号砲が鳴る(ハーフの部は午前5時、10kmの部は午前5時30分)。日中の陽射しがあまりにもきついため、すこしでも涼しい日の出前の時間帯に走れるようスタート時間が早めに設定されているというわけだ(それでも十分暑いんだけど)。
自分はスタート1時間前の午前3時に起床し、身支度を整え、3時半過ぎにホテルを出発。スタート会場のアメリカンメモリアルパークまでは徒歩5分ほど。夜明け前でまだ真っ暗なのに、すでに蒸し暑い。歩いているだけで額から汗がじんわりと噴き出してくる。
スタート地点のひとコマ。レース前特有のピリピリした雰囲気は微塵もなく、妙にリラックスしたムードは南国の大会ならでは。
スタート前、サイパン市長や間寛平さんらのあいさつがあり、午前4時のスタートに向けてカウントダウンが始まる。この大会は参加者が数百人程度とそれほど多くなく、タイム別のブロック分けは無し。自分は堂々と最前列に陣取った。号砲と同時にゲートを通過し、ネットとグロスのタイムラグが1秒もない状態で、いざレーススタート。
■START〜10km
スタートから数百メートルでコースは左に折れ、ミドルロードという大通りに出る。50kmの部はそこから最初の折り返しポイントでありサイパン最北端のバイザイクリフを目指してひた走っていく。
早朝4時のスタートということで、しばらくは真っ暗闇のなかを走ることになる。場所によっては街灯がなく、暗すぎて何も見えないことも。
一応シャッターを押してみたけれど、何も映らなかった。肉眼では目が慣れてくると多少見えているのですが。
景色を楽しむというのはマラソンのひとつの楽しみなので、何も見えないというのはやっぱり退屈。走る以外にやることがない。しかも前後にランナーがほとんどいないので、かなり寂しい。真っ暗闇のなかキロ6分ペースを維持しながら淡々と走る。
給水所の灯りを見るとすこしだけ心が休まる。この大会は暑いだけあって給水所がかなり充実している。
前日の夜に雨が降ったようで、路面はウェット。ところどころ水たまりもあり、暗くて足元がよく見えず、何度か豪快に足を踏み入れてしまった。シューズの内部まで水が侵入してしまい、微妙に不快な感じ。
■10km〜20km
スタートから約1時間25分で最初の折り返し地点のバイザイクリフに到着。ここまででだいたい15km。
ほんのすこしだけ空が白み始めてきた。体力的にはまだまだ全然余裕。時折スコールがぱらつき、火照った身体をほどよく冷ましてくれた。
そんなこんなで20km地点を通過。タイムは1時間56分。想定通りのいいペース。
このあたりから太陽が昇ってきて、気温もぐんぐん上昇。
給水所では水分をとりつつ、スポンジで身体に水をかけてクールダウン。
このままいけばサブ5は余裕かな、と思ったのもつかの間、その見通しはまったく甘かったことに気付かされる。この先に待ち受けている、例の「アヘアヘ坂」は、事前の予想をはるかに超える厳しいものだったのだ。
(後編へ続く)
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