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COLUMN

応援もおもてなしも豊富! 「みえ松阪マラソン」の第一回大会に出場しました。

2022.12.24
Yu Hagi

2年間延期になっていた「みえ松阪マラソン」が2022年12月18日に三重県松阪市で開催されました。お伊勢さんハーフマラソンなどの大会はあるものの、フルマラソンの大会が三重県で開催されるのは初めてのこと。三重県在住のランナーや東海エリアのランナーたちをはじめ、全国47都道府県から6584人が参加しました。大会ゲストに瀬古利彦さんや野口みずきさんが参加し、非常に盛り上がるマラソン大会に私もランナーとして参加してきました!

松阪市川井町のクラギ文化ホール(市民文化会館)前をスタートし、市内を巡るコースを走り、山下町の市総合運動公園がゴールとなる「フルマラソンの部」。同公園を発着点とする「ジュージューの部」(10km)と「ニクの部」(2.9km)、同ホールを出発して伊勢寺町の松阪農業公園ベルファームを目指す「牛歩の部」(7.4km)の計4部門が開催。松阪牛をかけた、いかにもお腹がすきそうなユニークなネーミングも素敵ですよね。

寒空の下スタート!たくさんの工夫に驚きっぱなしの42.195km

この日、松阪市のスタート地点の気温は3度ほどだったそうで、朝5時半に高速で名古屋市から松阪市に向かう道中は雪もちらつき、その寒さを車中からも実感。まさに12月らしい寒さでした。スタート時点もかなりの冷え込みで、おまけにこの日は最大瞬間風速が14.9mと強風のコンディション。スタートしてからも全然身体があたたまりませんでした。

序盤は松阪駅を通過するなど松阪の町並みを走るコースで、見どころが満載。「寒いな」と思いながらも、観光ランのような気持ちで楽しみながら走りました。15km過ぎあたりで穏やかな街並みを外れた田園エリアに。田舎を思い出す田園エリアは遮るものもなく暴風ゾーンで、向かい風をダイレクトに受けながら走ることになりました。

松阪農業公園ベルファームでは、たくさんの人々や野口みずきさんが応援してくださり元気をもらえました。ここは給食ゾーンで、どうやら当大会内では一番大きなエイドステーションとのこと。美味しそうな香りがして、誘惑されまくりながらも何とか煩悩を振り払って走りました。なるほど、後から知ったけれど、あのいい香りは伊勢うどんだったのか(その他に、さわもちや松阪赤菜おにぎりもあったそうです)。

以降は田舎道を進み工業団地に向かう山道に突入します。この辺りからは起伏も増えてきます。日ごろ工業団地を走ることがないので、新鮮味を感じました。工業団地のエリアでも応援やサポートスタッフ給水エリアがたくさんあり背中を押されました。

コースでは2つのトンネルを通過するのですが、2つ目のトンネルがもうすごい…! 中がイルミネーションみたいになっていて、動画も流れていて、世界観がまさにスーパーマリオカート! これは文章や写真で伝えるよりも走った人にしか分からない感動があるので、気になる人は来年ぜひ出走してみてくださいね。感動して涙が出そうになるはずです。

トンネルを抜けると現実に引き戻されます、残念ながら。そしてその気持ちに反応するかのようにガーミンウォッチのGPSもバグっていましたが、確実に残り10km弱のクライマックスゾーンであることには間違いありません。みえ松阪マラソンでは、クライマックスでも容赦なく上り坂や細い道は存在します。

写真提供:宮下亜弓さん

みえ松阪マラソンの名所とも言われている櫛田川沿いもラストのコースには出現します。「向かい風だったら死ぬな…」と思っていましたが、走ってみると横風&追い風でラッキーでした!

そして、ラスト2~3kmの道幅は広めですが、その分風も感じやすいゾーン。「ここさえ絶えたら…」と思いきや、フィニッシュゲートのある松阪市総合運動公園の手前ラスト300mがかなりの上り坂&強風ゾーンでまさに”ラスボス”。今にもコースから振り落とされそうになりながら、体力がゼロになるくらいの勢いで走り切り、なんとかフィニッシュできました。

最初から最後までおもてなしが素晴らしい大会。

ゴールした後のフィニッシュ会場は、松阪市の自治体や企業が出店している「松阪横丁ブース」や、松阪牛が食べられる「松阪肉エリア」、ケアをしてもらえる「マッサージブース」、手軽なグルメが満喫できる「キッチンカー」が広々と並んでいました。

全部回り切れないほどのお祭り会場で、応援に来た人でも十分に楽しめると思います。「あれ? 本当に今日フルマラソン走ったんだっけ?」と思うほど穏やかな雰囲気が流れていて、しっかりと松阪グルメを堪能しました。松阪牛が当たる大抽選会ブースには、思わず吸い込まれてしまいました。松阪牛は外れたけれど……。

みえ松阪マラソンを振り返ると、「おもてなしが素晴らしい大会」でした。過酷なコースでありながら、沿道では途切れることなく応援が飛び交っていました。給水や給食ゾーンでも、多くの地元の子供たちがボランティアで参加していて、手厚いサポートに心温まりました。簡素に感じられる田園エリアにも、子供たちの応援メッセージが掲出されているなど工夫も盛りだくさん。どのエリアでも退屈さを感じさせない、元気がもらえる大会でした。

メダルもすごかった! ランナーのみなさんにぜひオススメしたい大会です。

今回なんと、ありがたいことに女子総合3位に入賞することができました! 数々のブースが立ち並ぶゾーンにあるステージで表彰式が開催され、副賞やお花、瀬古利彦さんからメダルの授与もありました。1位~3位までは特別なメダルが頂けるのですが、3位で頂いた銅メダルは重みがあり(本当に重かった)、デザインは東京オリンピックのメダルをデザインされた人が手掛けているそう。3本の線が三重の「三」を表しているようです。記念すべき第一回で受賞でき、大変光栄に思いました。大切にしたいです。

みえ松阪マラソン2022に参加し、三重県のおもてなしが満喫できる心温まるとてもホットな大会だと感じました。三重県のことを好きになりますね。良い点と言えば、大阪駅、名古屋駅から当日発着の特急に乗れば間に合うところ。アクセスがとても良いので、興味を持った方は、来年ぜひ参加を検討してみてくださいね。

Yu Hagi
萩ゆう
住むところは中国地方や関西など、全国各地を転々と暮らすWebライター。温泉メディア、女性メディアなどで執筆中。特技はマラソンでフルマラソン3時間ギリの記録をもつ。先日開催された岡山マラソンで2時間53分台の自己ベストをマークしつつも、今シーズンさらなる記録更新を目論んでいる。
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