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COLUMN

2023年のレースシーンを振り返る Vol.01 「東京レガシーハーフマラソン2023」

2023.12.26
MASAHIRO MINAI

「東京レガシーハーフマラソン」は、そのネーミングの通り、東京オリンピック翌年の2022年、東京マラソン財団が国立競技場という東京オリンピック・パラリンピックのシンボリックな施設をスタート&フィニッシュ地点に、形として残るレースを続けていくべく開催。そして、2023年10月15日に、東京レガシーハーフマラソンは第2回を迎え、12,000人を超えるランナーが参加した。

2023年のレースシーンを振り返る Vol.01 「東京レガシ―ハーフマラソン2023」

©TOKYO MARATHON FOUNDATION

昨年、第1回の「東京レガシーハーフマラソン」に参加したが、国立競技場をスタートに、日本橋を始めとした豪華なコース設定の大会を楽しく走ることができた。今年の第2回は、パリ五輪のマラソン競技男女代表決定レースであるMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)と同時開催ということもあり、昨年以上に注目される大会となった。そして、MGCが先にスタートすることから、ハーフマラソンのスタート時間は9時50分と、昨年よりも1時間50分遅いスタートとなり、茨城や群馬、栃木といった遠方より参加するランナーから歓迎された。

当日の天候はあいにく雨で気温も低め。それもまあまあの勢いで降っている。昨年はスタートまでの待機は屋根のある場所だったが、今年はスタート位置の変更に伴って屋外になったので、号砲まではひたすら耐えるのみ。自分はゴアテックスのシェイクドライのアウターを羽織っていたので、周囲の他のランナーよりは冷たさや濡れから守られたが、それでも過酷な状況に変わりはない。

スタートすると、身体が冷え切っていてスピードが上がらない。最初の1kmは混雑と脚の動きがイマイチで、km/6分を超えるペース。これでは昨年のように1時間50分を切れないので、以降徐々にペースアップするが、5分30秒前後にしかペースを上げられないので、「今回は2時間切りでいいや…」と一度は諦めるが、9kmのラップがkm/5分07秒で、この日のベストラップ。「これなら1時間50分切り行けるかも!?」と再度ペースを上げるが、14km地点のラップで再びkm/5分27秒まで落ち、そこからは再び2時間切りペースでラップを刻み、ゴールを目指す。外苑西通りの坂を下り、しばらくすると国立競技場が左手に見える。カーブして国立競技場に入ると、凄い声援。こんな素晴らしい環境でゴールできるのは本当に嬉しい。自ずとペースが上がり、テンション最高潮でゴール。手元のCOROS PACE3で1時間57分17秒。公式タイムは1時間57分16秒(ネット)であった。

2023年のレースシーンを振り返る Vol.01 「東京レガシ―ハーフマラソン2023」

スタート前に国立競技場をバックに記念撮影。

2023年のレースシーンを振り返る Vol.01 「東京レガシ―ハーフマラソン2023」

待機エリアでスタートを待つランナー。身体が冷え切って、最初の数kmは本来の力を出せなかったランナーは少なくない。

2023年のレースシーンを振り返る Vol.01 「東京レガシ―ハーフマラソン2023」

コース上で最も華やかなエリアである日本橋。応援も多く、思わずペースアップしてしまう。

2023年のレースシーンを振り返る Vol.01 「東京レガシ―ハーフマラソン2023」

国立競技場が見えると、ランナーは一様に元気になる。多くのランナーが、それよりもペースアップしてゴールを目指す。

2023年のレースシーンを振り返る Vol.01 「東京レガシ―ハーフマラソン2023」

国立競技場のトラックを走ることができるという喜びとともにゴール!

2年連続で「東京レガシーハーフマラソン」を走ってみて思ったのは、この大会は手軽に東京の街を楽しみながら走ることができるので、ランナーの走ることのモチベーションを上げるには最高の大会であるということ。ゼッケン引き取りのEXPOも国立競技場での開催で、こういった経験はなかなかできないので、地方からのランナーのみならず、首都圏のランナーにとっても嬉しいことだろう。そして、なんといっても日本橋や皇居といった東京を象徴するエリアもコースに含まれているので、ファンランのためにこの大会に参加したというランナーも満足させてくれるのも大きな魅力だ。

気象条件さえ問題なければ、タイムも出しやすいと思うので、記録更新を狙うランナーにもオススメ。最後の外苑西通りの坂を下って、国立競技場のゴールまでペースアップできれば気分爽快。個人的には、この最後の部分を再度経験するためにも次回参加したいと思ったほどである。

「東京レガシーハーフマラソン」で活躍したランニングギア

アシックス ランニングエンボス半袖シャツ

2023年のレースシーンを振り返る Vol.01 「東京レガシ―ハーフマラソン2023」

身頃部分に日本伝統の“SUMINAGASHI”昇華グラフィックを施した半袖ランニングシャツは、吸汗速乾性に優れたポリエステルに、消臭機能もプラスした一着。アシックススポーツ工学研究所で検証されたPRO-FIT TECHNOLOGYにより動きやすさをサポートしており、「東京レガシーハーフマラソン」ではスタートからゴールまで快適な着心地をキープしてくれた。

アシックス ランニンググラフィックマルチポケット5インチパンツ
2023年のレースシーンを振り返る Vol.01 「東京レガシ―ハーフマラソン2023」

2023年のレースシーンを振り返る Vol.01 「東京レガシ―ハーフマラソン2023」

ウエスト周囲にポケットを装備した長距離ランニングに必要な収納機能を追求したショーツ。ウエスト周囲のポケットは収容物の揺れが少なく、サイドポケットはレース中に補給したエナジージェルのゴミなどを入れるのにも便利であった。

アシックス MAGIC SPEED 3

2023年のレースシーンを振り返る Vol.01 「東京レガシ―ハーフマラソン2023」

前作のマジックスピード2のスペックアップにも驚いたが、今回のマジックスピード3もソフトな接地感や反発性能のアップetc.走行性能の大幅な向上に成功している。今回は最後までメタスピード スカイ+とどちらを履こうか迷ったが、今回の仕上がり具合からすると、こちらをセレクトして正解だったと思う。このシューズのおかげで後半も失速することなく、快適に走り続けることができた。

Masahiro Minai
南井 正弘 フリーライター、ランナーズパルス編集長
1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。「フイナム」「価格.comマガジン」「モノマガジン」「SHOES MASTER」「Beyond Magazine」を始めとした雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」「人は何歳まで走れるのか?」などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間50分50秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。
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