悪天候でも屋外を走りたいランナーが選ぶべき1足。それが防水透湿性能に優れたGORE-TEX ファブリクスを採用するASICS GT-2000 9 G-TXだ!
走ることが日課となると、ちょっとした雨なら屋外を走りたくなる。しかしながら本降りの雨の日にランニングすると、走行中と走行後ともに靴内部が湿った状態となり本当に不快。「やっぱり今日はジムのトレッドミルで走っておけばよかった…」と思うことも少なくない。「悪天候でも屋外を走りたい!」そんなランナーにオススメの1足が存在する。それがトータルバランスに優れた機能性で根強い人気を誇るアシックスのロングセラーであるGT-2000シリーズに、防水透湿性能に優れたGORE-TEX(ゴアテックス)プロダクトテクノロジーをプラスしたASICS GT-2000 9 G-TX(アシックスジーティー2000 9 ジーティーエックス)。ほぼ毎日のランを欠かさない南井編集長が実際に走って、その機能性の高さをレビューする。
機能バランスに優れたGT-2000に
防水透湿性能をプラスした!
ASICS GT-2000 9 G-TX Men’s
ASICS GT-2000 9 G-TX Women’s
2007年11月以来、ほぼ毎日走っている。最初は5Km、しばらくしてから6Kmに伸ばしたが、かれこれ13年以上続いていることになる。走り始めた頃にお世話になったシューズが、アシックスのGT-2130 NEW YORK(ジーティ2130ニューヨーク)。最初はホワイト/ブリリアントブルー、その後ブラック/ブラックを買い足し、ほとんど浮気をせずに、2008年の秋まではこの2足ばかりを履いていた。このモデルは、それまで履いたスポーツシューズでは得られなかった履き口周囲のフィット感の良さに本当にびっくりしたし、着地安定性と衝撃緩衝性というビギナーランナーに不可欠な機能性をしっかりと確保していたので、走り終わったあとのダメージがほとんど感じられなかった。そのことが「明日も走ろう!」「今日も走るぞ!」という気持ちにさせてくれたのである。毎日のように走るランナーにとっての敵はなんといっても悪天候。暴風雨の日や5cmを超えるような降雪時は、外で走るのをさすがに諦めてジムのトレッドミルで走るが、ちょっとした雨なら屋外を走ってしまうのは、走ることを毎日の日課としているランナーの性。シトシト、パラパラの雨なら問題ないが、これがザーザーの本降りになると悲惨。ランニングシューズは専ら通気性を重視しているので、メッシュアッパーからどんどん雨が入り込んでしまい、靴内部はビショビショに濡れて不快極まりない。そんなときの強い味方がアッパーに防水透湿性能に優れたGORE-TEX ファブリクスを使用したシューズ。トレイルランニングカテゴリーではGORE-TEX ファブリクスを採用したシューズは各ブランドよりいくつか展開されていたので、本降りの日はこれらを履いて走ると効果抜群。よほどの暴風雨でない限りは靴内部を快適な状態に保ってくれた。しかしながらひとつ問題が。トレイルランニングシューズのアウトソールは柔らかい土の上などで最高のトラクション性能を発揮するため接地面積が少なくなっているため、アスファルトやコンクリートといった舗装路では滑りやすいという点。特にマンホールの蓋や人造大理石の上ではスリッピーで、何度も転びそうになった。それだけに今回トライしたASICS GT-2000 9 G-TXのような防水透湿性に優れたGORE-TEX ファブリクス採用オンロード向けシューズの登場を待っていたランナーは少なくないはずだ。
「晴れの日も雨の日もさまざまな天候で安定感のある走りを提供してくれる」
自分自身のランニングの基礎を作ってくれたシューズの最進化版を履いて走れることから、今回のトライはとても楽しみだった。GT-2000シリーズ自体を履くのは2作前のGT-2000 7以来。まず足を入れてみると、日本人の足形を知り尽くしたブランドだけに、足長と足囲のバランスが絶妙で、シューズと足が一体化したような高いフィット感を提供してくれる。
13年以上前に驚いた履き口周りのフィット感も健在で、これなら脚力をロスなく路面へと伝えてくれそうだ。実際に走り始めると、まず感じられるのが安定性のよさ。最近はミッドソール素材が柔らかいシューズが多く、着地時にグラつきのあるモデルも少なくないが、このシューズは着地安定性が高く、着地から蹴りだしまでの間にフラフラすることがない。
初心者の場合は着地時に過度に脚が内側に倒れこむオーバープロネーションという状態になることも多いが、このモデルにはアシックス独自のGUIDANCE TRUSSTIC(ガイダンス トラスティック)とDYNAMIC DUOMAX(ダイナミック デュオマックス)というテクノロジーを採用したことで、それを抑制してくれる。
そして徐々にペースを上げて感じたのが、以前のGT-2000シリーズは足の保護性を重視した「守り」のシューズの印象だったが、今回履いたASICS GT-2000 9 G-TXは、強めに踏み込むと足が自然と前に出るような推進力を得られ、攻めた走りもできること。これにはミッドソールに採用された軽量かつクッション性に優れるFLYTEFOAM(フライトフォーム)が貢献している。最初に履いた日は晴天で気温は19度近く、走っている途中で汗ばんだが、シューズ内部は防水性だけでなく透湿性にも優れたGORE-TEX ファブリクスのおかげで靴内部の蒸れはほとんど感じられなかった。
さらに2回目にASICS GT-2000 9 G-TXを履いた日は、幸か不幸か、このシューズの機能性を評価するには最適な暴風雨となった。東京地方で50mmの降雨量を記録しただけに、最初は「このシューズでもある程度は靴の内部に水が入り込むのでは?」と思ったが、9Kmを超えるランの最中に不快な感覚はなし。雨粒だけでなく、シューズ内部が濡れる原因の大きなひとつであるソールの水分が水滴となって落ちることからも、防水性に優れたGORE-TEX ファブリクスがシャットアウトしてくれた。
気温も最高気温が20度弱になるなど高めだったが、GORE-TEX ファブリクスの高い透湿性により快適であった。また舗装路での走行を考慮して設計されたアウトソールパターンは、濡れた路面でも対応して走ることができた。
このようにASICS GT-2000 9 G-TXは、晴れの日も雨の日もさまざまな天候で安定感のある走りを提供してくれる1足であり、「雨の日も屋外を走りたい!」というランナーにおすすめのプロダクトだと思う。
部位によって織り方を変更したエンジニアードメッシュの採用により優れた通気性とフィット感を提供。特にフィット感に関しては前モデルより大きく向上している。
アウトソールはレギュラーモデルのGT-2000 9とは異なるタイプを採用。アスファルトやコンクリートといった舗装路はもちろん、ある程度刻みの深さがあるアウトソールパターンなので、土の路面でも優れたグリップ性を発揮してくれた。
アッパーのサイド部分にさりげなくGORE-TEXのロゴがプリントされる。防水透湿性に優れたこの素材が用いられることで、さまざまな天候で快適に走ることが可能となった。
GELテクノロジーが優れた衝撃緩衝性を提供。ミッドソールに搭載されたFLYTEFOAM素材の層がよりソフトな着地を実現。
GORE-TEX プロダクトテクノロジーの根幹を成すのが、このブーティ形状でシューズに搭載されるGORE-TEX ファブリクス。外からの水をシャットアウトする防水性とシューズ内部の湿気を外部へと排出する透湿性を兼ね備えていることから、靴内部を快適な環境に保ってくれる。
かつてはアウトドアウェアのイメージが強かったGORE-TEX プロダクトだが、現在はスポーツシューズにも数多く採用され、耐久防水性と最適な透湿性を兼ね備えることで、長時間のアクティビティ時においても快適なシューズ内部の環境を保つことが可能となった。
Men’sWomen’s
ASICS GT-2000 9 G-TX
価格:15,400円(税込)
サイズ:Men’s24.5~29.0、30.0、31.0、32.0cm/Women’s22.5~26.5㎝
Men’s:約305g(27.0㎝)
Women’s:約255g(24.0㎝)
ASICS GT-2000 9 G-TXの詳細は以下より。
Men’sはこちら
Women’sはこちら
INFORMATION
アシックスジャパン株式会社
TEL:0120-068-806(お客様相談室)
https://asics.tv/3slWpyl