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長安フォード ゴビウルトラマラソン2015酒泉

2015.11.20
Satoru Tachishita
舘下 智 FULLMARKS HOUDINI担当
1976年生まれ、富山県出身。現在は札幌から横浜へ転勤。北欧アウトドアブランドHOUDINIの営業マンとして全国各地とスウェーデンを駆け回る日々を過ごしている。「誰よりも楽しむ事」をモットーに2014年はウルトラトレイル・ドゥ・モンブラン168㎞(45時間9分)、グランレイド・レユニオン172㎞(54時間)で完走。

長安フォード ゴビウルトラマラソン酒泉

 

11月8日に開催された中国の内陸にある酒泉市で開催されたゴビ砂漠ウルトラマラソン50kmに参加してきました。

羽田~北京~蘭州へと飛行機を乗り継ぎ、蘭州からは高速鉄道(新幹線)でようやくたどり着ける場所で、やっぱ中国はでっけーなぁと感じる。

朝の気温は大体-2度〜-4度位で日中は暖かい日で12度前後だという。スタートは朝9時なのだが、ホテルからスタート会場へ選手を運ぶバスがなかなか来ず、スタート時間が1時間遅れ10時になった。まぁ、この辺のトラブルはあまり気にしないタイプなので全然平気だった。

会場に着くと演奏隊によるセレモニーが始まったので、そそくさと準備をしてスタート地点に立つ。朝10時、花火と共にスタート。果たして砂漠マラソンとはどういったものなのかワクワクする。いつも通りマイペースで進むが、やはり砂漠は足元が柔らかく頑張っていると割になかなか前に進まない感じがしていた。少し離れた所を大会スポンサーのフォードのSUV車が砂煙りを巻き上げながら颯爽と走る姿は少々羨ましく感じた。細かいアップダウンを繰り返しながら、砂丘を登るとそこにはまぁ見事に何もない見渡す限りの砂漠の景色。いや、これはまぁもの凄い圧巻の景色だったけど、言うなれば景色が全く変わらないという僕が最も苦手とするコースなのである。

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エイドは大体5㎞おきぐらいにあるので水に困る事はあまりなかった。3つ目だか4つ目のエイドを目指して進んでいると、目の前に靴のソール部分が踵から剥がれかかっている外国人ランナーがいるではないか。非常用に持っていたテーピングでシューズをグルグル巻きにして修理してあげた。こんなところでテーピングが役に立つとは。

着々とエイドをパスして26.5kmに到達。ようやく半分まで来たか〜とホッとするが結構足にキテルよ。

エイドは水とスニッカーズ、時々バナナというシンプルな構成だけれども、とりあえず食べられるものは食べて湿度30%以下という乾燥した環境なので水だけはしっかり補給することを心掛けた。

後半は自動車が走れるような砂利道なんかも前半よりは多いので少し走り易くなるけど、基本的にはシンドイ。歩くとタイムがヤバくなるのでとにかく走り続ける事が重要だった。いやぁホント苦手なんだけど、とにかく前に進み続けることだけ考えて走り続けた。

変わらない景色、確実に動きが鈍くなってる足、そしてジリジリとくる太陽。気温は低いものの砂漠の直射日光はかなりのものだ。そんな時、スピーカーからビートを効かせながら走ってくるやたらテンションの高いおじさんランナーが僕を追い越していった。暫く同じくらいのペースだったが、向こうは音楽をかけながらノリノリ!そして奥さんなのか彼女なのか分からないけど、手を繋ぎながら走りつつグングンペースを上げていったので僕はもう付いていけなかった。。。ペース的にもラブラブな感じにも付いていけてない、、なんという事だ。

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32㎞のエイドに着いたとき、なんかよく分からないけどやたらとエイドスタッフのテンションが高くてみんなで集合写真を撮る。いや、これはいったい何なんだ?ってくらいテンション高くて面白かった。エイドを出発したら50mほどスタッフが1人並走してくれた。中国語は全く分からないので何を言ってるのか分からないけど、応援してくれたのは間違いないだろう。元気をもらって残り20㎞も頑張ろうと胸に誓う。

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その後、若干ぼけーっと走っていたらコースから外れていて、危うく迷子になるところだった。カチカチになりつつある下半身を時々ほぐしながら着実に前進。もはや気持ちはランニングマシーン。というか変わらない景色に心が折れそうだったので、もはやマシーンになる以外完走するイメージが湧かず、とにかく黙々と走り続けた。

最後のエイドを通過すると遠くにゴール会場が目に入った。いやぁ50㎞という、いつも走る100マイルの約1/3なのに随分長く感じたなぁ。ゴールゲートには大勢のスタッフがいて、チャーヨ、チャーヨ!(頑張れー)と遠くから掛け声をかけてくれていた。7時間とちょっとで無事にゴール。とりあえず無事に戻ってこられて良かった。

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第一回目の大会だったけど、スタッフが皆一生懸命大会を盛り上げようと頑張っていた姿が印象的だった。総じて英語が通じないのでコミュニケーションの部分では苦労したけど、皆親切でした。

僕がゴールしたのが、制限時間の約1時間前だったので、そのまま最後まで他のランナーのゴールを見届けていた。制限時間の午後18時を少し過ぎた時、ゴールにたどり着いたランナーの足元を見るとなんと僕がシューズを直してあげたランナーだった。ゴールと共にその場に倒れこむほど足が痛かったようで、脇を抱えて救護車まで運んであげた。向こうも僕に気が付いていたみたいで、目があったときにサムズアップで応えてくれたのはかなり嬉しかった。

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それにしても砂漠というのは走りづらいし、頑張ってる割に前に進んでない、景色があまり変わらないという想像以上にタフな環境だと実感した。そういった意味ではかなり苦手とするコースながら、ランニングマシーンと化して走り続けるという境地を見いだせたのは収穫だった。笑

 

たちした

 

 

 

 

 

 

 

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