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分水嶺トレイル DAY.1 

2015.07.28
Satoru Tachishita
舘下智 FULLMARKS HOUDINI担当
1976年生まれ、富山県出身。現在は札幌から横浜へ転勤。北欧アウトドアブランドHOUDINIの営業マンとして全国各地とスウェーデンを駆け回る日々を過ごしている。「誰よりも楽しむ事」をモットーに2014年はウルトラトレイル・ドゥ・モンブラン168㎞(45時間9分)、グランレイド・レユニオン172㎞(54時間)で完走。

こんにちは

7月18日、19日、20日の三連休。各地で大会が行われていましたね。僕はといいますと、「分水嶺トレイル」に出場してきました。どんな大会かと言いますと、HPには次のように書かれています。→「この分水嶺大会は秩父・甲斐・奥多摩国立公園の中で、自分の荷物は自分で担ぎ、山のマナーを守りながら、単に競い合うだけでなく自然を満喫し健脚縦走を楽しむ大会です。」また、「4つの分水嶺と4つの百名山を3日間で通り抜ける、沿面距離120km累積標高差12,000m(Bコース)短い距離ながら、大変タフな縦走大会です。」

コースはAコース80㎞とBコース120㎞の2つあり、単身での参加(ソロ)と3~5名での参加(チーム)があります。僕は札幌のラン仲間「TRAIL EZO」のメンバーOさん、Aちゃんと組んでチームエントリーでした。リーダーのOさんから誘って頂き参加を決めたのですが、この大会は誰でもエントリーできるわけではなく、実行委員会による選考を通った人だけが参加できるというなかなか厳しい条件なのです。実際のところ、危険な個所も多くあり安易に人におススメできる大会ではないです。それなりの山の経験を積んでから出場するのが望ましいと思いました。ちなみに参加条件は、・山のルールやマナーが守れる人、登山計画の作成と計画どおりに行動できる人、セルフ・グループレスキューの装備が使え救急救命が一応出来ること、緊急時やビバーグでツエルトが速やかに張れること、・山岳保険は必ず加入する事、etc…となっています。

今回は大会に向けて特に追い込んだトレーニングはせず6月末のサロマ湖ウルトラマラソンを70㎞ほどでリタイアし、その後はほとんど走らず疲労抜きに専念し回復に努めました。

7月17日、札幌からの二人と合流し食料品などの買い出しをすませ、温泉に入ってからスタート地点へ移動。Aコースは青梅の永山公園を午前0時にスタートなので22時30分頃に到着し必携装備などのチェックが行われます。ぞくぞくと夜の公園前に全国の猛者達が集まってきて、それぞれにチェックを受けている姿を見ていると徐々にワクワクしてきました。ちなみにBコースはソロで32名、7チーム26名の合計58名の参加者でした。スタート15分ほど前に注意事項などの説明と記念撮影をして7月18日午前0時、分水嶺トレイルBコースのスタート!最初は身体の調子を確かめるためゆっくりゆっくり歩きます。下り坂は軽く走ったりしますが、トレランのそれとはまた全然違うスピードでとにかく体を慣らす程度です。夜とはいえ、全然涼しくなくむしろ蒸し暑いくらいで身体がとにかく重かったです。水も思ったより消費していて、榎峠を過ぎたところで浄水器を使用して沢水を補給。リーダーの調子がイマイチのようでペースはややゆっくりでしたが、実際僕の調子もイマイチどころか結構悪い感じだったので心の中では「た、助かったかも・・」と考えていました。とにかく調子が上がってくるまでは我慢が続きます。岩茸石山に着いたときは東の空がほんのり明るくなってきていて夜景も綺麗でした。時刻はAM3:49

岩茸石山

 

どんどん明るくなる空を眺めながらひたすらアップダウンを繰り返します。と、ここで早くも眠気に襲われてしまいます。なんだか歩くのがとても辛くて、幻覚もちょこっと現れてくる始末。心の中では「こりゃゴールは無理だな~みんなごめんなさい」などと繰り返しつつ、ついに「めっちゃ眠いです。どこかで休みたいです。」とお願いしました。そして少し平らになったところで朝食を摂ることに。リーダーがお湯を沸かしている間、僕は横になって少し仮眠をとらせてもらいました。朝食のアルファ米を食べ、コーヒーを飲んで再び出発。岩茸石山へ登っている途中から感じていた違和感がこれ以上悪くならないようにビクビクしながら歩きました。こんな初っ端から股関節が気になるなんてこれはもう本格的にヤバいかも。

棒の折山

見渡す限り、山、山、山、すっごい眺めに感動。スタートからまだ6時間ほどしか経ってないないけど気持ちと身体は本調子には程遠くツライ。。。この後はひたすら続くアップダウンと水不足にビクビクしながら一杯水避難小屋手前の水場を目指して歩きます。とにかく股関節の違和感が本格的な痛みに変わらないよう、こまめなストレッチとできるだけ負担がかからないように歩幅を狭くしたりコンパクトなフォームを心掛けて歩きました。これでもかと続く急登を一歩ずつ進み、途中のギンリョウソウに心を癒されなんとか蕎麦粒山(そばつぶやま)まで到着。名前は可愛いけど、ここまで本当にツライ・・・目指す一杯水まであと少し。ここの水場が枯れてたら完全に水不足に陥る。はたして我々の運命は!

ギンリョウソウ

 

ようやくたどり着いた一杯水の水場は前日の台風のお蔭で溢れんばかりの水量でした。「た、助かった~~~~」

目一杯水を補給し、ここで昼飯タイム。リーダー特製の雑炊を頂き、かなりリフレッシュして出発。予備関門になっている雲取山を目指します。酉谷峠~水松山(あららぎやま)~長沢山~芋ノ木ドッケとひたすら登りました。特に芋ノ木ドッケは、なかなか山頂が現れずいつになったら着くのかな~という場所でした。ここを過ぎれば雲取山まではすぐなので元気を出して歩き、ようやく到着。時刻は17時ころだったと思います。スタートから17時間近くかけてようやく到着、ちなみにトップの望月選手は8:46に通過したそうなので僕らの倍近いスピードで山を動いているということです。。。汗汗

ここで夕食タイム。パスタで腹ごしらえして本日の野営地である将監小屋を目指します。このあたりから股関節の違和感はなくなり少しずつ身体が動くようになってきました。将監峠までには飛龍山という山を越えなければならないのですが、ここの区間はかなりきつい区間でした。左はほぼ崖で、少し濡れて滑りやすくなっている木道が多く、「落ちたらやべぇなぁ・・・あの世行きかなぁ・・・」と、かなり慎重に歩かなければならず神経をすり減らしました。先頭を歩いていたリーダーは一番キツイ部分を越えた後はかなりグロッキーになっていて、先頭の過酷さを物語っていました。明るい時間帯に通過できれば少しは楽だったかもしれません。

IMG_8304

 

そしてようやく本日の目的地、将監小屋に到着!おおよそ23時30分。スタートしてから約24時間が経とうとしていました。素早くツエルトを張り、寝床を用意して持ってきた寝袋に滑り込みました。急登と神経を削る崖道がひたすら続いた長い一日がようやく終わりました。。。就寝用の着替えも持ってきたのですが、着替える余裕もなく眠りに落ちました。

 

 

DAY.2に続く

 

 

 

 

 

 

 

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