home > runnersblog > Masahiro Minai

南井正弘
南井正弘

Masahiro Minai

南井 正弘 : フリーライター、ランナーズパルス編集長

1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。「フイナム」「Number Do」「モノマガジン」「日経トレンディネット」「SHOES MASTER」を始めとした雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間56分09秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。

2016 年 3 月 のアーカイブ



第50回 青梅マラソン

[16.03.26]

IMG_4167

青梅マラソンといえば関東圏に住んでいるランナーなら誰もが知っている有名な大会。現在のようにランニングというスポーツがポピュラーでない時代にも周囲に何人かはこの歴史ある大会に参加したランナーがいたものです。これまで数えきれないレースに参加してきましたが、なぜか青梅マラソンに参加したことはありませんでした。それはフルマラソンやハーフマラソンといったポピュラーで、比較対象のある距離ではなく、30Kmという独特な距離設定が、これまで出走を避けてきた理由のひとつ。しかしながら最近は速く走ることよりも自分が楽しんで走り、各大会の楽しさを伝えるということを第一の目的とするようになったので、今回スポンサーとなったプーマジャパンの御厚意もあり出走することに。

スタート地点の最寄駅である青梅線の河辺に着くと凄い人で、駅周辺に数多くの屋台が営業しており、ランニングイベントというよりもお祭りのような雰囲気。プーマブース横の控室で着替えますが、かなり暖かいので、半そでシャツ&タイツなしのショーツで走ることに。時差の関係でロサンゼルスマラソンから一週間経過していないので、今回は写真を撮りながらKm/6分30秒のペースで走ることにします。

IMG_4169
ピーカンで28℃のロサンゼルスマラソンを走ったばかりなので、知らないランナーにも「黒いですね!?」と言われる。

IMG_4171
シューズはプーマ イグナイトv2。足の保護性が高く走りやすかったです。かかとのホールド力は初代モデルよりもアップしているかと。ソックスはいつも通りにエクスペリアをチョイス。

IMG_4172
スターターは瀬古さんと高橋尚子さんというマラソン界のレジェンドが務めるという豪華な人選。

参加者が多い大会だけに、号砲から自分がスタートラインを超えるまでには8分以上が経過。スターターの瀬古さんとQちゃん(高橋尚子さん)の軽妙なトークがランナーを和ませます。コースは事前にチェックするとある程度のアップダウンはあるものの、「青梅=山」という当初のイメージよりも高低差はないことを確認済みだったので、楽な気持ちで走ることができました。それにしても、この大会はオフィシャルエイドだけでなく、無数の私設エイドがあり、この存在がランナーにとって本当に嬉しい。そして今回で50回を迎える大会だけに、地元の人たちが応援に慣れているのを感じました。フルマラソンから実質6日程度しか経過していないから「体調優れなかったら、途中で止めようかなぁ?」とスタート前は思っていましたが、途中で止めるなんてもったいない。沿道の数々の私設エイドで供される食べ物と声援は本当に嬉しく、ニューヨークシティマラソンと同様に「ゴールするのやだなぁ」と思うほど。ゴールタイムはほぼKm/6分30秒ペースの3時間15分15秒でゴール。青梅マラソンが数多くのランナーに愛される理由を体感できたと思います。来年以降も機会があったらぜひエントリーしてみたい大会です。

IMG_4174
こんな感じで私設エイドがいたるところに。この手作りっぽいコーンチョコレート美味しかったなぁ。

IMG_4176
謎のキン肉マンエイド。自分が行ったときにはなかったですが、フイナムランニングクラブ副部長の山本さんによると、早い段階では看板通りに揚げ餃子があったらしい。

IMG_4178
青梅マラソンの制限時間はグロスで4時間。写真のランナーの皆さんはギリギリで間に合わなかったみたい。でも青梅マラソンはタイムとか順位といった記録よりもランナー一人一人に残る記憶のほうが大事だと思いますね。来年も機会があったら出たいなぁ。

31th Sketchers Performance LA Marathon

[16.03.17]

IMG_4031
昨年初めて参加したロサンゼルスマラソンは、その豪華なコースと絶えない沿道の応援に魅了されましたが、幸運なことに今年も走ることになりました。
タイトルを見てお分かりの通り、今年から冠スポンサーがアシックスからスケッチャーズに変更になっています。日本に住んでいるとピンと来ないかもしれませんが、アメリカにおいてはGo Walkを始めとしたカジュアル用途のシューズではトップレベルの着用率を誇ります。そしてスケッチャーズにはランニングシューズなどDoに対応するプロダクトもラインアップされていて、それがタイトルにもあるSketcers Performanceですね。契約選手ではアテネ五輪の男子マラソン競技で銀メダルを獲得し、ロンドン五輪の同競技でも4位に入賞したメブ・ケフレジギ、2007年の世界陸上大阪大会で女子10000mで銅メダルを獲得したアメリカを代表する女性長距離ランナーのカラ・グーカーといった有名どころが名を連ねます。

昨年は3月中旬の開催でしたが、今年はマラソン競技のOlympic trial、すなわち代表決定レースを前日の土曜日に同じロサンゼルスで開催するために2月14日という例年よりも1か月早いタイミングで行われました。オリンピックトライアルはロサンゼルスマラソンの前日2月13日(土)に気温24℃の厳しい暑さの中、男子フル2時間19分、ハーフ1時間05分、女子フル2時間45分、ハーフ1時間15分を突破した366名の選手が、男女各3名の代表の座を目指してスタート。その結果は

男子
1位ゲーレン・ラップ(ロンドン五輪10000m銀メダリスト)
2位メブ・ケフレジギ
3位ジャレット・ワード

女子
1位エイミー・クラッグ
2位デジレ・リンデン
3位シャレーン・フラナガン(北京五輪10000m銅メダリスト)

スケッチャーズアスリートは男子のメブ・ケフレジギは見事オリンピックの切符を手中に収めましたが、女子のカラ・グーカーは4位に終わり涙を呑みました。
アメリカは一発レースでどこかの国と違ってわかりやすいですが、成績重視でいえば、過去の実績も考慮して選考したほうが、大舞台では結果を残す選手も少なくないので、こればかりは一概には何とも言えないですね。

IMG_3929
すぐ目の前を凄いスピードで駆け抜けていくオリンピックトライアルに参加するアスリートたち。

オリンピックトライアルをある程度観戦したあとはエキスポへゼッケンのピックアップへ。会場はNBAのレイカーズの本拠地であるステイプルズセンターで、これは去年までと同じなんですが、タイトルスポンサーが変更になったことで明らかに雰囲気が去年までと違う。スケッチャーズがスポンサーになったことによって、よりポップな印象になっている気が…。このあたりのことは後日スポーツナビDoのほうで詳しく書きたいと思います。

去年は32度という記録的な暑さの中でのレースとなりましたが、今年こそは最高気温20度程度の絶好のコンディションで走れるかと思いましたが、天気予報によるとやはり華氏で80度~83度、すなわち摂氏で26.7度~28.3度だから、厳しい環境下でのレースが決定的。そして翌朝を迎えます。

IMG_3981 (1)
今回の装備はショーツがMMAのデニムランパンである以外はすべてサロモンで!ソフトフラスクなどの暑さ対策のための給水グッズも自前で用意します。
シューズはサロモンが今春リリースしたオンロードに特化したモデルであるソニックプロをセレクト。

宿泊先であるミレニアム ビルトモアホテルそばからシャトルバスでスタート地点のドジャースタジアムへ。到着すると結構寒い。寒さに強いはずの白人もブルブル震えてる。荷物を預け、スタートまでまだ時間がかなりあるから開放されているドジャースタジムのコンコースや観客席でインスタグラムやフェイスブックをチェックしながら暇を潰します。スタート30分前くらいに出走エリアに移動しますが、自分は優先コラルのゼッケンではないので後ろからのスタートになりますが、思ったよりも後方じゃなかったです。車いす部門のスタートに続き6時55分にスタート。スタートラインを通過するまでに6分ほどかかります。かなり詰まっていて飛ばすことができないので、Km/6分30秒~6分45秒ほどでしばらく走りますが、徐々にスピードを上げて6分15秒ほどでラップを刻みます。去年も思いましたが、このコースはアップダウンが結構続きます。特にダウンタウンの7Kmにさしかかるあたりの坂道はもの凄い斜度。そんなこともあって、ロサンゼルスマラソンはなかなか記録は狙いにくいかも。それよりもハリウッドチャイニーズシアター前、ビバリーヒルズのロデオドライブといった観光名所を走れるので、楽しんで走るほうがオススメです。自分も今回は給水や給食を目いっぱいいただき、写真を撮影しながら走りました。「あっ、ドルビーシアター(アカデミー賞授賞式会場)撮影するの忘れた!」みたいな感じで戻ったりしながら走ったので、かなり時間がかかり、手元のスントで5時間41分台でゴール。ワインを飲みながら走った一昨年のメドックマラソンとほぼ同じくらいのタイムです。タイムを狙って走るマラソンもいいですが、その街を楽しみつくすという走り方も悪くない。ロサンゼルスマラソンはまさにそんな走り方にピッタリのロードレースということがいえるでしょう。コスト面でもリーズナブルだし、ビフォア&アフターもロサンゼルスの街は楽しいので、また機会があれば走ってみたい大会です。

IMG_4045
ダウンタウンの急な坂道では和太鼓隊の応援がありがたい。「日本人でよかった!」と思う瞬間。彼らの応援のおかげでこの難所もクリア!

IMG_4059
スターの手形が埋め込まれるハリウッドの観光名所であるチャイニーズシアターもコース上にあります。

IMG_4086
エルメスなど高級ブランドのブティックが立ち並ぶビバリーヒルズのロデオドライブも走れます!

IMG_4074
ドラッグクイーンと楽しそうに写真を撮るランナーたち

IMG_4065
酷暑のなかでの大会だったので、この濡れナプキンのサービスは本当に嬉しかった!

IMG_4069
子供たちもしっかりとボランティア活動に励みます。カワイイ!

IMG_4100
「痛みは一瞬!」「誇りは永遠!」こんな感じの言葉で訴えかける応援もランナーを勇気づけますね。

IMG_4101 (1)
37Km地点の日本人商工会エリアではあんぱんの提供も。日本人にとって最高のエナジーチャージ!

IMG_4102
このヤクルトも本当に嬉しかった。ここでしっかりと補給してゴールまではちょっぴりペースを上げました。

IMG_4111
ゴールは世界的に著名な観光地であるサンタモニカ。今年もちょっぴり過酷な状況でのレースとなりましたが、「これで終わりかぁ…」と思うと、感傷的な気分にもなります。