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BLOG

Aso Round Trail 〜 阿蘇ラウンドトレイル レースレポート

2018.05.20
HISAYA MINAMI RUNNING CIRCLE
久屋南ランニングサークル
2014年に始まった名古屋市の中心部からスタートするグループランニングのサークル。毎週金曜日の朝に集まり、ウルトラレース完走者から初心者まで「朝、顔を洗う感覚」で日常に溶け込むランニングを目標に走っている。トレイルランナーも多いので時には山の中を走る事も。「誰でも楽しく」をモットーに敷居の低いランニングサークルを目指している。

めっきりランニングから遠ざかっているわたくし、カントクですが… 女性メンバーが元気いっぱいなのでレースレポートをお願いしました。写真もたっぷりで阿蘇の素晴らしさ満点です! それではいってみましょう!!

はじめまして! HISAYA MINAMI RUNNING CIRCLEに参加しているAKIです。阿蘇ラウンドトレイルを走ってきたのでレポートします。

わたしの中の阿蘇ラウンドトレイルのイメージはこんな感じで、花咲く草原をハイジの様 に駆け回る長閑なイメージでした。確かにこんな感じではありました! 間違ってないです。でも実際はなかなかタフなレースでしたw エントリーした理由は、109キロだけど制限時間が長いらしいし、阿蘇カルデラを一度見てみたい。その2点で気楽にエントリーしました。

ちなみに私は、100キロマラソンはおんたけウルトラを2回完走していますが、ロードの野辺山ウルトラ100キロは時間切れでDNF。フルマラソンは何度か出ていますがサブ4できていません。4時間25分位です。という感じで、足が速いランナーではありません。今回、せっかく楽しく走るならと思いペーサーを付けることにしました。六甲の山や坂道を走り回る強カワ女子のお友達「うたちゃん」にお願いしたら快くオーケーしてくれました。

その後、エントリーしたよー!といろんな人にいうと、「すごく綺麗だよ〜楽しいよ〜!」という声と、「阿蘇は意外とキツイよ〜ロードが以外と多いよ〜ナメんなよ〜」 という声も聞こえてきたので怖くなって一応練習もしました。 ロング練として、アップダウンのある知多半島縦断を3回。30キロ走を2回位。 あとは2週間前にチャレンジ富士五湖70キロを完走し、1週間前のGWは登山で整えてみました。 練習量が足りていたのかどうかは不明です。

阿蘇には金曜に飛行機で名古屋から入りました。レンタカーを借りて前日は受付けと、装備チェックやガイダンスを聞き、その後はあか牛丼を食べたり車で阿蘇山の火口へ行ったり、阿蘇の自然に感激した充実の1日でした。明日走るなんて信じられないなあとふわふわした気持ちです。そして迎えた当日。くまもんが出てきて会場はさらに大盛り上がり。なんという可愛さ!! 個人的にはくまもんの前の、阿蘇の市長さんのアカペラが結構インパクトがあり感激しました。来年も歌ってくれるかもしれません。

スタート時はとても天気が良く遠くの山が綺麗に見えます。あんなところを走れるのか〜 と自然とテンションが上がります。こんな良い天気も明日は崩れると聞いていましたが、 この時はレース後に降ると思い込んでいたので気にしていませんでした。(まさか雨であんなことになるとは、この時は知る由もなかったのであった・・・)

今回一緒に来たメンバーと記念写真を撮ったりして。

スタート直前まではゆるい雰囲気。

ぼーっとしていたらいつのまにかスタート。この大会は、ピリピリした雰囲気が無いところがとても良い感じ。 スタートしてからはロードとか樹林帯とかが続きます。淡々と走っていると早くも草原へ。草原キターー!

周りのみんながヨーロッパみたいだと言っていました。やっぱり遠征してきて良かったなあとしみじみ。

この時は写真をたくさん撮る余裕がありましたが、実はこの辺りまでしか撮れていませんw

綺麗ですが、日差しがキツいです。

はな阿蘇美エイド。23.9キロ地点。かなり暑いのでサポートのみんながくれた炭酸水をたくさん飲みました。とにかく喉が乾きます。今回ペーサーをしてくれる仲間が時間までサポートをやってくれていました。これが本当にありがたかったです。(サポートができる場所は、AS1、AS3、AS4の3つのみ)

この後、ここの景色は最高! と聞いていた大観峰ですが、ここまでの登りは激登り。手も使って登ります。前の方のおじさんが高所恐怖症だった様で怖がっていました。そしてやっと頂上… たしかに綺麗! 頂上にはサポートの皆んなが応援に来てくれていました。嬉しくて話しながら休んでたら、みんなにここはエイドじゃないから早く行けと言われて、オヨオヨ走り出します。それにしてもこんな絶景の中を走れるなんて幸せだなー!と終始噛み締めながら走りま す。

国造神社エイド。38.2キロ地点。指についたおにぎりのご飯粒を取りながら休むわたし。ここには美味しそうなおにぎりがありました。お漬け物も地元の方の手作りでとても美味しかったです。他にも蜂蜜ドリンクや苺等があり、ついつい日陰の冷たい石の上で長居してしまいます。

 

のんびり座っていたら、出会った友達に「次のエイドまで時間あんまりなくない?」と言 われ、「あれ・・・?」と思いつつエイドを出ました。 すずらん公園休息所エイド。50.7キロ地点。 友達に言われたとおり実はここまでの時間設定が厳しかったらしく、途中会ったウルトラマ ラソンの先輩の神山さんに、「急がないと間に合わないかも」と言われ、神山さんに付いてロードをひたすら走り続けてなんとか休憩出来る位の時間を残して間に合いました。危なかった… この辺りから、時間は無限じゃないんだと肝に銘じます。どうにか間に合ってやれやれという感じ。

引っ張ってくれた神山さんに感謝! 気がつかなかったらのんびり歩いてました…。怖い!

この後もゆるやかな登りの長ーいロードから始まります。ウルトラマラソンの経験を活かして、ゆっくりながら歩かず走り続けました。ペーサーとの合流地点に早く行って皆を安心させたいという思いで着いた高森町町民体育館。66.6キロ地点。ここでついにペーサー「うたちゃん」と合流! 辿り着いて良かった… 既に結構疲れていたのでまるでゴールに来たみたいな気分でしたが、現実はここから42.4キロもあります。分かってはいたけど長いな… 着いた時はまだ明るかったのですがお粥を食べたり、服を着替えていたら、すっかり陽も落ちて暗くなりました。ドロップバッグに入れていたお楽しみのウィダーは食べる気がしませんでした。残念…。服を着替えて心機一転、ガンガン走るぞー!

…のはずでしたが、スタート後のロードの葛折りの長い坂道。岩の登り。ひたすら登る。霧も風も出てきた。 前を走り引っ張ってくれるうたちゃんに付いて行けなくなってきた。眠気も出てきた。眠気出てくるの早いなオィ! とにかく全身辛くなってきて、フレッシュで明るいうたちゃんが話しかけてくれるのに死にかけのわたし。ごめんと心の中でお詫びしながら走っ、、歩いた。 ふらふら下を見て走ったり歩いたりしていたら、誘導のスタッフの方が、「空に星が綺麗 ですよ。」と教えてくれたので、2人でヘッデンを消して見上げた星空が、なんとも綺麗でした。何か大切なことを思い出させてくれた阿蘇のスタッフの方に感謝です。そしてこん なに遅い時間までありがたいです。 そしてやっと、高森峠エイド。74.1キロ地点。この区間、とても長く感じました。 この辺りから友達の大橋&なべさんペアによく会うようになります。到着するなり眠くて椅子に座ったら次第に寒くなってきて、救護スタッフにエマージェンシーシートを出してかけるように言われストーブの前に座らせてくれて毛布もかけてくれました。側にはリタイヤする予定の人達が寝ていました。座りながら頭を垂れて寝ていたら、頭がストーブにくっついていて周りのみんなに何度も頭を抑えられた。このくだりをこの後のエイドでも何度も繰り返してしまった。頭が燃えなくて本当に良かった。

 
ここで10分か15分位寝たら少しすっきりしました。それにペーサーのうたちゃんを寒い中待たせる訳にはいきません。そう思い気持ちを切り替えて再スタートです。少し寝たおかげで眠気も寒さも消えて少し快調に走りました。ロングレースはたとえ潰れ ても復活するって本当なんだなと身をもって感じました。思えば私の周りの友人も潰れて復活してを繰り返していました。それはまるで人生の様な…。そんな感じで復活と眠気を繰り返しながら走ったり歩いたりして進みます。これは多分清水峠です。84.8キロ地点。 私の丸顔も少しシュッとしています。この写真を撮った覚えも無いくらい疲れていまし た。
 
 
この後は朝を迎えながら進みます。私は夕日を見たからうたちゃんには朝日を見せてあげたかったのに日の出から既に雨と霧で真っ白です。せっかくペーサーやってくれてるのに 良い景色が見れない状況になんだか申し訳ないなと思いながらトボトボ進みます。朝日は見えないけれど鳥は一斉に鳴き始めました。ついに最後のエイド、地蔵峠。ついに97.7キロまで来ました。 味噌汁を飲むので精一杯。もう味噌汁とマグマ以外食べていない状態です。いつも味噌汁を取って来て渡してくれる優しいペーサーのうたちゃんには感謝しかありません。地蔵峠からは、ラスボスの俵山を登って降りて終わりです。この時既に外はザーザー振り で寒いし、めちゃくちゃ行きたくないけどやるしかない! ここでも大橋ペアと出会い、自然と4人で出発しました。「雨で時間がかかるからギリギリかもしれない」と聞き、ここま で来たら絶対にゴールしたいよね! ということで4人で先を急ぐことにしました。ゴールしたい気持ちだけで足も復活して走ります。
 
 

ここからが大変でした。 雨で道が泥沼状態で、急な下りや登りが田植え状態の泥んこ祭りで大変でした。俵山の手前、ロープで降りる長い下りで順番待ちの渋滞が出来て小1時間…エマージェンシーシート に包まり順番待ち。「もう間に合わないんじゃ」と軽く諦めモードになりました。けれど渋滞をなんとか抜けてまだ間に合いそうだったので、「切り替えて行こう!」とみんなでまた走り出します。俵山は何度か登り下りを繰り返します。下りでは草を掴みながら、又はお尻で滑りながら・・登りも滑る。これが辛い。でもここは4人で冗談なども言いながら行けたので、うまく気が紛れて良かったです。そういう事を繰り返していたら、不思議と目が覚めて、胃も復活し、やってやんぞ!!と力が湧いてきました。長いアップダウンの末ついに姿を現した俵山の頂上でスタッフの方が1人、雨に打たれながら片手にコーラを持ち立っていてくれて感動しました。こんな日に…お疲れ様です。ありがとうございます。泣 そんなこんなでずっと滑り続けて5時間半の格闘の末、やっと、ゴールゲートが見えるところまで来ました。

あゝ、夢にまで見たゴールゲートです!

その時の安堵の表情がこちら。ゴール近くのスタッフの方が撮影してくれました! 因みに これまではドロドロのレインパンツを履いていましたが、ステキなゴール写真の為に、手前でみんなで脱ぎましたw

お互いを讃えあいながら4人でゴールゲートへ。28時間27分という長い旅が終わりまし た。

ゴール出来た事が嬉し過ぎて泣きました。ペーサーのうたちゃんも泣いていました。彼女がいなければ私はゴール出来なかったかもしれないです。心からありがとう><

ラストの泥んこ祭りのインパクトが強すぎて、みんなで爆笑

今回はロングレースらしい浮き沈みがあり、ペーサーうたちゃんに助けられ、まさに 「旅」という感じでした。タイムや順位よりもみんなで一緒にゴール出来た事がこんなに嬉しい大会は初めてでした。 辛かったけど日にちがたつとまた走りたくなるのかも?!

こんなに良い経験をさせてくれたARTのスタッフの方、ペーサーをしてくれた友人のうた ちゃんに心から感謝致します。

おしまいケル♪

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